パリの子ども事情

5月の連休の過ごし方

パリの5月といえばクルクル変わるお天気。
ローランギャロス(テニスのフレンチオープン)を見ていると、しょっちゅう突然の雨で試合が途切れます。
でも、日本のように1日中雨が降り続ける事は稀です。
夕立の後に斜めからの強い西日、そんな時には必ず虹が現われる。

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昨日はダブル虹でした!

そして、毎週のように5月は祝日があります。
そんな時、パリの子ども達はどんな風に過ごすのでしょうか?
2ヶ月に1度の学校の2週間のお休みと違って、パパやママンもお仕事がお休みの祝日ですから、短い家族旅行が可能です。
4連休だったら近くの国、スペインやモロッコなどに行く家族も多いのです。

そして、この時期の連休に絡めてバレエコンクールも多く、我が家は隣の国ベルギーのDINANT(ディナン)という街へ行ってきました。
長男初の海外でのコンクールです。

車でパリから約350km。
その道すがら、シャンパーニュ地方を過ぎたあたりの小さな街、シャルルヴィル・メジエールがあります。
ここは、アルチュール・ランボーが生まれ育った街。
小学校でも確かランボーの詩を勉強したはず。
この街を通り過ぎるだけなんてもったいない!
ということで、いろいろ調べ始めると面白い!

まずはパリでランボーにちなんだ場所へ行ってみました。
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なんと、サンシュルピス寺院の脇の塀一面にランボーの詩が書かれています。
今まで知らなかった! とてもフォトジェニックな路地です。
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ランボーは16歳の時、シャルルヴィル・メジエールからこの「LE BATEAU IVRE」を引っさげてパリにやってきました。
その詩については子ども達にも私達にも難解でしたが、生い立ちなどをたどってみたいという気持が強くなります。

さて、4連休。
パリを朝の8時に出発です。
パリから30分もしないうちに田園風景に変わり、一面の菜の花の黄色に歓声を上げながら300kmのドライブです。

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10時30分にシャルルヴィル・メジエールに到着。
レンガの家が多く、全体的に茶色と黄色の街並でした。
藤の花をあしらった家が多く見られたのも特徴です。

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あいにく川の橋の上に建つ元水車小屋のランボー記念館は改装のため2015年まで休館でした。

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その川沿いにはランボーにちなんだこんな椅子のインスタレーションもあって、子どもでも楽しい。

この道路越しにランボーの生家があります。
3フロアの全ての部屋がランボーの滞在した街になっています。
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放浪癖のあったランボー。
部屋全体に文字が飛び交う仕掛けに子どもたちは大興奮。
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展示の内容は、ちょっと子どもには難しかったようだけれど、ランボーという天才詩人を知ったというだけで今回は充分。
午前中には全てを見終わり、シャルルヴィル・メジエールに流れているムーズ川をたどってベルギーのディナンへ! そう、同じ川が流れています。

次回はバレエコンクールとディナンという街について書きます!
今週は祝日が唯一ない週なのに、木曜日がストで学校お休み。
これで5月は毎週お休みの日がある1ヶ月となりました。

松永麻衣子

パリ在住ジャーナリスト

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