パリで夢を見ている

パリのカルティエ現代美術財団で、石上純也の個展「Freeing Architecture(自由な建築)」開催中

フランス、パリのカルティエ現代美術財団で3月から始まった展覧会の会期が6月から2018年9月9日まで延期された。7月から8月はフランスのバカンス時期に辺り、多くの来場者が予想される。この機会にフランスで日本の若き建築家、石上純也(いしがみ・じゅんや)が注目される。

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以前よりカルティエ現代美術財団は日本のアーティストを積極的に紹介している。過去にはビートたけしや、写真家・森山大道の個展も行われた。国際的なアーティストを選出し、写真から彫刻まで、幅広く質の高い展示を企画している。

展示空間は、既存の白い壁で覆われた美術館やギャラリーの展示室とは異なり、ガラス張りで爽やかな現代的な室内デザインが目を引く。春から夏にかけて、パリジャンたちは、広々とした中庭でゆっくりと作品の感想を語り合う。同館の建築は、フランスを代表する建築家、ジャン・ヌーヴェル(Jean Nouvel)により1994年に設計された。

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昨年には、北東フランス、ロレーヌ地方の3000年もの古い歴史を持つ町メッス(Metz)にあるポンピドゥー・センター・メッスで、日本建築に関する展示も企画された。フランスでの日本建築の人気の高まりがうかがえる。

今年3月から、カルティ現代美術財団は、1200平米の展示スペースで、建築家を始めて単独で紹介する展覧会に石上を抜擢した。石上が欧州とアジアで取り組んだ約20のプロジェクトを提示している。

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展覧会は、同氏直筆の詩的な解説文から、デッサン、模型で構成される。

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ダイナミックな展示方法に驚かされながらも、設計の工程を想像しながら周ることができた。

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画像上。

海に浮かんでいるような礼拝堂「平和の家(HOUSE OF PEACE)」(2014-)。

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この展覧会を訪れて、時代や必要性に合わせて変化していく現代建築の在り方に触れられた。

日常生活の中にこそ、自由な発想力が生まれ、そこから建築という分野へのアプローチが可能だと感じられた。

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石上純也(いしがみ・じゅんや)

1974年生まれ、神奈川県出身。東京藝術大学大学院修士課程修了後、妹島和世建築設計事務所を経て、2004年に石上純也建築設計事務所を設立。2009年に日本建築学会賞(作品)、BCS賞(建築業協会賞特別賞)を、2010年にはヴェネア・ビエンナーレ国際建築展金獅子賞、毎日デザイン賞を受賞するなど、数々の賞を受賞。

 

Junya Ishigami「Freeing Architecture」

期間 2018年3月30日〜9月9日

会場 カルティエ現代美術財団(Fondation Cartier pour l'art contemporain)

          261 Boulevard Rapail, 75014 Paris

時間   11:00-20:00(22:00)

ホームページ http://www.fondationcartier.com

 

 

 

 

 

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