マドゥルケレ・ティー&エコロッジ
キャンディ/スリランカ
紅茶の故郷スリランカに佇む、美しいエコロッジ。

アジアの観光国として、セイロン紅茶の故郷として、スリランカは古くから特にヨーロッパのトラベラーたちに高い人気を得ているデスティネーションです。私自身も、今回の渡航で7回目となりました。

今回訪れたのは海側ではなく、島の内陸部、古都として人気のキャンディとその周辺です。中央部は山が連なり熱帯の森が続く中、山肌には茶畑が広がり、1948年に英国から自治領のセイロンとして独立する前から、1972年に現在の国名になってからも、お茶栽培は続いています。そのスリランカの古都、世界遺産の町キャンディから約30㎞、緑豊かな丘の続く地域を訪れました。

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広大な茶畑の最高地点、中央部に建つメイン棟。中はラウンジ&バー、ダイニングルーム、ライブラリーなど。

世界中で、こんなに美しい茶畑を見たことがありませんでした。マドゥルケレ・ティー・エステート(Madulkelle Tea Estate)という名の茶畑が広がる広大な丘には、夢のように美しいロッジがありました。「マドゥルケレ・ティー&エコロッジ(Madulkelle Tea & Eco Lodge)」という環境対策を施したロッジです。

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Madulkelle全体が広大な茶畑で、その中にエコロッジが点在。

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広い高原のお茶畑で、朝から晩まで手摘み作業で働く女性たち。
英国の紅茶はスリランカ産のセイロンティーが基本。

2016年に開業したこのロッジは、周囲を茶畑に囲まれ、遠く山々を遠望するという穏やかで美しい場所に魅了されたフランス人によって建てられました。もちろん茶畑もこのオーナーが運営し、いまも世界中にセイロンティーを出荷しているといいます。ロッジとはいえ、客室は豪華な内装の常設テントタイプで、全22棟。一般のテントやハネムーンスイートが35㎡、ラグジュアリースイート・テント45㎡があり、それぞれに滞在はとても快適です。

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一般の客室。夜は蚊帳を下ろしてムーディな雰囲気。室内から見る朝焼けは素晴らしい。

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ここで結婚式をする人もいるが、特にヨーロッパからのハネムーナーが多く、この部屋は大好評。

また食事は、丘の最高地点にレストラン棟があり、360度の絶景を見ながら食事を楽しむことができるのです。広いテラス席や、パーティにも使える広場、プール、スパなども造られ、リゾートホテルとして施設が完備されています。

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メイン棟の前に広がる庭ではバーベキューパーティが行われる。奥に見えるのがスイミングプール。

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泳ぐ人より、浸かったりプールサイドでのんびり……という人が多い。

食事はアジア料理とスリランカ郷土料理、それにグローバルな料理もメニューに載っています。その食材は、自家菜園のオーガニック野菜や果物が主な食材となっています。しかし、何といってもここは紅茶の国、アフタヌーンティーを忘れてはいけません。自社工場で作られたフレッシュな紅茶のおいしさに、きっと誰もが驚かされるでしょう。

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スリランカらしいフレッシュフルーツのバリエーションが見事。飲み物は薫り高いアイスティー。

また、車で3時間も走れば、ユネスコ世界遺産の「シーギリヤ・ロック」に行くことができます。この巨岩は、スリランカ中央部の文化三角地帯と呼ばれる地域にあり、わずか数十年の栄華の後に捨てられ、忘れ去られてしまう運命を辿った王宮の跡という伝説が残されています。岩盤の高さは195m、上部に登り周囲を見渡せば、スリランカの歴史と現代に思いを馳せることでしょう。(K.S)

Madulkelle Tea & Eco Lodge
Madulkelle, 20000 Kandy Sri Lanka
Tel:+94 81 3 801052
www.madulkelle.com
客室数:22棟(テントスタイル)
室料:¥30,000~(オンライン予約参考価格)
施設:レストラン&ダイニングルーム、プール、スパ、ライブラリー、ティーファクトリー、オーガニック野菜&ハーブガーデン
アクセス:ボルゴラ レザボワー空港12 km
コロンボ・バンダラナイケ国際空港から車で4時間強

※無断転載禁止

Kyoko Sekine

ホテルジャーナリスト

スイス山岳地での観光局勤務、その後の仏語通訳を経て94年から現職。世界のホテルや旅館の「環境問題、癒し、もてなし」を主題に現場取材を貫く。スクープも多々、雑誌、新聞、ウェブを中心に連載多数。ホテルのコンサルタント、アドバイザーも。著書多数。

http://www.kyokosekine.com

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