カリブ海に面した楽園リゾートは
快適さもゴージャスさもウルトラ級
「Roswood Mayakoba (ローズウッド・マヤコバ)」リビエラ・マヤ/メキシコ
ホテルへBon Voyage 2010.02.19
アメリカを中心に世界中にラグジュアリィ・ホテルを展開するホテルグループのひとつ、「ローズウッド・ホテルズ&リゾーツ」。1979年の設立以来、その数を競うのではなく、他には無いユニークさで最高級サービスを売っている・・・といいます。日本ではかつて東京銀座にある「ホテル西洋銀座」がメンバーホテルでしたが、現在はローズウッドを離れ、日本にメンバーホテルは今のところありません。また以前、それぞれのメンバーホテルは「ローズウッド」という名を名乗っていませんでしたが、現在は、その名をホテル名に掲げています。その数は米国8軒、カナダ2軒、メキシコ4軒、カリブ諸国3軒、そして中東5軒、計22軒が現在のメンバーです。いずれもその土地の伝統、芸術、文化を取り入れ、現地スタッフと共に最高のサービスを提供しています。
メキシコのリビエラマヤで、またも夢のような、まさにとろけそうなリゾートに出会いました。「ローズウッド・マヤコバ」です。ユカタン半島の突端にあるカンクンからは、海岸線を南下すること約1時間。プラヤ・デル・カルメンの町の郊外に位置しています。約65万㎡という広大な敷地にはマングローブに覆われるカナル(運河)有り、熱帯植物の生い茂るジャングル有り、自然の池有り・・・。野生の小動物や小鳥たち、魚も、危険の無いリゾート内では自由に暮らしている感じがします。
大胆なつくりのホテル・ロビーとレストランを望む
想像もつかないほど大きな敷地ですが、このリゾートの客室数は128室のみ。いずれもカナルに面して気持ちのいい開放感が感じられます。スウィートはカナルが海と出会う下流に、ビーチに面して建ち、まるで巨大な別荘のように戸建のヴィラになっています。もちろんプライベートプール付きです。このリゾートにはプールだけでも数が多くありますが、プライベート・プールなら、人に遭うこともなく海を見ながら・・・ということです。
(左)ロビー周り、階下への階段(右)敷地内の運河を走るカート代わりのボート
客室はヴィラタイプ。敷地内には運河が流れ、その都度、カート代わりにボートが迎えに来る
(左)運河の反対側に位置する中庭から見た客室ヴィラの数々(右)スウィートの巨大な客室ヴィラ
(左)ビーチに面したプール(右)ビーチに面したプールとジャグジー
レストランは128室のゲストのために、これでもかというほど充実していました。インターナショナル・キュジーヌのオールデイダイニング「Casa Del Lago」、ビーチ際のメキシカンレストラン「Punta Bonita」、ヘルシーキュイジーヌ「Itzamna Spa Café」、メキシコのテキーラやシガーとともに、メキシコの特別なセヴィーチェを提供する「Agave Azul」があります。凄いですよね! これだから、メキシコ旅行では、どこへ行っても必ず体重が増えてしまうんです。
ここのスパには数々のユニークなトリートメントも揃っています。とっておきはメキシコのアステカ時代の蒸気浴「テマツカル」でしょうか。テマツカルは、祈りによって始まる「火と水と薬草の施術」といわれ、メキシコでは古くから続く民間療法の代表なのです。マヤとも、アステカとも言われる起源ですが、このホリスティックな療法は、現在では再評価されスパに町にと取り上げられているのです。一般には施術はシャーマンが司るもので、祈りの後には室(ムロ)に入り、熱く熱した石にメキシコの薬草を煎じた液(ティーと呼ぶ)をかけて蒸気を起こします。それを呼吸吸引や皮膚呼吸で体内に吸収することで汗をかき、リラックスすることにより体全体をデトックスするのです。私は15年前に、メキシコに通い始めたのをきっかけに、すでに各地で10回ほど受けていますが、いろいろと場所やシャーマンによって、施術の順序や仕方が微妙に違うことも発見しています。
リラクゼーションスペースはオープンエアと室内の両方に
(左)広いスペースのスパ内(右)本格的な「テマツカル」の窯でメキシカン・トリートメント
メキシコのリゾートは、いつ訪れても、何回泊まっても、大胆で、楽しくて心に残ります。彼らの遊び心は半端じゃありません。だからこそ世界中からメキシコ・ファンが何度でもやってくるのでしょう。そんな私もこの旅で18回目の渡墨でした。(K.S)
Roswood Mayakoba
(ローズウッド・マヤコバ)
Ctra. Federal Cancún-Playa del Carmen
KM 298 Solidaridad, Q. Roo, CP 77710 Mexico
☏ (+52) 984-875-8000
www.rosewoodmayakoba.com/en/index.cfm
Email: mayakoba@rosewoodhotels.com
客室数/128ヴィラタイプ(スウィートヴィラ含む)
料金/詳細はその都度要確認
(2009年末までの例/2名1室・最低4泊のパッケージの場合):US$.1132~
日本の連絡先/フリーダイアル予約0120-668337

Kyoko Sekine
ホテルジャーナリスト
スイス山岳地での観光局勤務、その後の仏語通訳を経て94年から現職。世界のホテルや旅館の「環境問題、癒し、もてなし」を主題に現場取材を貫く。スクープも多々、雑誌、新聞、ウェブを中心に連載多数。ホテルのコンサルタント、アドバイザーも。著書多数。
http://www.kyokosekine.com