
泣きたくて「夕映え天使」
あちこちで紫陽花が綺麗に咲き始めました。
去年、そして一昨年も書いてますが、パリ東京行ったり来たり暮らしの中で、この時期を日本で迎えるのはコロナになってから。
ってことは、もう3回目?と思うと、月日の流れは早いような遅いような複雑な気持ちになりますが、紫陽花がこんなにも色も種類も豊富だと知り、コロナ以降大好きな花になりました。
家を出て目的地に向かうまでの紫陽花パトロールも楽しく、これも紫陽花ですか?と足が止まったり、その美しさにホッと♡
色が徐々に変わってゆく様子も楽しめるオルタンスィア(Hortensia=フランス語で紫陽花)。
雨に打たれる姿も美しく、でもちょっと泣いてるみたい…。
その姿に最近自分が泣いていないことに気がつきました。
悲しいことが無いことは本当に幸いなことですが、そんな悲しく切ない涙とは全く別の嬉し涙や感動の涙にすっかりご無沙汰!?
そういった感動の涙は特に心のデトックスのように感じられ、しばらく泣いていないと、なんとなく心の中がドヨーンと澱んでくる気がする…。
という訳で心の浄化をすべく、本屋さんで泣けそうな1冊を求め、『夕映え天使』(浅田次郎 著)を選びました。
表題の「夕映えの天使」の他に「切符」「特別な一日」「琥珀」「丘の上の白い家」「樹海の人」の6編の短編集。
浅田次郎さんの作品は、これまでも何冊が読んでいますが、涙が止まらなかったのが「壬生義士伝」。
壬生義士伝は(!)とココで書き始めるとまた大きく脱線しそうなのでやめておきます。。
今回手にした「夕映え天使」は、短編なのでサクサクと読め、バスタイムに1日1編読んでいたらあっと言う間にラスト1編に。
どの作品にもどこか懐かしく、昭和レトロな雰囲気が漂い、最後まで詳細には語られないものの、モヤっとした終わりではなく、読者に自分の中で消化させるための余韻を与える、そんな気持ちになる作品が多かったように感じます。
ただここまで号泣できず…。
ウルっとくることは度々なのですが、滝のように出るのは、お風呂なので汗の方。。
泣こう泣こうと構えると泣けるものではなく、やはり不意に心を掴まれたり、刺さった時に涙は溢れるものかな…。
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パリのお土産。
秋冬の帰国では、MONOPRIXでシャテーニュ(Châtaigne=栗)の瓶詰め。
これで栗パスタを作るのです☆
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*Belle et Bonne Blogも気ままに更新中(^o^)/
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