
"Villa Giulia"でエトルリア文化
今日もローマブログを...。
ボルゲーゼ公園の北西にある"Museo Nazionale Etrusco di Villa Giulia"
(ヴィラ・ジュリア国立博物館)にも行ってみました。
"Villa Giulia"(ヴィラ・ジュリア)とは、「ユリウスの別荘」という意味で、もともとはここは
ルネサンス末期の教皇ユリウス3世の別荘でした。
教皇や枢機卿、貴族が持っていた邸宅というのは広々していて贅沢な造り☆
維持、お手入れが大変そうだな・・・なんて思うようでは住めない大邸宅。
ところでこちらの博物館は、「エトルリア美術」を専門に展示しています。
初めて聞いた「エトルリア」という言葉・・・。
それは、ローマが征服する前にイタリア半島に栄えた民族・エトルリア人によるもの。
紀元前8世紀から紀元前6世紀に最盛期を迎えたそうですが、その言語や社会はいまだに多くが
謎に包まれたままの民族、文化なのだそう。
展示物を見ていると、それはとてもギリシャっぽい感じでした。
綺麗に残る壁画は墓室装飾壁画。
全盛期の彼らは死後の世界を信じていて(古代エジプトと同じ!)死を怖れることはなかった、と。
(歴史が進む中で徐々に死を恐れるようになっていたのだそう。)
古代ローマより更に古いというのに、その文化レベルの高さには驚くばかり。
装飾品などは細工が細かく、特にその金細工は今でもその作り方が解明できないのだそう!
そして一番印象に残ったのは、こちらの「夫婦の陶棺」と呼ばれる棺。
仲睦まじく夫婦で横たわる姿がなんとも幸せそうで優雅な二人。
当時のエトルリア人は、男女同権の社会だったというのも驚きました。
この棺は「テラコッタ製」で、テラコッタを多く用いているのもエトルリア文化の特徴の一つ。
彫刻の中にはアルカイックスマイルを浮かべたものも多く、見ていると気持ちが和むような
美術品が多かったです。
そして何より、とても空いていて穴場的博物館☆
教皇の別荘だったこともあり、庭には噴水やモザイクで彩られた空間は贅沢に美しいまま
今日に残っています。
一年中わりと空いているそうで、館内の人ものんび〜りな雰囲気が漂っていました。
歴史を身近に感じながらゆっくり時間が流れている場所、そんな博物館はまた居心地がイイな~
と思いました。
おまけは、Belle et Bonneで。
<INFO>
Museo Nazionale Etrusco di Villa Giulia(ヴィラ・ジュリア国立博物館)
piazzale di Villa Giulia, 9-00196 Roma
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