
オーストリアのお菓子
毎週金曜日の夜、ディナーに甘いデザートビュッフェが開催されます。
基本的には自分で食べたいものを食べたいだけ取るのですが、ちょっと取り分けが難しいものや
それぞれのデザートの説明はパティシエールのマリー(↑)がしてくれます。
圧巻のデザートビュッフェですが、去年のブログを見てみたらほとんど同じで新しさはないものの、
やはり子供はもちろん大人も目の前に広がる眩いデザートは幸せ気分になれる☆
どれにしよっかな〜♫と思っていたら、黒髪ショートヘアのマダムに話しかけられました。
M「ね、ちょっとあのテーブルからフランス語が聞こえてこない?」
夫「はい」
M「ここではフランス語が聞こえるのはとても珍しいことよ。彼らはフランス人?
なぜココに? フランスにもスキー場はたくさんあるでしょうに。ねッ!」
K「・・・。」
え、、なにこのエネミーを見るような視線?!
一気に私もアウェイに置かれた気分だわ...。
このマダムには「パリから来ました。パリ大好き、フランス万歳☆」と言うのは止めておこう...。
このマダムほどハッキリ言う人はこの村で初めてだったけれど、薄々感じていたのは「フランス人は
ノン・メルシー」な空気感(=_=)
そうとは知らずに私はこの村で、ホテルで、「フランスはね〜」と何度言ったことだろう...。
思い返してみると、そんな話をする度にみんなの反応は冷たかった...。会話は弾まなかった。
3年前初めて来た時にスキーショップで渡されたオーストリア・メイドのスキー板。
デザイン性に乏しく、しかもやたら重い。
K「レディースモデルないんですか?」
S「ありません。」
K「フランスではもっと軽いスキーで、レディースモデルで滑ってるんだけど♫」
S「ここはフランスじゃないから。」
ま、確かにごもっとも。ここはフランスじゃないわっ。
スキーロッカールームにはロシニョールなどのフランス・メイドのスキーが1本も無いことに
気がついたよ〜。
が、ふと出てしまう私の幼稚なフランス語。
ダイニングで椅子を引いてくれたトニーに「メルシー・ムッシュー」と言った瞬間、周りから
視線が刺さったのは気のせいじゃなかった...。
ヘリーにも
「フランスのスキー場はゲレンデに美味しいレストランがあってね、そこを楽しみにスキーをするん
だけどね〜」な話も全くスルーだった。
競技スキーでもフランスとオーストリアはライバル同士だからかな...。
(とは言え地元の人、ドイツ系のお客さんと良い思い出もできたのでそれはまた明日にでも。)
という訳で、ここでは私のフランス好き・パリ好きな気持ちはオブラードに包んで過ごしてます。
が、そんな中でリチャード・ギア似のドイツ人・ドクター・ベルナールは、私にフランス語で
話しかけてくれる。
K「フランス語、話されるんですか?」
B「話せるというほどじゃないですが、簡単な会話ぐらいならね。」
って言いながら、えせパリジェンヌな私なんかより全然フランス語はお上手なムッシュー。
すてき♡
デザートを食べながら、
K「そろそろフランス語が聞きたいな...あなたもフランス語が恋しいでしょ?」
夫「全然、全く。ここは英語で過ごせるからノー・ストレス♫ パリに帰りたくない。」
裏切りもの...。
ところで、ホテルでは週一のデザートビュッフェの日以外は昼夜共にコースメニューの中に
デザートが2種類用意されているのですが、そのうち1つは必ずオーストリア名物やこの地方のお菓子。
オーストリアのお菓子と言えば、アプフェルシュトゥルーデル、リンツァートルテ、ザッハートルテ
などがすぐに思い浮かびますが、今日のブログはそれ以外で今回美味しかったものを以下にご紹介★
去年食べてから好きになったのが、Kaiserschmarren(カイザーシュマーレン)。
皇帝フランツ・ヨーゼフのお気に入りのお菓子だそう。
パンケーキ生地をちぎったカタチでモチモチ食感。
リンゴやプラムなどのコンポートやソースを添えていただきます。
こちらはMilchrahmstrudel(ミルヒラームシュトルーデル)。
オーストリア・ハンガリー帝国時代に広く普及したものだそうで、酸味の効いた乳脂と
甘いレーズン、林檎のスライスが挟まれ、下には温かいバニラソース★
Krapfen(クラプフェン)と呼ばれるドーナツのようなお菓子で、本来はアンズジャムなどを
詰めるそうですが、こちらはホテルがアレンジしたカスタード&ホイップクリームバージョン。
K「これ、全然甘くなくて食べやすい♫」
夫「えッ!これかなり甘いよ。ケーコさん、味覚大丈夫?」
K「私にはほとんど甘さが感じられないんだけど...」
夫「君、相当疲れてるね。」
疲れた脳と体は甘いものを欲します。
こちらも伝統的なものだと伺ったのですが、名前を記録するのを忘れてしまいました...。
ピスタチオのアイスクリームと温かいバニラソースが添えられ、中にはケシの実が入った軽い
ドーナッツみたいなお菓子でした。
素朴だけど、見た目よりも美味しく、個人的には好きなものが多いと感じるオーストリアのお菓子たち。
だったら来年までもう少しオーストリアのお菓子について覚えておく必要ありかも?
ということで代表的なものをサブリナに教えてもらいました。
(以下、画像はオーストリア版Wikipedia、Das Café Mozartより)
Topfenstrudel(トプフェンシュトゥルーデル)は、クリームチーズを包んだパイ。
Palatschinken(パラチンケン)は、クレープよりは厚めの生地にアンズジャムやアイスクリーム
などを中に巻き込み、バニラソース、チョコレートソースなどをかけて食べる。
Germknoedel(ゲルムクヌーデル)は日本のお饅頭風なお菓子で、中味はプラムジャム。
粉砂糖とケシの実を混ぜたものをたっぷりとかけ、さらに溶かしたバターをかけるそう。
Kardinalschnitte(カーディナルシュニッテ)はメレンゲとスポンジケーキが交互に並んだ上下層
の間に、クリームを挟んだソフトケーキ。
Salzburger Nockerl(ザルツブルガー・ノッケッルン)は大きいけど、ふわふわのカスタードと
メレンゲのお菓子で軽〜く食べられるそう。
本当か?!
Mohr im Hemd(モア・イム・ヘムト)は、他とは名前も違った感じだけど、「白いワイシャツを
着たムーア人」という意味だそうで、蒸したチョコレートケーキに生クリームをたっぷりっとかけて
いただくそう。
K「これで来年はばっちり!モア・イム・ヘムト作ってくださいとかお願いできるね。」
夫「来年も合宿参加する気になってるようで良かった♫」
K「・・・。」
おまけのパリは「気になるクレープ・パン」をBelle et Bonneで
⇒ http://belleetbonne.blog.fc2.com/blog-entry-880.html
à demain(^.^)/~~
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