フォション・ロテル・パリ
パリ/フランス
パリに誕生、フォションの甘くておいしいホテル。

パリの「フォション・ロテル・パリ」オープンに興奮している間に、「次の舞台は2020年の京都」という発表が世界に流れました。驚きとともに待ち遠しいです!

ガストロノミーとして知らない人はいない、パリ発老舗グルメのブランド、フォションから、18年9月1日、パリらしさ満載のホテルがお披露目されました。場所はフォションの聖地、マドレーヌ寺院の建つマドレーヌ広場です。この広場に面して、フォションは本店やグランカフェ、レストラン、デリカテッセンなどいくつもの店舗を構えています。そんな聖地に、フォション・ロテル・パリが仲間入りを果たしました。ホテルはマドレーヌ寺院に手の届きそうな至近距離にあり、広場とマレシェルブ大通りの角に面して建っています。

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マドレーヌ寺院の建つ広場から延びるマレシェルブ大通りに面したエントランス。

ホテルは、1886年に創業した当初のフォション本社のビルを利用し、内装は細部にまでこだわり、新しいパリを感じさせます。もちろん、このホテルを手がけるフォション ホスピタリティ社が追求する「GLAM」の4文字にもこだわり、このコンセプトは、間もなく2020年に開業するという「京都」にも展開されるというから楽しみです。

「G」はgourmet(グルメ=美食)、「L」はlocation(アーバンライフの中心=重要な意味を持つロケーション)、「A」はartists(オーダーメイドのアートワーク)、そして「M」はmesdames(洗練された女性たち)を意味し、それぞれの頭文字がコンセプトになっています。

建物の外観は、19世紀のオスマン様式の重厚な印象ですが、一歩中に入ると、モダンで温かい、高級感あふれるアパルトマンのようなプライベート感が漂っています。1階にはレストラン「ル・グラン・カフェ・フォション」があり、エレガントなパリの人々の食事やティータイムに利用されています。ホテルに滞在するゲストの朝食もここで提供されるために、旅人と、暮らす人が同じ空間で朝食を楽しめ、閉塞感のない、パリの日常のシーンをそのままに感じることができて素敵です。

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すっきりとしたエントランスロビー。カウンターには、この日は「ヌガー」が置かれ「お好きなだけ」!

さて、ホテルのロビーで最初に目に入ったのが、チェックインカウンターに置かれた、おしゃれなガラスの器に入ったフォションのヌガーでした。すぐに案内された隣のライブラリーには、どのテーブルにも「ご自由にどうぞ」とばかりにカラフルなマカロンが置かれていました。エレベーターホールにもスイーツが置かれ、ホテル内はフォション・スイーツ三昧でついつい……、ちょっと危険な香りです。

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ロビーを挟んで左にライブラリー(写真)、右は小さなサロン。ライブラリーではティータイム、スイーツなど軽い食事もOK。

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フォションカラーのピンクやゴールドが特徴の「ル・グラン・カフェ・フォション」。滞在者の朝食はここで提供。外からのゲストにも人気。

全54室のシャンブル(客室)とスイートルームのカテゴリーは、いずれも意匠が異なっています。26㎡のクラシックタイプ、25㎡~30㎡のスーペリユール、30㎡~35㎡のドゥリュクス、30㎡~35㎡のドゥリュクス・プレミアム、スイートは40㎡から60㎡まで揃っています。客室内はアイボリーを中心に白や黒、そしてアイコンであるショッキングピンクをアクセントに、居心地はまるでパリの高級アパルトマンのような落ち着いた趣です。

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ビビッドな色遣いとエレガントなデザインの客室、デラックスルーム。右に見えるシャンパンローズの箱が話題の「グルメバー」。

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シックな色遣いのプレスティージ・スイート。奥がリビングルーム。角部屋で明るく人気の客室は目の前にマドレーヌ寺院が迫る。

いちばんの驚きは、各部屋に置かれたシャンパンローズの衣装箪笥のような「グルメバー」でした。両開きのドアを開けると、下半分は飲み物の入った冷蔵庫、そして上部の棚にはフォションのクッキーや焼き菓子、マカロン、ショコラ、キャンディ、ナッツ類、デリカテッセンの品々がずらりと並び、これらすべてがゲストへの贈り物でした。つまり1週間過ごしても食べきれないフォションのアイテムがフリーで提供されています。「皆様お持ち帰りになりますね」と、総支配人は微笑んでいました。

マドレーヌ広場に面した部屋の窓からは目の前に寺院がそびえ、ホテルの近くにはコンコルド広場やオルセー美術館など、パリの中心地らしい見どころが点在しています。彼らがシェフサービスと呼ぶルームサービスは24時間対応。さらに、バスルームのアメニティはカリタが置かれ、館内にはカリタのビューティスパ カリタがあります。

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フォション流の美しいパスタ料理は、ディナータイムに好評。

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レモンピールが味を引き締める絶大なる人気の定番、レモンタルト。

滞在を終えて感じたのは、尖りすぎないデザインの心地よさ、フォション三昧を演出した独創性、スマートで親切なスタッフに、パリのホテルにも、「もてなし革命」が始まった気がしました。(KS)

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フォションのイメージアイコン、フューシャピンクなリップやスイーツ、カクテル。

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「ル・グラン・カフェ・フォション」は昼と夜とで壁のライティングが変わり、まったく別の空間に。朝食、ランチ、ティータイムに利用。

Fauchon L’Hotel Paris
4, bld des Malherbes 75008 Paris, France
Tel:+33 1 87 86 28 00
客室数:54室
室料:1泊 540ユーロ~ 
施設:ル・グラン・カフェ・フォション、ビューティスパ カリタ、フィットネスサロン、駐車場など
www.fauchonhotels.com

●問い合わせ先:
ザ・リーディングホテルズ・オブ・ザ・ワールド日本支社予約センター
0120-086-230(フリーダイヤル)

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※無断転載禁止

Kyoko Sekine

ホテルジャーナリスト

スイス山岳地での観光局勤務、その後の仏語通訳を経て94年から現職。世界のホテルや旅館の「環境問題、癒し、もてなし」を主題に現場取材を貫く。スクープも多々、雑誌、新聞、ウェブを中心に連載多数。ホテルのコンサルタント、アドバイザーも。著書多数。

http://www.kyokosekine.com

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