
パリ5区☆レストランAlliance(アリアンス)
約10年間東京と行ったり来たりしながら暮らしたパリ5区。特に私が暮らしたエリアはソルボンヌ大学に近く生活感があり、ご近所さんも皆さん気さく、便利な場所で大好きでした。相対的には変化の少ない街で、今っぽいレストランや話題のビストロなどもあまりできないローキーな雰囲気で、それがまた良かったなと。
ところが、私達が引越してから話題になるお店がポツポツと出現。昔なら歩いて行けたのに〜な場所で以前から気になっていた一軒、レストラン“Alliance”(アリアンス)へようやく行くことができました。
夫「懐かしいからちょっと早めに行って近所を歩いてみようか?」
K「うん、そうしよう!!大家さん元気かな〜?偶然会えたりして♬」
とレストランの予約時間より早めに行くつもりが、、、またまた私の身支度が想定外に時間がかかり、結局レストランに着いたのは予約時間の20分過ぎ…。
ブラブラする時間なんて1分もありませんでした(=_=)
こうして遅れてすみませーんな感じでお邪魔したレストラン“Alliance”(アリアンス)は奥行きのあるスペースで、一番奥がガラス張りのキッチンになっていました。
テーブルについて顔を上げると、そのガラス越しにシェフが腕を組んで仁王立ち。
えーー、こっち睨んでるかも?!怖いかも…と、一瞬怯んでしまった。
フヌイユのブリオッシュ、栗のチップスにレモンクリームをサンドしたアミューズ・ブーシュでスタート。
シャンパンで乾杯の後、ワインは大好きな造り手Domaine ValetteのとっておきワインMonsieur Nolly2004をリストに見つけたのでそちらに。このワイン、自宅で飲む時はデカンタしたことはなかったのですが、こうしてしていただくとかなり早くから華やかな香りの嵐☆
夫「素晴らしいね!」
ソムリエ「ですよね!!私もこのワインが大好きで」に始まり、ブラブラブラブラ〜と流れるフランス語説明。
刺さるよなドイツ語の音が恋しいかも…と思う自分にちょっと驚く(@_@
フワっとトロっと、これはどんぶりサイズでいただきたい!とカボチャ好きにはたまらないポティロンのムース。
K「マールツァイト!!」
夫「なんだっけそれ?」
K「“いただきます”だよ。」(ドイツ語)
「あ、でもヘリーはマールツァイトはディナーではなくランチに使う言葉って言ってたかな?」
夫「なんだかドイツ語だと楽しそうだね。勉強すれば〜?」
イタリア産のキャビアをラディッシュと一緒に、
出来立てのフォカッチャに載せていただく!(^^)!
キャビアとフォカッチャが相性良く、美味しいものはもちろんのこと、もっと感激したのはラディッシュの美味しさかも♡薄いのに、小さいのに味が濃い!その辛味がキャビアの塩味とベストマッチ。
うわっ!これまた存在感のある美味しそうなパン☆
これはLa Parisienne(ラ・パリジェンヌ)のものだそう。
2016年のバゲットコンクールで優勝したLa Parisienne(ラ・パリジェンヌ)の支店が5区にあります。そのお店も昔はただの古臭い感じのパン屋さんだったのに経営が変わり、系列店のコンクール優勝もあって今ではすっかりオサレなブーランジュリに。
そんな評判のパン屋さんのカンパーニュにバターとオリーブオイルを合わせてホイップしたというクリームがたまらなく美味しい!
K「このクリーム、家でも作ってみる!」
夫「バターとオリーブオイルを合わせたとは言ってたけど、そんな簡単に素人が真似できないだろ…。それぞれの配合とか微妙なんじゃないの…?」
K「大丈夫、大丈夫、ボウルにバターをポンと入れて、あとはちょっとずつオイル入れながらブレンダーでジャーっとやれば♬」
夫「キミの説明を聞くとやっぱり無理だと思う。。やめといた方がいい…。」
レストランのシグネチャーディッシュで、店名と同じ「アリアンス」という名前(スペルは違うそう)のジャガイモを鴨の脂でローストし、そこにおもいきり相性の良い黒トリュフとキノコをまとった一皿。旨ッ!
続く玉ねぎのヴルーテ、写真撮り忘れました。
魚料理はサン・ピエール(的鯛)を白ワインのソースで☆添えられたのは菊芋。
グート♥︎レッカー、レッカー!!(美味しい)って出てくるドイツ語単語もスキー合宿の成果なのか…。
ここまでのお料理もいずれも美味しい美味しいと言いながら食べてきたのですが、ここにきて更に感動的だったのがジビエ、森鳩、palombe(パロンブ)のパイ包み(●^o^●)
最近の軽やかなのコース仕立てメニューは嫌いではないのですが、あまり盛り込み過ぎた複雑なものはちょっと苦手。前衛的過ぎずにどこかにクラシックな要素を感じられるフランス料理が好きです。そんな気持ちにビシっとストレートに響いたのがこの森鳩パイ♡
ダス・シュメクト・ファイン!(実に美味しい。独語)と感激していると、シェフがテーブルの近くにやってきた。
口いっぱいに頬張っていたので声が出ず…。
「のちほど伺います」と穏やかな笑顔に来店早々見えた戦の前の武士のような殺気は感じられず、ホッ♡
お口直しのソルベがメダル型というのがユニーク。口の中でさっと溶けます。
柑橘とローズマリーのソルベでさっぱりした後に、ふんわりバニラムースをいただき(これまた写真は撮り忘れ)、
「干し草」の香りを纏ったアイスクリームにパリパリのカダイフが載って登場☆
干し草の香りで一気に気持ちは延々と広がるフランスの田舎風景へ…。
最後は冬らしく、濃厚チョコレートケーキでシメ♥︎
夫「ケーコの方がかなり大きいんだけど…」
K「そう?!子供じゃあるまいしー、どっちがどうでもいいけど。でも交換はしないから!」
食後のカフェを楽しみながら振り返ると、新しさの中のクラシックな伝統が随所に感じるられる料理たちで、個人的にそれはとても好みなテイスト。季節が変わったらまた是非お邪魔したい!と夫とも意見一致☆
そこへシェフがいらして、本日のお料理をはじめこちらの店での考え方や料理のアプローチなど丁寧にお話してくださいました。
(右・大宮シェフ、左・サービスのユウヤさん)
実は一時期通っていたパリ6区にあるレストラン"Agape Substance"(アガペ・シュプスタンス)のオープンキッチンでチラチラとお顔を拝見していたのが、この大宮シェフ。
その当時から鋭い目力、厳しそうオーラが漂いなかなか声をかけることはできなかったのですが、お話をさせていただくと、とっても笑顔で気さくで楽しくキッチンにいる時とは全く異なる雰囲気(^^)
そんなギャップがまた素敵な大宮シェフ♥︎
大宮シェフと共にAlliance(=同盟)を組んで一緒にキビキビとフロアを仕切る長身のメートルドテルShawnさん以下基本フランス人主体のキッチンとフロアサービス、とても心地よく美味しい食事を楽めました。
À demain(^^)/
☆気ままに綴るBelle et Bonne Blogも更新☆
今日は、「アルシーヴ通りが様変わり」
⇒ http://belleetbonne.blog.fc2.com/blog-entry-1417.html
<info>
Restaurant Allianc(レストラン・アリアンス)
5 Rue de Poissy, 75005 Paris
http://www.restaurant-alliance.fr/
<Profile>
KEICO
新潟県の旅館に生まれるも女将にならず、上京、進学、就職、まさかの出逢いと結婚。
約10年間のOL生活の後、2004年渡仏。
現在は夫と共にパリ・東京を行ったり来たりな生活中☆
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