
Le Roi est mort ☆ 久しぶりのヴェルサイユ
朝早めに久しぶりに出かけたのがヴェルサイユ宮殿☆
寒かったけれど、綺麗な青空が広がって気持ちイイ!(^^)!
庭の池から逃げてきてのか?正面入口に一羽の白鳥が。
アレ、アレーっ!と手を叩きながら白鳥が誘導されていましたが、みんなに囲まれて人気者状態。
さて今回の目的は、1715年9月1日に亡くなったルイ14世の没後300年を記念した特別展覧会、
"Le Roi est mort!"(国王崩御!)展を観るため。
会場入口のスカルを重ねた2本の塔に挟まれた大理石の階段を上がってゆくとナイトの像、そして
静かに流れてきた音楽はルイ14世に愛された宮廷音楽家・Jean-Baptiste Lully(ジャン=バティスト・
リュリ)の音楽♫
その音楽が会場中にずっと流れていたのですが、それがとても厳かでイイ感じ。
そして階段を上がりきると、いきなり目の前に白黒の長い天幕、白い大理石の修道師像に囲まれた
中央に金の王冠が置かれた棺がお目見え。
これがこの写真で見える以上に実際はかなりドラマチックなのです!
その佇まいに思わずちょっと息を飲んでしまいました。スゴイ!
このバロック調の遺体安置の様子は、10月23日の葬儀の日までサン・ドニ大聖堂に置かれた当時の
様子を再現したもの。
そこに王の遺体は無いとわかっていても、棺の中に王が眠っていそうな荘厳な空気が漂っていました。
10の部屋に分かれた展示室に絵画、模型、映画、映像、資料などマルチメディアで展示。
早くから話題を集め人気の展覧会だと聞いていたものの、今は冬のオフシーズンで、テロ事件以降の
ツーリストの減少ということもあり、この特別展も宮殿内の大広間や庭園も私が今まで訪れた中では
一番空いている気がしました。
ルイ14世は亡くなる前に死の床に幼い王太子を呼び、
「私は多くの戦争をしたが、私の真似をしてはならない」と訓戒したそう。
そして、ひ孫の5歳の王太子がルイ15世として即位。
遺言に従わず、戦争も贅沢も続けてしまうのだけれど...。
これって...
この展覧会で知ったのですが、中世から王の遺体は解剖され、心臓と内臓はそれぞれ分けて
封印されたということ。
こうして分けた理由は、遺体を複数の場所に埋葬するためだそう。
そして王の遺体はヴェルサイユ宮殿からサン・ドニ大聖堂まで運ぶにあたり、夜を徹して音楽を
奏でながら大名行列のように延々と葬列が続いたそうです。
その当時の様子は多くの版画や絵画で残っていました。
王が亡くなるということはセンセーショナルな出来事だし、老王の崩御で国民からは若い王への
期待が高まったと思われる当時の社会。
「太陽王」と呼ばれたルイ14世。
フランス絶対王政全盛期のブルボン朝で77歳直前で亡くなるまで国王としての在位期間は約50年。
当時のフランスは、人口約2000万人でヨーロッパ随一の国力を持ち、ヨーロッパ最大の陸軍力で
侵略戦争を続け、領土拡張を実現、現在のフランスの領土とほぼ同じ範囲を領土としたそう。
国力の充実を示す造営事業の一つがヴェルサイユ宮殿の造営。
結果、続く侵略戦争と宮廷の奢侈な生活で国家財政を苦しくさせていったのですが、国が傾いて
いくのを見ずに済んだ太陽王...。
ナポレオン・ボナパルトの棺がセントヘレナ島から戻ってくる様子や、ヴィクトル・ユゴーの
葬儀の様子の絵画などもありました。
こうして全ての展示室を見て回ると最初の荘厳な遺体安置の部屋に戻って来るという構成。
この時代の王家とアンシャン・レジームの様子を葬儀を通して重厚さを感じられる見応えのある展覧会でした。
ヴェルサイユ宮殿の通常の入場券でこの特別展も鑑賞できますし、もうすぐ会期終了ですが、
個人的にはオススメの展覧会です☆☆☆
おまけのパリは「お洒落人を見かけるBien」をBelle et Bonneで
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à demain(^.^)/~~
<info>
Château de Versailles(ヴェルサイユ宮殿)
*"Le Roi est mort!"(国王崩御!)展は2016年2月21日迄
Place d'Armes, 78000 Versailles
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