フィガロジャポン7月号から始まった、新連載「朝から美食遺産」。フリーエディターの小長谷奈都子が、朝食のおかずに最適な逸品を、日本各地からご紹介。
トラヤあんスタンドのあんペースト
定番ながら、未食の人にぜひ推したい一品。室町時代後期に京都で創業し、東京遷都で天皇にお供して東京にも進出したとらや。その伝統を受け継ぐ和菓子職人が試行錯誤を重ねて開発したあんペーストがおいしくないわけがない。上品な甘さの「こしあん」も捨てがたいけれど、「黒砂糖とメープルシロップ」は深みのある甘さがクセになるおいしさ。なめらかな食感の秘密は寒天を加えているから。トーストにそのまま塗ったり、バターと重ねてリッチに仕上げたり。寒い朝にはカフェオレやホットミルクにひとさじ入れれば、優しい味わいに心まで温まる。
小長谷奈都子(エディター)
フィガロジャポン編集部を経て、結婚を機に、2012年より京都暮らしをスタート。フリーランスの編集者、時々女将。京都の美味と美意識に魅了される日々。
フィガロジャポン編集部を経て、結婚を機に、2012年より京都暮らしをスタート。フリーランスの編集者、時々女将。京都の美味と美意識に魅了される日々。
*「フィガロジャポン」2022年2月号より抜粋
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