
鮮やかに蘇ったサンジェルマン・デプレ教会☆
2016年から2020年にかけて内部の装飾が修復され、鮮やかな色彩が蘇ったと聞いていたパリ6区にあるEglise Saint-Germain-des-Prés(サンジェルマン・デ・プレ教会)へ。
入る前にふと思い出したのは、以前時々この教会脇のこのポジションでオペラを歌っていた女性の歌声。
残念ながらこの日その姿はなかったけれど元気にされているかな…? またいつかあの綺麗な声が聴きたいです。
言わずと知れたパリの、サン・ジェルマン界隈のシンボル的存在のサンジェルマン・デ・プレ教会。
現在の建物は、11世紀に建てられたものですが、その始まりは6世紀まで遡るとされるパリに現存する最古の教会で、今に残るパリではちょっと珍しいロマネスク様式です。
建て直しや改築を何度も行われてきたため、建築様式が混在しているのも興味深いところ。
コロナ禍を経て、こうしてまたパリに来れたこと、日々の暮らしが送れていることに感謝の気持ちも厚く、まずは蝋燭を灯した後、ゆっくりと巡りなら祈りながらのひと時を過ごしました。
うわ、天井が綺麗になってる!と感じたのがファーストインプレッション。
修復前は全体的にやや薄暗い印象だったものが、自然な感じにワントーン明るくなったという印象です。

ビフォー&アフターを並べて比較できたら…と思ったら、教会の公式サイトにそんな画像がありましたので、ご参考までに。
改めての教会の歴史をざっくり確認すると、
542年のスペイン遠征の際に当時のパリ王であったメロヴィング朝のキルデベルト1世がキリスト磔刑の十字架と聖ヴァンサンのチュニカ(衣服)を持ち帰り、それらの聖遺物を納めるために建てられたのが原型だそう。
その当時は今の名前ではなく、聖ヴァンサン教会という名前。
現在の名前になったのは、576年にパリ司教であったサン・ジェルマンが亡くなり、彼がここに埋葬されたことから、サン・ジェルマン・デ・プレ教会と呼ばれるように。
9世紀にはバイキングの侵略や火事にもあい、教会は壊滅。
11世紀にフランス王ロベール2世の命により再建築され、今に残る教会の鐘楼もこの当時に制作されたそう。
クラッシュ&ビルドな街の東京からみると、身近なところに11世紀の建物、1000年以上も前だよ!と毎度感嘆です。
慰めの聖母像
何度も訪れている教会ですが、すぐに忘れてしまう私としては毎回新しい発見や気づき、思い出しがあって新鮮&飽きません。
フランシスコ・ザビエル像の隣りあったポーランド王・ヤン2世の彫刻しかり。
来たら必ずしっかりご対面なサン・ピエール像。
いつ見ても、どこで出会っても、その天国の鍵が眩しく見え、このままでは天国に行けそうもないだけにちょっと反省すること色々。
その右足に触れながら、そう遠くないうちにまたローマのサン・ピエトロ大聖堂へ詣でることを誓う。
(関連記事→ https://madamefigaro.jp/paris/blog/keico/post-56.html)
ゆっくりと教会の奥へ進むほどに私の中では修復前の印象がどんどん消え、新たに今ここにいる感覚がサン・ジェルマン・デ・プレ教会だ!と上書き保存されるような感覚になってきました。
たくさんの光が入り、ステンドグラスが美しい。
19世紀の画家Hippolyte Flandrin(イポリット・フランドラン)による絵画も改めてじっくり鑑賞しました。
1999年の発掘されたという微笑みのノートル・ダム。
信者ではないので理解も浅く、寄り添えることに限界があるように感じますが、今後は昔のようにパトロール中にちょっと教会に立ち寄って静かに自分と向き合う時間、神様や聖人の皆さんとお話しする時間のようなものを日常的に取り込んでいきたいなと。
佳い時間をいただいたことに感謝しつつ、教会を出る前に振り返ると太陽に照らされたステンドグラスが床に虹色を描いてとても綺麗でした。
*****おまけの新潟****
新潟の美味しい豚、もち豚のトンカツ(ロース)に感激した夫。
でも私は牡蠣、ヒレ、エビのミックスセット。
タルタルが食べたくて。
それにしてもサックサクで美味し過ぎる〜っ!なプロの揚げ物に感激。
豚汁にも唸りました♡
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