
Sarah Bernhardt☆会いたい女優
観劇は趣味のひとつです。
なので今年も3月末から5月初めにかけていくつかのお芝居や歌舞伎を観る予定でしたが、コロナの影響でほとんど公演中止となりました。
好きな女優さんは多々いますが、中でも大ファンなのは、松たか子さん♡
若い頃からTVドラマで見ていたけれど、初めて生で舞台で彼女を観た時の衝撃は今でも忘れらず、以来すっかりファンとなり、出演する舞台はいつもチェックしています。
コロナが収束してまた楽しく観劇できる日が早く来ることを祈っています。
きっと誰もが実際に見てみたい、会ってみたい女優さんや俳優さんの一人や二人はいると思うのですが、私が今一番会ってみたいのは、フランスの舞台女優 Sarah Bernhardt(サラ・ベルナール)。
(Wikipediaより↓)
が、会いたいと言っても19世紀ベル・エポック時代の女優さんだからタイムスリップしないと会えない訳だけど…。
サラ・ベルナールに興味を持ったのは、パリはじめあちこちで鑑賞した展覧会や美術館でスーっと引き寄せられる作品(肖像画)があり、その都度タイトルを確認するとそれが毎度サラ・ベルナール。
例えばプチ・パレに常設展示されているGeorges Clairin(ジョルジュ・クレラン)が描いた作品とか。
(関連記事→ https://madamefigaro.jp/paris/blog/keico/petit-palais.html )
でも何よりサラ・ベルナールと言ったらミュシャ(Alfons Maria Mucha アルフォンス・マリア・ミュシャ)!
ミュシャが世に出るきっかけを作ったのがサラ・ベルナールであることは有名な話。
時は1894年のクリスマス。
パリ・ルネサンス劇場で年明けから始まるサラ・ベルナールの舞台「ジスモンダ」の宣伝ポスターを制作するにあたり、時期が時期なので有名デザイナーはクリスマス休暇でお休み。
そんな中で見つかったのがチェコからパリに出てきて7年目という無名の画家ミュシャ。
しかもそれまでにポスター制作の経験も無し。
結果的にはそのポスターは注目を集め舞台もヒット、これをきっかけにミュシャの人気と知名度が一気に広がったという。
(その時のポスター↓)
ミュシャがたまたまラッキーだったと思う人も当時はいたかもしれないけれど、こう言ったエピソードを知る度に私自身は、人生に偶然はないと思うのです。
ミュシャの引き寄せた運と持っていた実力。
自分だってそこにいたらチャンスはあったと言うのは負け惜しみ?!
Right time 、Right placeなのだ〜と思う。
そんなことを思いながら今月は、3年前の『ミュシャ展』の図録をじっくりと読み返しています。
並行して読んでる本や見たいドラマも色々で外出自粛生活真っ只中だった頃よりは読書や図録を開く時間は減りつつありますが、好きな画家の作品に触れるとやはり気分はリフレッシュ。
それにしてもサラ・ベルナールという女優、女性には謎も多く色々なエピソードがあって興味をそそられます。
高級娼婦の母と誰ともわからない父の間に生まれた為、正確な生年月日は不明。
母に見捨てられ幼少期は乳母の家で育てられ、少女時代は修道院生活。
14歳頃にフランス国立音楽演劇学校(コンセルヴァトワール)演劇科に合格。
そしてどんどん女優として花開き、美しい瞳で魅了するヒロイン、色っぽい声で妖艶な悪女、スレンダーな体で男役などどんな役も自分のものとして演じたと。
ヨーロッパ各国はもちろんアメリカ、ロシアへも巡業したことからフランス初の国際女優と言われています。
いくつかの劇団を渡り歩いた後に自分の劇団を立ち上げ、演出家、経営者としても活躍。
彼女の晩年に世の中ではちょうど映画が始まり、そんな映画黎明期にも出演。
亡くなるまで撮影をしていたというので、まさに死ぬまで一生女優だった!
(ミュシャの手がけたサラ・ベールナール のポスターを見るのは楽しい♬↓)
プライベートでは未婚の母で、男女年齢問わず数多くの恋人を作ったそう。
恋愛エピソードの中で、一夜を共にしたモンテスキュー伯爵がその後24時間嘔吐し続けたという話にはびっくり。
なんで?と思ったら、それはモンテスキュー(←マルセル・プルーストの『失われた時を求めて』の主人公のモデルになった人)がゲイだったからというオチ。。
尾ひれのついた話なのだろうけど、24時間ゲロか…と、モンテスキューの肖像画を見るたびに思い出すようになってしまって心の中では申し訳なく思いつつ、当時の社交界のメロドラマちっくに絡まった恋愛・友情相関図を思うと笑ってしまう。。
とにかくタイムスリップできたなら彼女の舞台を観てみたい!!
(Wikipediaより↓)
最後にミュシャといえば、パリのパトロールエリアにある、その名を冠したカフェの前を行ったり来たり。
ミュシャファンとしては一度ぐらいお茶かランチでも…と思いならメニューも度々チェックしてるけど未だ未経験。
テラス席でピープルウォッチングしたり、ミュシャやサラ・ベルナールが生きたパリを思いながらゆっくりしたい。
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