
ポンピドゥーの子どもアトリエ
先月も秋の美術館巡りのお話をしましたが、今回も美術館での過ごし方。
子どものアトリエについてです。
フランスの美術館では、子どもたちがよりアートに近づくため、理解するために子ども向けアトリエがあります。
でも、ほとんどが予約制。
旅行中だと特に行きづらいですよね。
そこで、ちょっと寄ったついでに我が家が利用しているのがポンピドゥー・センターの子どもスペースです。
エントランスチケット売り場の横、中1階にあります。
柵で仕切っているだけなのですぐにわかります。
ここは2、3ヶ月ごとにアトリエ&エキシビションが変わるペース。
そして、予約なしで美術館の入場チケットがあれば誰でもいつでも入場可能です。
旅行中でも気軽に参加できますね。
最近始まったばかりのエキシビションは、アイルランド人とフランス人のハーフMalachi Farrell展。
1990年、彼はエコロジー、政治、社会に関してメッセージを込めたエレクトロニクスアートを発表し始めました。
そんな彼がGalerie des enfants (ポンピドゥー・センター)のために考えた、色々なマシーン。
彼は子どもたちに毎日のゴミの分け方や、ゴミがどのようにリサイクルされるのかなどを理解してもらうために、3つのインスタレーションを作り出しました。
太平洋、森と都市社会。
そんな3作品に囲まれながらの子どもアトリエです。
では、まず彼の言葉で作品の紹介から。
太平洋【L'Océan】
「長椅子に座って目をつぶると、波の音が聞こえるようです。
この音は、海の波ではなく、Ocean-drums。
20個以上、波の上に、空のペットボトルがういています」
森【La Forêt】
「何があなたの頭の上でモジモジしていますか?
人? ただのリサイクルしたゴミ? プラスチック?」
都市社会 【Le Monde Urbain】
「都市社会はここにあります。テアトルみたいに! パイプのダンサー、洋服の役者、フライパンの観衆」
ちょっと不思議空間。
さて、子どもアトリエは「Le Laboratoire Des Petits Films」
ショートフィルムを作ります。
細長い画用紙、色鉛筆、マジック、ハサミ、テープが用意されています。
小さな子から中学生くらいまでの幅広い年齢層の子どもたちが参加していました。
さて、どんな絵を描くかというと......。
できあがった絵を特製ターンテーブルに差し込みます。
くるくる回すとショートフィルムの出来上がり。
かなりの充実感!
子どもたちが作品を作っている間、大人は太平洋【L'Océan】の長椅子で波の音を聞きながらくつろぐ......。
かなり理想的でした。
2015年3月23日までやっているので、この冬数回は通うことになりそうです。
ポンピドゥー・センター
https://centrepompidou.fr/
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