
伝統工芸☆青山スクエア
外国人の友人へのプレゼントや海外赴任する友人へのお餞別として贈ることが多い日本の伝統工芸品。
これまでデパートや専門店で調達することが多かったのですが、パトロールエリアに日本全国の伝統的工芸品を取り揃えたギャラリー&ショップ『伝統工芸・青山スクエア』なるお店を発見。
というわけで、友人へのお餞別ギフトを探しに訪れました。
店内は奥行きがあり、思っていたよりずっと広々。
これまで欧米など日本より乾燥した国へ暮らす方には江戸切子、薩摩切子、鉄器製品はじめ金物・ステンレス製品(もちろん新潟・燕三条市の)などを。
また、アジア諸国などある程度の湿度がある国へ暮らす方には漆器をプレゼントしています。
私もパリに暮らしてみて実感しましたが、乾燥度が日本よりずっと高い場所では、漆の器はひびが入ったり、パリンと割れたりで残念なことになるので漆器はやや不向き。
という訳で今回もまずは友人の赴任先の気候、湿度をチェック。
するとどうやら湿度は高めとわかり、漆器に決まり☆
漆器と言ってもお椀、お箸を筆頭に盆、座卓、飾棚、茶托、花瓶、グラス、菓子器等々色々です。
また日本各地により、その歴史、技法に違いや特徴があります。
そのへんをお店の方が大変親切丁寧にわかりやすく説明をしてくださるので助かりました。
へ〜っ!と頷きながら日本各地にはこんなにも魅力的な工芸品があることも改めて知ることに。
ちなみに伝統工芸品とは、次の条件に合い、経済産業省が指定したものです。
・主として日常生活で使用されるもの
・主要工程が手作りであること
・100年以上前から続いている技術・技法で作られたもの
・100年以上前から使われている原材料で作られるもの
・産地がある程度の規模を保っていること
友人へのギフト探しに来たものの、見ているとどんどん楽しくなってきまして、自宅・自分用にも欲しいな、この金箔ピアス状態。
ユー、今月誕生日だし、買っちゃいなよ!
と、天からジャニーさん風の神様の声が?!
スパッと切れ味が冴え渡っていると思しき包丁たち。
ただ切るだけの道具としてではなく、刃に施された装飾模様がまた美しい。
ちょっとしたお土産やプレゼントによさそうなもの、比較的実用的なものが多く揃えられた「青山スクエア」。
そう言えば以前、パリの友人にリクエストされて醤油皿のような小皿をたくさん日本から持っていったことがあったのですが、空港の税関検査で「何だこれは!」と一瞬厳しい口調で尋ねられ冷や汗が。
商業目的ではなく、正直に友人へのお土産プレゼントだと話したので何も問題はなかったのですが、検査官たちは日本の食器に興味津々となり、そこから長いことお喋りタイムに突入。
「これ何の形?」
K「扇です」
「なるほど〜。これ、金魚が描いてある、綺麗♡」
「何これ?こんな小さいお皿で何を食べるの??」
夫「それはソイソース、ソォース ドゥ ソジャ用です」
「ああ〜、スシ、スシ!寿司食べる時にチョンチョンするねぇ」
「醤油用のお皿があるなんて知らなかった」
「じゃ、これは??」
と質問攻め。
やや退屈していた風の検査官たちは、最初は二人だったのに気がつけばどこからか集まって5人。
皆さんの興味は尽きず、結局1枚ずつ手にとっては説明しながら盛り上がるの巻。
散々盛り上がった後、綺麗に包んできた緩衝材はグチャッグチャ。
そのグチャグチャのまま「はい」と渡されて空港を後にしました。
見慣れぬ和食器に触れて興奮するフランス人の方の反応は面白かったですけれど…。
そういう私自身、若い頃はあまり和食器に興味が持てませんでしたが、よもやよもや、これまた年齢を重ねてきたせいか最近は眺めることも興味深く、愉しくなってきました。
美術品として飾って眺めているだけも美しいものがありますが、食いしん坊としては、やはりその器で何を食べよう?食べたい?を妄想しがち。。
収納スペースに問題がないのならいくらでも欲しくなってしまうな〜と、今回は友人のギフト探しの傍で興味深い時間を過ごしました。
素晴らしき職人技が途絶えることなく、続くことも願いつつ佳い買い物ができました。
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パリの1枚。
朝ランのままカフェに突入。
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