
ジヴェルニー☆Ancien Hôtel Baudy
花盛り〜、君の香り〜♬ 僕は既に矢に射抜かれてない?
と、この季節は秦基博の歌う「スミレ」が頭の中をぐるぐる回る季節です。
パリの街はいろんなお花に溢れています。
そんな佳い季節、天気が良かったらドライブ旅行に出かけましょ〜♬
と、かねてからYMご夫妻と話していた恒例の(!)気ままな週末プチバカンス。
まずは、パリから車で約1時間の“Giverny”(ジヴェルニー)へ☆
(毎年サマータイムが始まる頃に思い出アルバムをめくって思い出すモネの家)
そう、「ジヴェルニー」と言えば印象派画家の巨匠クロード・モネが1883年から1926年まで住んだ家がある村。
モネの家と庭園がその当時のままに保存され一般見学に解放されている大人気観光スポットの一つ。
パリ暮らしスタート当初にすぐに出かけた場所の1つで、以来日本からの親戚・友人がパリに遊びに来た際に何度か一緒に出かけていた素敵な場所。
前回行ったのはいつ?と思わずブログ内検索をして見ると記事がない。ってことは少なくとも7、8年ぶり?!
車中そんなあれこれを話しながら進むドライブ。
いつも通り変わらないフランスのフラット地形なドライブですが、この季節は緑が豊かで太陽が眩しい☆
渋滞もなくスムーズにジヴェルニー村に到着。
花よりデジュネ!?と、まずはデジュネするレストラン探し。
クロード・モネ通りをブラブラしながら偶然通りかかった一軒“Ancien Hôtel Baudy”(アンシャン・オテル・ボーディ)で食べることに。
これが結果的に大満足のランチタイムで、後ほど調べてみると、このレストランはモネをはじめセザンヌ、ルノワール、シスレー、ピサロ等々印象派画家が多く通った由緒ある場所だったのです…!
何も知らずに入っただけに、知らずにモリモリ食べただけに、後からその歴史を知るほどに驚くばかり。
そんな“Ancien Hôtel Baudy”(アンシャン・オテル・ボーディ)ついては後ほど。
レストラン内も落ち着いた雰囲気で素敵だったけれど、この気持ちいい季節、爽やかで素晴らしいお天気とくればやっぱりテラス席をチョイス。
続々とお客さんがやってくる中で、とてもタイミングよくテーブルにつくことができてラッキー。
とりあえず冷えたプロヴァンスのロゼワインで乾杯☆
うーーん、美味しいっ!!
この初夏の陽気で、外で、テラス席でいただく南仏味のロゼは最高☆
この空気だけで1本の飲めちゃうかもねー、と気持ちも解放的にすっかりバカンス気分。
「アルマニャックの効いた鶏のテリーヌ」
適当に入ったレストランだったので、正直なところお料理もそれほど期待していなかったのですが、どのお料理も予想以上に美味しくてラッキー♬
「カマンベールチーズのクレープグラタン」は、とろーりと溶けたカマンベールチーズがたまらない♡
鴨肉&フォアグラが乗ったサラダも食べ応えあり。
濃厚なフォアグラの美味しさもさることながら、甘じょっぱい感じの鴨肉が存在感のある美味しさ。
「シェーブルのフロマージュ・フレのテリーヌ」は、上にかかったグリーンオリーブとトマトのソースが夏らしくさっぱりとした一品。ロゼワインにぴったり!
それぞれの前菜だけでも全員満足。
続くメイン料理にも期待が高まったところで、
迫力サイズのステーキ登場。
焼き加減もオーダー通りにちゃんとセニャン(レア)☆
「羊肉の串焼き炭火焼き」は刺さった肉の1つ1つが大きくフレンチサイズ。
歯ごたえも香りも良く、久しぶりにしっかりした羊肉をいただけて満足。
「ノルマンディーソースのサーモン」も火加減が良くふんわり美味しく、添えらえたキノコやジャガイモの味が濃い。
こんな風にストレートにガツンと美味しい食材の料理をいただくと、つくづくフランスの田舎料理は美味しいと感激です。
(そもそも空気も美味しいしねっ!)
この地方らしくリンゴを丸ごと使ったデザート♡
さて、この“Ancien Hôtel Baudy”(アンシャン・オテル・ボーディ)は、元々は小さなカフェ兼日常食料品店だったそう。
パリで絵を学んでいた若いアメリカ人青年たちはモネを慕い、この村にやってきたところその美しさに魅せられてしまう。
彼らは片言のフランス語しか話せない外国人だし、画家と言っても画材道具を持っていなかったり…と最初はあまり相手にしなかったマダム・ボーディですが、すっかりこの村を好きになった青年たちは後日画家仲間を引き連れて再訪。
宿泊場所もなかった当時、そんな彼らをお世話したマダム・ボーディ。
パリで徐々にそんな噂が広まり、若い画家たちがジヴェルニーを訪れるようになったことでマダム・ボーディはホテルをオープン☆
更にお気に入りの画家のためにアトリエスペースまで造るなど、ここがジヴェルニーに来る画家たちの交流の場となったのだそう。
現在はホテルではなく、建物は当時の雰囲気のままこうしてレストランになっています。
大きなグラスにたっぷりのフロマージュ・フレ。
でも、これはソースの甘味が控えめて、むしろ酸味が際立つ味だったので見た目よりも全然さっぱりめのデザートでした。
レストランの裏には広々とした庭が広がっていましたし、
その中に画家たちが創作活動に打ち込んだアトリエが残されていました。
改めて、ここにモネを慕う若き画家たちが集い制作に励んでいたと思うと、感慨深いものも。
そんなことも知らずに偶然入ったレストランだったんですけどね…。
と、旅は事前に調べた方が良いこともたくさんあるけれど、こういう偶然やサプライズは面白い。
という訳で今週は花盛りなジヴェルニー近郊のプチバカンスについてアップしたいと思います☆
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