
ぶらりPetit Palais☆
初夏のある日のパリ。
昼前から気温上昇で扇風機のみでエアコンのないアパルトマンではどうにも凌ぎがたい…。
そんな日は近所の美術館へ逃げ込むのですが、この夏はその回数が例年より多かった気がします。
このブログでも度々登場しているパリ8区にあるPetit Palais(プティ・パレ)へ。
(関連ブログ→ https://madamefigaro.jp/paris/blog/keico/post-892.html )
(関連ブログ→ https://madamefigaro.jp/paris/blog/keico/post-426.html )
無料の常設展は気楽に行ける。
教科書掲載級の有名作品はほとんどないけれど、著名な芸術家の作品も多く行くたびに新たな発見もあります。
フランスの彫刻家Jean- Paul Aube(ジャンポール・オーべ)の「ダンテ」(神曲)。
静かに見上げると、ヒソヒソと語る古代ローマの詩人ウェルギリウスの声が聞こえてきそう。
彼に導かれて地獄、煉獄、天国、彼岸を見て回ったら…。
隣接するグラン・パレとともに1900年の万国博覧会のために建築家シャルル・ジローによって建設されたプティ・パレは、1902年にパリ市所有の作品を展示する美術館としてオープン。
コレクションは古代ギリシャの壷に始まり、ルネサンスの絵画・彫刻・陶器、東欧の宗教絵画、18世紀、19世紀の絵画および家具調度品、アール・ヌーヴォーの室内装飾や、写真、デッサンなど多岐に渡るので一つずつ丁寧に見ていると、それなりに時間がかかります。
特別展のついでに常設展に立ち寄ることもあるけれど、そんな時は足早に通り過ぎてしまいがち。
この美術館の好きな一枚がフランス人画家・Georges Clairin(ジョルジュ・クレラン)が描いたサラ・ベルナール。
サラ・ベルナール(Sarah Bernhard)は、言わずと知れたフランス「ベル・エポック時代」の大女優。
手にしたフワフワ扇子は元祖ジュリ扇?!
今となってはもはやコスプレ感が漂う小道具・ジュリ扇(ジュリアナ扇子)はバブル期ジュリアナ東京・お立ち台でのマストアイテム。
私が社会人になった当時はすでにバブルは崩壊していたものの、バブル期を経験した先輩たちは雰囲気が艶やかで、10年ぶりに再開した先日も自然とどこかその華やかさを醸されていることに驚きました。
外見的な華やかさに加えて、気持ちが元気、ポジティブ。
アラフィフな健康不調問題を話しながらも明るいパイセンから刺激をいただきました。
あら、、すっかり話題が逸れてしてしまった。閑話休題。
この絵の素敵ポイントはジュリ扇だけでなく、足元に侍るボルゾイ。
優雅な犬=ボルゾイを飼うには、それに負けないほどの気品が自分にないと負けちゃう、絵にならない。
さすが、サラ・ベルナール!その視線と態度は自信に満ちている。
ぶちゃ可愛いペットもいいけど、美しくかっこいい子を持てるマダムに憧れて眺める一枚です。
さて、美術鑑賞後は回廊にあるカフェで軽〜くティータイム。
簡単な食事メニューもあります。
目の前に庭園と建物と青空を見上げながらのんびり一息つけるオープンカフェです。
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