
現代能楽集IX☆竹取
パリの1枚。
今やりたいことNo.1は朝日を浴びながらセーヌ川沿いを走ること!?
スポーツの秋☆
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K「お待たせ〜。なにそれ美味しそう!」
夫「そこで買った今川焼きなんだけど、日替わりスペシャルが今日はマロンクリームで超旨い!」
K「あれね♡私も食べる!」
(興奮してブレました↑)
世田谷区三軒茶屋駅前で熱々の今川焼き「マロンクリーム」を立ち食いしてから向かったのは、世田谷パブリックシアター「シアタートラム」。
そこで観劇したのは、本劇場の芸術監督である野村萬斎さん監修の人気シリーズ「現代能楽集」の第9弾で、日本最古の物語文学と言われる「竹取物語」を再生した「竹取」。
誰もが知る、この宇宙人がやってきたストーリーを、小林聡美さん、貫地谷かおりさんのお二人を軸に小田直哉さん(大駱駝艦)、崎山莉奈さん、藤田桃子さん、古川玄一郎さん(打楽器奏者)、佐野登さん(能楽師 宝生流シテ方)の7名で展開。
(以下画像は世田谷パブリックシアターオフィシャルサイトより)
構成・演出は小野寺修二さん。
小野寺さんは演出家、振付家、俳優。
簡単プロフィールを読むと、マイムをベースに舞台作品を創造するセリフ劇を超越した独自の演出スタイルであると。
そんな経歴の中で興味をそそったのが、2006年9月から1年間に文化庁海外留学制度研修員としてパリに滞在されていたこと。
小野寺さんのパリ留学に親近感が湧き、ちょっと調べてみると、当時綴った「フランスに旅立った小野寺修二(おのでらん)が綴る日々不条理日記」なるものを発見。
→ http://www.theaterguide.co.jp/feature/artist/vol_2/070205.html
小さな物語風の日記にパリの日常が浮かびました。
芸術監督・野村萬斎さんが企画・監修を務める「現代能楽集」シリーズは、古典の知恵と洗練を現代に還元し、現在の私たちの舞台創造に活かしていきたいという考えから生まれたシリーズだそうですが、私は初めて。
そもそもちゃんとした能楽堂で「能楽」を鑑賞したことがなく、テンポゆっくり且つ難解なイメージなので、本公演もストーリーはよく知る竹取とは言え難しいのでは…と思っていました。
舞台は薄暗い中に天井から垂直に何本もゴムがあるだけ。
そんなミニマムな空間で、このゴムが綾取りのように右に左にクロス&クロスとゴムだけなのにいろんな場面を連想させる形に変幻自在となって形を変えて面白い!
どうやってこんな演出を思いつくのだろ〜と感心しながらも、その動きがスピーディーなので誰か一人が間違ったらリズムもカタチも狂って大変!と、観ている私もドキドキしました。
ごく限られたセリフのみで、あとは動きで表現。
誰もが知る物語とだけあってストーリー展開はわかりやすく、休憩もなく一気に流れる舞台。
能、狂言、そしてパントマイムの動きが入り乱れるダイナミックな演技構成。
その中でも印象的だったのは小林聡美さんの存在感。
お爺さん役、急に物語のナレーターに、クライマックスではティンパニー奏者になって叩きまくったりと、振れ幅の広い役をこなし、会場の笑いを何度も誘い、次は何をやらかすの?と舞台上の彼女から目が離せませんでした。
演出の小野寺さん曰く、能楽にはパントマイムと仕組みや考え方が近い部分があるのだそうで、私もいつかちゃんと能を観てみたいと思いました。
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