レアなロッシーニ☆
こんな日は躊躇なく食べられる♬
その大きさは比較がないとわかりづらいですが、日本のコンビニの肉まんよりは大きく、中華街に売ってる豚まん級。
パン屋さんで売ってるカスタードクリーム入りのパン“Beignet”(ベニエ)、ドーナツのようなものです。
これまた先日と同じブーランジュリ”Maison Gosselin”(メゾン・ゴスラン)で買ってきたパン。
一瞬ウィンドー越しに見えるホールの「トロペジェンヌ」と迷ったけれど、やはり一人じゃ無理。
(関連ブログ⇒ https://madamefigaro.jp/paris/blog/keico/post-699.html )
このベニエもなかなかのビッグサイズだったけれど、甘さ控えめのクリームと軽めのパン生地なのでペロリ。
これなら終演までお腹が鳴ることもなさそう!(^^)!
と言う訳で、しっかりおやつを食べたところでThéâtre des Champs-Élysées(シャンゼリゼ劇場)へ。
パリ暮らしをきっかけに住んでるうちにたくさん鑑賞しておこう!と思い、十数年前から有名作品は積極的に鑑賞してきたオペラ。
繰り返しているうちに作品の好き嫌いもわかり楽しくもなってきた中で、好きと言えるのがロッシーニ作品。
今回の鑑賞したのは、ロッシーニの”Il Signor Bruschino”(ブルスキーノ氏)。
これはロッシーニ作品の中ではあまり上演されることがないレアものだそう。
しかもこの日はオペラ的な舞台セットはなく、オーケストラ演奏を前にオペラ歌手がコンサート形式で歌うというもの。なのでステージはこんな感じ↑
となると、、フランス語字幕はあるにしても、どうにも退屈しそうで寝るなこれは…と心配になりました。
とりあえず、喉も乾いたしシャンパンで乾杯☆
シャンパン片手に開演までピープルウォッチングをしていると、
夫「今日集まってる人達ってなんか個性的な人が多くないか?」
K「うん!私もさっきからそう思ってた!」
夫「レアものオペラだからお客さんもクセモノだらけ?」
K「うん…、あそこにいる人の爆発したヘアスタイルとかすごいし、隣りの真っ赤なパンツに真紫のシャツのムッシュ(←オサレなイタリア人オヤジとはちょっと違う)、あっちには秋葉原にいそうなメガネにリュック姿のナードな人(←はっきり言うならオタクだ)、本当にキャラが濃い人ばかり?!」
夫「それより驚きなのは、その男たちの隣りにいる、連れてる女性がすげー美人ばかり♥︎ 美女と野獣カップルが多いんだけど。」
と言われて女性をチェックすると、確かに美しい…!
そんなカップルがたくさん集まった会場は普段の雰囲気と何かちょっと違っててオモシロイ☆
K「なんて勝手なことを言ってるけどさー、私達だって端からみたらヘンなカップルでしょ…。」
そんなことを言いながら今回も正面ボックス席からの鑑賞。
そのストーリーは結婚絡みの財産相続を巡るドタバタ喜劇でオペラ・ブッファ(笑劇)と言われる形式、誰も傷つかないハッピーエンド。
一幕もので場面が変わることもないので舞台セットも無し。と言うとつまらなそうにも聞こえますが、これが全く退屈しない明るくて伸びやかで笑いに満ちた楽しい楽曲がいっぱいでロッシーニらしくて個人的にはとても好きな作品でした。
それに心地よい音楽だとうっかりウトウトしそうですが、そうなる直前にいい間合いでストーリーが展開して楽しい歌が入ってくる、という感じ?!
オペラ歌手の皆さんもオペラ的な演劇動作は少ないものの、表情豊かに歌い上げるので、視覚的にも聴覚的にもステージから目が離せずで、休憩無しの1時間半の上演はあっという間でした。
ヴェネチアで初演された後、あまり上演されることもなかったこの作品。こんなに楽しく、キレイな音楽作品がなぜもっと上演されないのか…?と感じる一方、やはりあまりに単純明快なストーリーで、登場人物の精神的な複雑性?やら舞台セット・場面チェンジも必要としないためにオペラらしさ?に欠けてしまうということなのかな、と。CD録音もほとんど存在しないこの作品、今回珍しい上演機会に巡り会い貴重な体験をさせてもらいました。
À demain(^^)/
☆おまけのパリをBelle et Bonne Blogで更新☆
今日は、「サラダ・ニソワーズ ベスト10」
⇒ http://belleetbonne.blog.fc2.com/blog-entry-1549.html
ARCHIVE
MONTHLY