春の草如庵☆
数年ぶりにお邪魔したのは、長野県東御市にある懐石料理の『草如庵』(そうじょあん)。
(関連記事→ https://madamefigaro.jp/paris/blog/keico/post-681.html )
以前も書いてますが、そのお庭を含めての広い敷地と豊かな緑、建物までのアプローチが長く素敵で、雰囲気は異なるけれどフランスの田舎のミシュラン星付きのお屋敷レストランをちょっと連想させる感じです。
食事を始める前から、建物に入る前から非日常を味わう気持ちが徐々に盛り上がるところが私の中では繋がります。
あれ?数日前が寒かったからかモミジが紅葉しちゃってる?
と草木に疎い私は思ったのですが、イロハモミジの園芸品種で「野村紅葉」(ノムラモミジ)と言うもので、春の新芽の時から落葉するまで微妙な色の変化はあるものの、基本的にはこうして赤色のモミジなのだそう。
ノムラの由来は「濃紫」(のうむら)。
ちょっと気になって調べてみると、モミジと言ってもその種類は豊富で、春の芽出しが赤葉で夏は緑葉となり、秋はまた真っ赤に紅葉する「出猩々」(でしょうじょう)なるものもある知りました。
案内されたお部屋は吹き抜けで天井が高く、換気され、8人用の大きなテーブルに斜めに座わり4人向かい合うことなく、ゆったり距離をとったコロナ対策の中、お庭を眺めながら食事のスタート。
筍と湯葉のあんかけ。
丁寧に作られた感のお料理に早くも心和む。
お造り(向付)は、キンメ&イシダイ。
すっかり忘れていたけれど、以前お邪魔した際もこの「昆布醤油」に感激したのでした。
マダムA曰く、「これは外国人にも食べやすいのでは?」と。
確かにお刺身に慣れていない場合、バシャバシャにお醤油をつけてしまっている外国人の方をちょいちょい見かけます…。
お椀は、ハマグリ。
八寸の登場。
ちょっとずつ色々な山海の素材を使用した肴の盛り合わせ「八寸」はテンションが上がる瞬間です。
食べ始めると夢中で細部まで記憶に留めておくことがなかなかできないけれど…。
ざっくりな記憶ですが、こごみ&胡桃、椎茸&ツリガネニンジン、鰻&辛子、柚子の香るウド&帆立、うるい&海老にはキウイフルーツのソースとは斬新でした。
焼き物は、行者にんにくを巻いた太刀魚。
炊き合わせは、海老。何海老だったのか失念…。
その下に器型にくり抜かれた蕪がまた美味しくて。
シメのご飯に一同歓喜の声♬
みんな大好き豆ご飯。
うすい豆、たっぷり!!
桜海老のハーモニーがたまらず「美味しい…!」しか言葉出ず。
デザートは、あんみつ&豆乳アイス。
一見しっかりめのボリュームですが、あんみつもキウイやリンゴが効いたさっぱり味でペロリ。
ここだけ違った時間が流れているようで、世の中の色々全て忘れて楽しんだひと時でした。
自然豊かな信州ならではの、季節の山菜や野草が使って丁寧に優しく作られた雅趣溢れるお料理に気持ちもお腹も幸せになりました。
また違った季節にお邪魔してみたいです。
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パリの1枚。
今年の夏は暑くなるのでしょうか?!
草如庵
長野県東御市布下165
0268-67-3910
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