
ナイトミュージアムへ行こう♪
夜の美術館、なかなか行く機会がなかったのですが、この秋初めて行ってみました。
場所はMusée du Louvre(ルーヴル美術館)☆☆
正面エントランスを入って、ガラスのピラミッドを下から見上げると夜空というのも
なんだか新鮮☆
今回の鑑賞目的は2つの特別展鑑賞。
まずは、
Le printemps de la Renaissance. La sculpture et les arts à Florence, 1400-1460
(ルネサンスの春、1400年から1460年のフィレンツェにおける彫刻と芸術)
15世紀初頭のフィレンツェで開花したルネサンス芸術を「彫刻」作品を中心にたどる展覧会。
10章で構成された本展には約140点の彫刻が出品。
他にも絵画、デッサンなど「クアトロチェント」と呼ばれる「1400年代」に栄華を極めた
フィレンツエ・ルネサンスの一端を紹介するというもの。
スペース上、巨大な作品はないものの、見応えのある特別展でフィレンツェにいるような
気持ちになりました。
記念にカタログ購入。
作品の中で特に印象的なのはDonatello(ドナテッロ)のla Vierge et l'Enfant(聖母子)。
神々しくて見惚れました。
この作品が色々な作家に影響を与えたのも納得。
個人的に一番印象に残ったのは、Luca della Robbia(ルカ・デッラ・ロッビア)の
la Vierge et l'Enfant(聖母子)。
これは画像よりも実物の方がずっと優しさを感じる作品なのですが、幼子のキリストが
まだ本当に赤ちゃんで、悟りきった大人顔ではなく、自分が背負うことになる運命も知らず
母親に甘えるような愛らしい表情とキレイな青い目が印象的な作品でした。
どちらが好きか?どちらが良いか?と二つの作品を並べて比較鑑賞したのは、次の
"Le Sacrifice d'Issac"(イサクの犠牲)。
旧約聖書のアブラハムが神様の命令により息子イサクをいけにえにしようとする瞬間に
天使が現れて救うというシーン。
①Filippo Brunelleschi(フィリッポ・ブルネレスキ)作
②Lorenzo Ghiberti(ロレンツォ・ギベルティ)作
この2作品は1401年にフィレンツェのサンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂のファサード前の
洗礼堂の門扉の彫刻製作者を決めるコンクールで最終的に競った作品です。
結果は、②のギベルティの勝ち☆☆
ブルネレスキは当時まだ無名の若者ギベルティに負けたことがきっかけで彫刻家の道を
断念し、建築家の道を選びます。
そして約20年後、今度は大聖堂のドームの設計コンクールが開かれ、ギベルティを破って
選ばれたのがブルネレスキ!!
やっぱり良きライバルがいると互いに切磋琢磨してどんどん良いものが生まれるのかな、と。
1400年代にフィレンツェで咲き誇ったルネサンス芸術はやはり素晴らしい★
もう一つは鑑賞した特別展は、
(ジャン・クザン 父と息子 16世紀の画家一家)
16世紀の画家を代表する存在であるジャン・クザン。
と言われても私は今回知ったのですが・・・。
美術史上では有名だそうで、タピスリーやステンドグラスの作家として、また絵画の教育者としての
評判も高かったのでそう。
そのジャン・クザンと、父から多大な影響を受けたその息子の画業を改めて再評価するという展覧会。
↑
"Eva,Prima,Pandora" というタイトルの官能的に美しい女性。
原罪のエヴァなのか?ギリシャ神話のパンドラなのか?
画家クザンはエヴァとパンドラに何か共通するものを感じて一枚の絵にしたのかなぁ・・・?
これちらの特別展のスペースは仕切りはなく、一部屋にコンパクトにギュギュっと展示。
それにしても夜のルーヴルはイイ!!
日中よりも人が少なくてとても鑑賞しやく、人気の絵画コーナーもこんな感じ♪
ゆっくり好きな作品と対峙できる、なんとも贅沢な気分になれます。
外を見ると、まるで舞台のような中庭も素敵★
この夜の鑑賞はクセになりそう♥
ディネに行く前に待ち合わせは名画の前に18時♪
少し美術鑑賞してから・・・なんてイイなぁと思いました。そんな妄想デートが頭に広がり、
K 「この余韻にひたって今日はどこかで食べてかない?」
夫 「早く家に帰って餃子が食べたい!腹減った~。」
K 「・・・。」
<INFO>
*ルーヴル美術館のノクターン(ナイトミュージアム)は、毎週水曜日&金曜日。
18時〜21時45分です。
Musée du Louvre(ルーヴル美術館) http://www.louvre.fr/
*Le printemps de la Renaissance. La sculpture et les arts à Florence, 1400-1460
は 2014.1.6まで。
*Jean Cousin père et fils Une famille de peintres au XVIe siècle
は2014.1.13まで
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