
まるでティントレット美術館
パリ発たまに行くならこんな街☆ヴェネツィア編。
リアルト橋付近、サン・マルコ広場エリアはたくさんの人で賑やかですが、
1本迷い込めばそこには誰もいなかったり、
静かなところがたくさんあるヴェネツィアの街。
観光化されてとても世俗的な街であると同時に、本島の裏道やたくさん浮かぶ島々にはなかなか知られていない魅力や簡単には人を近づけないような雰囲気、いつかは沈んで消え行く運命のせいか遁世的な雰囲気も漂う。そんな二面性がまた好きなんですけど〜っ♡と思って繰り返し訪れてます。
そしてこの街で何度も行きたい場所の一つが“Scuola Grande di San Rocco”(スクオーラ・グランデ・ディ・サン・ロッコ/サン・ロッコ大同信組合)。
過去のヴェネツィアバカンスブログでも触れてますが、ヴェネツィアには「スクオーラ」と呼ばれる建物が多くあります。「スクオーラ」とは、イタリア語で「学校」「同業者組合」という意味なのですが、ヴァネツィアでは「信者会・信徒会」、共通の職業や出身地で団結した中産階級の人達が団結して作った集会堂のこと。
(以前の記事⇒ https://madamefigaro.jp/paris/blog/keico/51899500.html 数字箇所をクリックするとPCからのみ画像が見れます)
まずは1階フロア。
教会とも美術館とも違う独特の雰囲気で広々。
確かこちらも以前訪れた時は写真撮影禁止だったのですが、今回行ってみるとフラッシュ使用は禁止ですが、撮影は可でした。
この大信徒会は、23年間にわたりティントレットを後援し、彼は56枚の絵画を完成させました。
ルネサンス期のヴェネツィアを代表する画家ティントレット、その生涯のほとんどをヴェネツィアで過ごしたそう。
ティントレットの作品はこの街を歩いていると至るところで目にしますが、中でもこの信徒会は格段に作品数が多くまるでティントレット美術館☆
壁に沿って1階を一周したら壁画、天井に見惚れながら2階へと続く階段を上がります。
そして目の前に広がるのは、圧巻の大広間☆
眩く絢爛豪華な天井画で埋め尽くされています。
見上げ続けると首が疲れるので、この鏡を持って鑑賞することもできます。
とは言え、私は鏡に写してみるよりはダイレクトに自分の目で見たいので使いません。
でも、、一枚一枚を見て行くと実際なかなか大変。
洪水のように押し寄せてくる迫力の、ダイナミックなティントレットの作品にちょっとたじろいでしまう。
数ある作品の中で、最高傑作の一つと言われるのが「キリストの磔刑」。
この絵は536×1224cmと巨大サイズで、その大画面の中で一人一人の表情も豊かにドラマティックに描かれ、この一枚は後世の画家たちにも多大な影響を与えたそう。
疲れたら椅子に座って一休み。。
ヴェネツィアに来るとティントレットとティツィアーノ、どっちが好きか?と度々自問していたのですが、これまではティントレットが好き♡と思っていたのですが、今回は見過ぎたせいか?ティントレットでお腹がいっぱいな感じに。。
と言う訳で次回のヴェネツィアを訪れた際は、ティツィアーノ作品を追いかけたいと思っていたら、嬉しいニュースが☆
東京都美術館で来年1月21日〜4月2日まで「ティツィアーノとヴェネツィア派展」が開催!(^^)!
年明けにパリに戻ってしまうのでしばらく行けそうもないですが、会期終了前にこれは是非とも行きたい展覧会です。
☆おまけのパリをBelle et Bonne Blogで☆
「深刻…」
⇒ http://belleetbonne.blog.fc2.com/blog-entry-1355.html
Scuola Grande di San Rocco”(スクオーラ・グランデ・ディ・サン・ロッコ/サン・ロッコ大同信組合)
Campo San Rocco, 3052, 30125 San Polo, Venezia
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