4月3日午前2時30分、『ドン・キホーテ』のライブストリーミングは1週間のリプレイ付き。

『リーズの結婚』は映画館でのライブ上映だったけれど......。

オペラ・ガルニエで4月1日まで踊られている『リーズの結婚』は 3月21日の公演がフランス国内の何カ所かの映画館でライブ上映された。主演はこの公演の第1キャストであるレオノール・ボラックとギヨーム・ディオップ。ギヨームがカドリーユ時代にエトワールに代わって主役を踊ることになった『ロミオとジュリエット』のパートナーがレオノールだったこともあり、ふたりの間には強い信頼関係が築かれているのだろう。ダンスも演技も一瞬の隙もなく、リズミカルでテンポの良いステージを作り上げている。ママ役には現役時代にこの役で当たりをとったシモン・ヴァラストロがゲスト出演し、ナイーブすぎて人間関係がうまく築けない不器用な若者アラン役をアントワーヌ・キルシェールが好演。この映像は9月20日までCulture Box(France TV. チャンネル4)で視聴可能だ。といっても、フランス国内に限られるのでこの間にもしフランス旅行の予定があるなら、滞在先のテレビでトライしてみるといいだろう。

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『リーズの結婚』。会場では子どもや大人の笑い声が何度も聞こえてくるほど楽しい作品だ。写真はレオノール・ボラックとシモン・ヴァラストロ。photo: Benoite Fanton/ Opéra national de Paris

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テクニシャンぶりを披露するギヨーム・ディオップ。いまの彼と同世代のコラス役にピッタリとはまっていった。photo: Benoite Fanton/Opéra national de Paris

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『ドン・キホーテ』をPOPで見よう!

それに引き換え世界のどこにいても視聴可能なのが、Paris Opéra Play(POP)。過去の作品も多くプログラムされているが、時々ライブストリーミングが行われる。次回のバレエ作品は、パリ時間の4月2日19時30分にオペラ・バスティーユで始まる『ドン・キホーテ』。パリ・オペラ座のストリーミング・プラットフォームであるOpéra chez soiが今シーズンからPOPと名称を変えて、バレエのマスタークラスを製作するなど内容の充実を図り続けている。4月から6月は学校長・エトワールのエリザベット・プラテルほかによる『ライモンダ』のマスタークラスがプログラム入りするそうだ。1カ月会費は9.9ユーロ(28歳以下4.95ユーロ)、1年会費なら99ユーロ(パリ・オペラ座の年会員は半額)。会員登録なしのライブストリーミングのワンショット・レンタルなら14.95ユーロである。ライブストリーミングは日本時間の4月3日午前2時30分にスタート! その約半日後から7日間リプレイで見られるので、見始めたものの2時間50分の長編途中にうとうとしてしまっても、ライブを見逃しても......ご安心を!

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『ドン・キホーテ』。写真は前回の公演からで、この時のポール・マルクのパートナーはヴァランティーヌ・コラサントだった。今回、彼女はマルク・モローと踊る予定だったがマルクが怪我で降板したので、ポール・マルクはパク・セウンだけでなく再びヴァランティーヌとも踊ることになった。photo: Julien Benhamou/Opéra national de Paris

この晩に踊るのはポール・マルク(バジリオ)、パク・セウン(キトリ)。2月の来日ツアーの『白鳥の湖』で息の合ったステージで観客の心を溶かしたふたりが、役どころは180度転換するものの再び組んで明るく楽しい舞台を見せる。パク・セウンは白鳥オデットの詩情豊かなダンスが印象に残っているかもしれないが、キトリ役では日頃のおとなしげな雰囲気から脱却し、おきゃんで弾けた村娘を演じる。技術的に難しいとされるルドルフ・ヌレエフ版『ドン・キホーテ』だが、テクニシャンの誉れ高いふたりなので最後まで素晴らしい時間を過ごせるだろう。

なお現在発表されているこの日のその他の配役は、次のとおりだ。来日公演でも力を発揮して素晴らしいアンサンブルを見せたコール・ド・バレエの活躍を、再び見る機会でもある。
エスパダ役:フロラン・メラック
町の踊り子役:ロクサーヌ・ストヤノフ
ドリアードの女王役:エロイーズ・ブルドン
キューピッド役:シルヴィア・サンマルタン
花嫁の介添役:イネス・マッキントッシュ
ドン・キホーテ役:ヤン・シャイユー
サンチョ・パンサ役:ファビアン・レヴィヨン
ガマーシュ役:ダニエル・ストークス
ロレンツォ(キトリの父):セバスチャン・ベルトー
キトリの二人の友人:クレマンス・グロス&カミーユ・ボン

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オペラ・バスティーユで3月21日に公演が始まった『ドン・キホーテ』。コール・ド・バレエの中には見慣れた顔も、新しい顔も......。photos: Yonathan Kellerman/ Opéra national de Paris

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写真のガマーシュ役はレオ・ドゥ・ブースロル。来日公演の『マノン』でマノンに入れあげる好色な貴族GM役を若いながらも巧みに演じて芸達者ぶりを見せた彼だが、ここでもまた名演!photo: Yonathan  Kellerman/ Opéra national de Paris

editing: Mariko Omura

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