
「神話・伝説とおとぎ話」とバタサン☆
しばらく海外の美術館には行けそうもないな…ということで、最近眺めているのが過去に訪れた展覧会等で購入した図録。
今週の1冊は、ベルギー奇想展の“Fantastic Art in Belgium”でした。
(関連ブログ→ https://madamefigaro.jp/paris/blog/keico/private-viewing.html)
数年前まではほとんど興味がなかったピーテル・ブリューゲルやヒエロニムス・ボスなどの奇想な作品たちですが、度々目にするうちにその不思議な世界は謎解きのようで面白く見えてきました。
一見摩訶不思議な作品もそれが聖書や神話、お伽話のある場面を描いたものだとわかると引き込まれます。
そこで図録と並行して数年間積ん読になっていた『神話・伝説とおとぎ話』(海野弘監修)を読み始めたらすっかり夢中になってしまいました。
ギリシア・ローマ神話、新約・旧約聖書、北欧・ケルト神話、中世ゴシックホラー、世紀末ファンタジーまでざっくりな説明とそれらを題材にした絵画を解説した大人の絵本という感じ☆
このボスの扉絵も「快楽の園」というタイトルがあるものの、仮のタイトルでまだまだわかっていないことが多いそう。
(観音開きの扉絵で左に天国、右に地獄、中央が楽園の園)
そんな作品鑑賞のお供は、スーパーで買った“biscuit yokohama 1949”(ビスキュイ・ヨコハマ)の『横濱クリームサンド』。
3種セットというのがなかなかツボ♡
ブランデーにじっくり漬け込んだレーズンの「レーズンサンド」、キルシュワッサーに漬け込み甘酸っぱく仕上げたクランベリークリームをビターなココア生地にサンドした「クランベリーサンド」、ブランデーに漬け込んだ酸味のブルーベリーと甘いクリームを合わせた「ブルーベリーサンド」。
まずは、クランベリーサンドからいただきました。
美味しい…♡と、バタサン好きとしては満足しながらページをめくる。
さてさて「アーサー王伝説」は、アーサーの男らしい冒険譚から王としての苦悩のあれこれ以外に王妃グィネヴィアとアーサー王の右腕的な存在で円卓の騎士の一人ランスロットとの三角関係にドキドキしたり、同情したりで映画化、ドラマ化される度にチェックしてますが、今のような映像がなかった時代はやはり絵画。
騎士が貴婦人のために愛と忠誠を捧げるThe 宮廷恋愛。
貴婦人ケーコのために命かけて戦ってこ~い!!と、すっかり感情移入。
アーサー王は夫として申し分のない風に見えるけど、ランスロットの一途な想いに惹かれてしまう禁断の愛。
今も昔も男と女には色々あるあるだな…と。
読み終えたところで、いくつか印象に残った絵の話やその実物を観るためには、どの国のどの美術館に行く必要があるかを夫に説明=それは、そこにバカンス行きましょ!なプレゼン。
パリから行きやすいプロヴァンス地方エクス=アン=プロヴァンスにある「グラネ美術館」にある1枚、ドミニク・アングルの「ジュピター(ゼウス)とテティス」が観たい!
そこでこの作品を説明しながら夫に質問をしてみた。
K「女好きゼウスがね、海の女神テティスを好きになっていつも通り関係を持とうとしたんだけど、彼女の子供は父より偉くなるって予言されたことで諦めちゃうのよ。で、テティスは人間の男性と結婚するんだけど、それで生まれたのがあのトロイヤ戦争で活躍するアキレウス。大事な息子がトロイヤ戦争で勝てるように無敵の武器を作って欲しいってテティスはゼウスにお願い、おねだりしてるのがこの1枚。あなたがゼウスだったら武器作ってあげる?」
夫「作る訳ねーだろ!自分の子でもないし、なんで俺に頼むんだ?!自分の旦那に頼めって感じ」
K「あらら案外冷たいね。一度は好きになった女性からのお願いだよ。それにテティスもママとして息子のためにかなり必死。きっとホントは昔の男に頭なんて下げたくないと思うけど、そこまで切羽詰まってるわけで、そこを汲んで情けをかけてあげないの??」
夫「俺が助ける義理はない」
K「あそー。私が全能ゼウスなら武器の1個ぐらい作ってあげてもいいかなぁ。ま、でもとにかくゼウスも、それ俺に頼む??みたいな顔してるのがこの1枚」
夫「俺もこういう顔になると思う…」
K「本物観たいでしょ?南仏行きたいでしょ?」
夫「タヒチ行きたいな」
K「ゴーギャンか…」
全く私のバカンス誘致なプレゼンは上手くいかなかったけれど、このなんとも言えない顔した本物ゼウスをいつか観てみたいと思ってます。
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パリの1枚。
ご主人様が買い物中、大人しく待つワンちゃん。
パリのワンコは、躾がしっかりしてるコが多くて感心。
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