Comme d'habitude 〜パリ・東京行ったり来たりblog〜

アーヴィング・ペン展☆

只今グラン・パレ(Grand Palais)で開催中の“Irving PENN(アーヴィング・ペン展)を鑑賞に行ってきました。

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20世紀最大の写真家の一人と称されるアーヴィング・ペン。

モデルとの信頼関係が如実に現れた彼のポートレート作品には、パブロ・ピカソ、イヴ・サンローラン、オードリー・ヘップバーン、アルフレッド・ヒッチコックなどの著名人が名を連ねる。

ペンの生誕100年を記念し、メトロポリタン美術館とグラン・パレ・ナショナル・ギャラリーとの共同で開催されている回顧展。

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あ!この写真、この作品見たことがある!

というものがいくつかあったものの、それが「アーヴィング・ペン」というフォトグラファーのものだということを今回初めて知りました。。

そんなアーヴィング・ペンに関する予備知識まるで無しの私でも本展は結果的にとても楽しめるものでした。

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会場は1階と2階の2フロアを使った大々的なもので、作品数も多く、わかりやすく鑑賞しやすくテーマごとにまとめて展示。

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アーヴィング・ペンは1917年生まれのアメリカ・ニュージャージー州出身。

亡くなったのが2009年ということで、まずはその92歳という長生きに感心してしまった。

フィラデルフィア美術大学でファッション雑誌Harper's BAZAAR(ハーパース・バザー)のアートディレクター・Alexey Brodovitchのもとで学び、その後「ハーパース・バザー」誌で写真の才能が開花し、第二次世界大戦後のおしゃれでシックなファッション写真撮影の第一人者として知られるように。

そしてVogue(ヴォーグ)誌で長年ファッション写真の撮影を手がけました。

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ヴォーグの歴史と彼のキャリアは重なるようで、次々に発表された写真の素敵なこと、この上ない♡

今見てもそのエレガントに美しいカバー写真は見飽きず、個人的には本展でもファッション写真コーナーが一番興味を引かれました。

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繰り返し作品に登場する美しい人。

それはスウェーデン出身の元祖スーパーモデルのLisa Fonssagrives (リサ・フォンサグリーヴス)。

彼女は、モデルとあると同時にアーヴィング・ペンの奥様!

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なんとも慣れた手つきでタバコを手にする美女。

なのに、実際はこのモデルさんはタバコは吸わない女性だったそう。

逆に吸わないからこんなに艶かしく、素敵に撮れるのかも?!

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タイトル“Large sleeves”のままに大きな袖がテーマの一枚。

最近ビッグ・スリーブの洋服は多いけれど、ソフトでエレガント感抜群なこんな一枚を着てみたい♡と妄想も広がるファッショナブルな作品の数々。

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ポートレート写真も面白いものが色々。

ナイーヴそうな魅力に溢れた若き日のトールマン・カポーティ。

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晩年はこんな感じに。。

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どアップで写っていたピカソ。その目に吸い込まれそうになる!?(左)

右は同じくスペインの画家、ジョアン・ミロとその娘。

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大好きなオードリーの前からはしばらく動けず。

可愛い♡

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以前はほとんど興味がなかった女優さん、マレーネ・ディートリヒが最近気になる!

そのハンサムな美しさに惹かれる。

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左はディナーの後に食後酒やコヒーを片手に楽しむ様子が伝わってくるタイトル・After Dinner Games、右はついうっかり劇場でバッグを落として中身が床に散らばって、さー大変!と、こちらもその状況が手に取るように、自分がしでかした気持ちになれたタイトル・Theatre Accidentという作品。

芸術作品には含みのある深いタイトルも面白いけれど、個人的にはストレートな方が好き。

伝えたいことやテーマ、ストーリーはたとえタイトルがなくてもその中に存在しているように思うし、それが無いものには気持ちを揺さぶられることもない。

もちろん感じ方は人それぞれで。

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そうそう、グラン・パレのこの2階に続く大階段が好きです。

今回そこではアーヴィング・ペンの撮影風景の動画が流れていました。

そこで改めて驚いたのは、作品のモデルになっている人たちの服装は実は皆とてもカラフルだということ。実際には色鮮やかなのに、彼の作品の多くは黒と白、モノトーンで表現している。

背景もとてもシンプル。

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職業別のポートレート。

カフェのギャルソン、パン屋さんの二人、郵便配達員。無名の人たちだけど、それぞれの仕事のアジが出ている感じ。

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中でも印象的だったのは、顔は写っていないけどなんだかカッコイイやつ。

タイトルはSteel Mill Firefighter、製鉄所の消防士。

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そしてアーヴィング・ペンは世界中を旅したそうで、これらのペルーの作品はそれまで見てきたファッション写真や著名人のポートレートとは全く違ったトーン。

また他にもヌードのコーナーでは、顔のない体だけの美しいプロポーションの作品だけでなく、かなり太めの裸、個性的な裸が並び、まるで山や谷、森といった自然の風景のように見える作品もありました。

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でも最後は、シャネルを着た二コール・キッドマンの格好良さと美しさを惚れ惚れと鑑賞して終わりました☆

こうしてブログを書かせていただくことも一つのきっかけでカメラやiPhoneが手放せない生活になったこともあり、以前よりは写真作品にも興味を持つようになりました。

そんな中でアーヴィング・ペンの作品はどれも退屈させない面白いものでした!

À demain(^^)/

おまけのパリをBelle et Bonne Blogで更新☆

今日は、「双子ちゃん続き
⇒ http://belleetbonne.blog.fc2.com/blog-entry-1651.html

 

<info>
Irving Penn(アーヴィング・ペン展)グラン・パレにて2018年1月29日まで
3 Avenue du Général Eisenhower, 75008 Paris
http://www.grandpalais.fr/en/article/irving-penn-teaser-exhibition
 

 

KEICO

新潟県の老舗旅館に生まれ育つ。
上京、進学、就職、まさかの出逢い?で結婚し2004年渡仏。
現在は夫と共にパリ・東京を行ったり来たりな生活中☆
そんな毎日からのグルメ・ファッション・カルチャー・バカンスなどの話題を中心にブログ更新致します。

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