
10年ぶりのシャンウェイ☆
ご近所散策中華編・第3弾で訪れたのは、外苑前駅から徒歩5分のところにある『青山シャンウェイ』。
と言ってもこちらのお店は初めてではなく、今から十数年前、日本へ帰国すると真っ先に伺っていた思い出の中華料理店。
このお店を知ったきっかけが、パリ。
というか、フランス人の友人にもらったLouis Vuitton(ルイ・ヴィトン)のシティガイドブック「東京編」で。
当時それはまだ出版されたばかり、フランス語で書かれたものでした。
そもそも「東京」のガイドブックなど買ったことがなかったので、暮らす視点ではなく旅行・観光的視点のガイドブックは読んでみるととても面白く、知らないこともたくさんありました。
しかもそこに掲載されているレストランは、マニアックでユニークなところばかり。
近所にこんなお店あった?ここ知ってるの?地元民以上に詳しいかも?!と驚き、
生卵を食べないと言われるフランス人にあんなにほぼ生なトロトロ親子丼のお店は大丈夫?!
などと思いながら食いしん坊としてはグルメページを楽しく読みました。
その中の一軒が古い雑居ビル2階にある鉄板家庭中華料理の『シャンウェイ』。
初めて訪れた時は、ここ?!といろんな意味で驚きましたが、今回伺うとその外観の様子は当時のまんま。
懐かし〜と言いながら階段を上がる。
店内に入ると、これまた当時のまま。
夫と二人、または友人たちとも度々訪れた懐かしい空間、私達の定位置はカウンターでした。
今回の予約の際に以前通っていたことなどには触れなかったのですが、案内されたのは同じ定位置カウンター。
席につくなり、これこれ!と目の前の鉄板で焼かれる餃子シーンも昔のまま。
そして奥のセイロの影からオーナーシェフの佐々木孝昌さんが「こんばんは!」って顔を出すんだよね〜と思っていたら、これまた同じ様子で「こんばんは!」と。
夫「こんばんは。覚えていらっしゃらないと思いますが、10年くらい前に度々お邪魔していた〇〇です」
と挨拶すると、
「覚えてますよ!フカヒレの〇〇さんっ!!お久しぶりです」
そうでした…、当時はこちらでいただくヨシキリザメの大きなフカヒレを丸ごと使って、3〜4種類のフカヒレ料理を作っていただくのが定番でした。
佐々木シェフが覚えていてくれたことはありがたく、嬉しく、お互いの近況報告となりました。
まずいただいたのは前菜3種(クラゲ&大根、甘海老の紹興酒漬け、モンゴウイカ)盛り合わせ。
(写っているドリンクは、ノンアルコールビールです↓)
ところでこちらのお店は、今では予約の取りづらい人気店に。
私は全く知らず、見たことがないのですが「孤独のグルメ」なるドラマ(原作・久住昌之、作画・谷口ジローによる漫画)で紹介され、全国からお客さんが訪れる人気有名店になったと聞きました。
そのドラマの中で取り上げられたメニューが「毛沢東スペアリブ」。
唐辛子とニンニクたっぷりのスペアリブ。
辛い!!そして旨い!!
後を引く、クセになる美味しさは確かに全国区☆
海鮮メニューからは、オススメのニラっぷりの「しろはまぐり」を。
ジューシーでプリプリ。
点心メニューから白と黒の特製シュウマイをチョイス。
大きいです。
そして初めてお邪魔した時から欠かすことなく食べている餃子。
自家製の具と皮で包んで蒸してから鉄板で焼き上げたモッチモチ食感の大きな鉄板餃子です。
世の中にはたくさんの餃子がありますが、粉物好きな私にとっては中の餡以上に皮がポイント!
好き嫌いはそれに左右されると言っても過言ではないかも。。
この大きさが伝わる〜?と思いながら食べたシャンウェイ餃子もまた昔と変わらぬ美味しさ。
この日も店内は満席。
現在、佐々木シェフはこの「青山シャンウェイ本店」の他に本店近くでテイクアウト専門店、丸の内店、ミヤシタパーク内に渋谷店を構え、また大手食品メーカーやテレビ・カタログ通販会社への料理レシピの提供、商品開発、料理監修など多方面でご活躍☆
そんなにお忙しいにも関わらず、シェフ自らが本店に立ってお鍋を振って料理を作っている姿に感激。
人気が出ると経営などに忙しく、キッチンに立たなくなる料理人も少なくないと思うので。
かなり満腹に近くなっていたのものの、シメにもう一品追加オーダー。
特製の太麺をオイスターソースで仕上げた香港焼麺。
麺を存分に楽しむために、あえて具材はほとんど入れてない、少々のネギだけ!と言う潔良過ぎる(!)焼きそば。
唯一昔と変わってしまったと感じたのは、この後別腹のデザートを私が食せなかったことぐらい?!
また以前は、フカヒレ中心にいただいていましたが、フカヒレ無しのシャンウェイは新鮮にも感じました。
変わらぬ美味しさと雰囲気にすっかり満腹満足。
最後に佐々木シェフが
S「今日お会いできて本当に嬉しかったです。実は近々この場所から移転するんですよ。それをお知らせできたことも良かったです」
夫・K「え〜〜!」
K「せっかく近所に越してきたのに残念です」
S「いえ、でも新しいお店もここからそう遠くないので」
夫「じゃ、また伺います。これからもまた通わせていただいと思いますのでよろしくお願いします」
S「はい。へへ、これですね!」
と、シェフが冷蔵庫から取り出したのは、処理前の大きなフカヒレ。
とにかくお互い元気に再会できたことが嬉しく、変わらぬ色々も愉しく、新しいお店のオープンを楽しみに10年ぶり(実際もっと前な気がしてきた…)の「青山シャンウェイ」を後にしました。
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パリの1枚。
日が長い今頃は、夕焼けが見れる時間もとても遅い♬
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