
寒い日のオランジュリー☆
パリの1枚。
パリと言えば!な一つ、市庁舎の前のメリーゴーランド☆
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夏の暑い日は避難するように朝から美術館へ行ったりしますが、どんより曇天な寒い日にも行きます。
好きな絵、素敵な作品を観れば気持ちが晴れる☆
と言うわけで気楽に行くのはやはりオルセーの年間パスポートを使って行列スルーで入館できる、ご近所美術館「オランジュリー美術館」(Musée de l'Orangerie)。
このブログでもすっかりお馴染みの、モネの「睡蓮」が常設されている美術館です。
混み合うのは、1階の睡蓮の間。
(関連ブログ→ https://madamefigaro.jp/paris/blog/keico/musee-de-lorangerie.html )
地下1階の常設展は比較的空いているのですが、そこに並ぶのはセザンヌ、マティス、モディリアーニ、ピカソ、シスレー、ルノワール、ルソー等々。
2006年に初めて訪れた時、仰々しさはまるでなく平然と並べられたその様子に(当時もかなり空いていて)驚く同時に、パリの芸術の深さの一端を思い知るような気がしました。
それらの作品は、フランスに寄贈された「ジャン・ヴァルテール&ポール・ギヨーム コレクション」を中心としたもの。
こういった個人コレクションからは、その方の趣味や審美眼に触れられるのが面白い。
好きな作品が多いと趣味が同じ(?)気がして嬉しくなったり。
ところで、画商ポール・ギヨームは1910年代に数々の素晴らしい作品を収集するも1934年に自殺。
未亡人となった妻ドメニカは、建築家のジャン・ヴァルテールと再婚し、亡き夫のコレクションを売却して彼女好みの絵画を購入してコレクションを変更していったのだそう。
思わず妄想してしまった…夫がギヨームで私がドメニカなら、先立たれたらやっぱり気に入らない作品はさっさと処分しちゃうか?!
いや、でもそんなことしたら夫は化けて出てきそうだ、怖っ。
ルノワール作品で人気なのは「ピアノに寄る少女たち」ですが、この夏は「手紙をもつ女」(Femme à la lettre)に惹かれました。
何度も来ている美術館なのに、初めて心に響いた感があったのが、同じくルノワールの「桃」(Pêches)。
これまで、ルノワールはほんわかした優しい女性の作品イメージが強く、そのふんわり豊満感はそれほど好みではなく、あまり長く見つめることはありませんでした。
うまく言葉で表現できませんが、「この桃イイ!」と近づいた作品で、後追いで作者を確認するとルノワール。
この1枚がきっかけでルノワールの静物画に興味が湧いてきました。
一時期かなりハマっていたマリー・ローランサン♡
アンドレ・ドランの作品は、観るたび出会うたびに好きになってます。
大きな帽子を持ち片足を上げたポーズが可愛い、ノーブルな面立ちの少女。
ユトリロが描くモンマルトルの街・La Maison Bernot(メゾン・ブルノ)。
ユトリロの作品は淡々として、いつもどこか孤独で寂しく哀愁を感じる。
奔放な母親を持ち、その生い立ちを思うと16、7歳でアル中になったり、精神不安定だし、母と親友が恋に落ちたりと、人生の中で穏やかにいられた時間は多くはないのかも…と言う思いを重ねて見てしまうからかも。
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