鼓童☆魂を、聞け。
パリの1枚。
狐の看板は、イギリスのシャツブランドの“THOMAS PINK”(トーマス・ピンク)。
お店前を通るたびにショーウィンドーの中の派手色シャツに見惚れる♡
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痺れた〜っ、魂を揺さぶられた!!
と、大感動したのは今年9月、坂東玉三郎さんの歌舞伎舞踊「幽玄」での素晴らしいパフォーマンスを目の当たりにした和太鼓芸能集団“鼓童”(Kodo)。
(関連ブログ→ https://madamefigaro.jp/paris/blog/keico/post-901.html )
新潟県佐渡市を拠点に活動していることにも親近感を覚え、機会があれば是非また観たい!と思っていたところ実現し、文京区「文京シビックホール大ホール」で行われた『巡-MEGURU-』(魂を、聞け。)公演へ行ってきました。
会場では広めの喫茶コーナーに何枚ものパネルが展示。
公演グッズコーナーも盛況の様子で、LサイズのTシャツは売れ切れ。
Lサイズが?!と思いながら周りを見回すと、集まった観客に外国人の方がとても多く、私の隣りでもノッポな男性が「Tシャツ、買おうかな〜。でもXLは大きいかな…?」と迷っていました。
そんな外国人の多さからも“鼓童”(Kodo)が国際舞台で活躍していることを改めて知りました。
1981年に設立した「鼓童」は「日本の伝統芸能を現代に再創造し、佐渡を拠点に、世界でコンサートを開いているプロ和太鼓集団」。
予習不足で当日まで知らなかったのですが、メンバーには女性もいらっしゃること。
さて、本公演「巡」は、演出の住吉佑太さんによる、景色が見える音作りを大切したという全曲新曲構成。
(部隊画像は特設「巡」オフィシャルサイトより→ https://www.kodo.or.jp/meguru/ )
森羅万象、巡らないものはない。
始まったものはやがて終わり、また始まる。時空を超えて何度でも。
それは魂や人々の思いのような精神的な物まで。
というプログラムの冒頭文を読んだところで開演!
前半5曲、休憩を挟んで後半5曲の全10曲、約1時間40分のパフォーマンスは、圧巻!!
初めて鑑賞した時以上の感動を覚えました。
あえて演目のタイトルを見ずに、その演奏、パフォーマンスから私に映る心象風景はどんなものか?と耳と心を研ぎませて舞台に集中。
すると、ドスーン!!と心臓に響いた大太鼓の音色に呼び起こされたのは、対岸から打ち上げられた夏の大花火を河川敷で見上げている懐かしい夏の日の光景。
あ〜懐かしい。この感覚は夜空に咲く大輪の花、心臓に響く音、ほんのり火薬の香りが漂う、毎年家族みんなで出かけた長岡花火大会。
クライマックスの信濃川に架かる長生橋と大手大橋それぞれに延長650メートル(!)に仕掛けた花火が一斉に川面に流れ落ちる「ナイアガラ大瀑布」の光景がみるみる蘇り、ちょっと泣きたくなりました。
続く演目は、野村萬斎さん??と、いきなり連想され思い浮かんた顔。
その笛や鈴の音色が「陰陽師」の世界のよう。
更に続いた演奏は、和太鼓なので日本の風景ばかりと思いきやサンバのリズムの陽気で楽しい南米、ガムランのような響きからはバリ島の景色、しとしと降り続く梅雨、かと思ったら嵐、台風。
どの曲にも太鼓の音色の優しと激しさの緩急があり、聴いていて全く単調退屈になりませんでした。
どんどん加速するバチさばきに腕がもげちゃうんじゃないか!?と思うほどの乱打&乱打で、気がつくとギュッと握っていた私の手の平にも汗が。
舞台美術はなく、楽器が入れ替わるだけなのに、どんな舞台セットよりも頭の中にはたくさんの景色、風景、想いが巡ったことに感動しました。
ラストの曲(天涯)では、全身の毛穴が開いた(気がした)!(なんともエレガントさに欠ける表現ですが)
天涯とは「空の果て」という意味ですが、想像すらできない果てしない空の果ての世界に引き込まれました。
男性メンバーが上半身裸で力強く叩く太鼓は、その打ち姿も美しく、肩甲骨から背中の筋肉が美しいこと☆
それはアスリートのようで、徐々に汗で光る背中の美しさも含めての芸術でした。
こうして大感動をもらった「鼓童」、今後も機会を見つけて繰り返し鑑賞したいと思いました。
最後に可愛い太鼓ボーイ。
先日満2歳になったGくんは、「太鼓の達人」がお気に入り。
キュートなパフォーマンスを見せてくれました♡
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