20周年を祝ったアマンキラ、永久の魅力とリゾート力
「Amankila(アマンキラ)」バリ島/インドネシア
ホテルへBon Voyage 2012.08.03
2012年7月21日、バリ島マンギスの森に囲まれ多静かな海辺が、この日、華やいだ祝典に包まれました。インドネシアにあるアマンリゾーツ5軒の一つ、「アマンキラ」が創業20周年を迎えたのです。普段から派手なことを好まないアマンリゾーツですが、この日ばかりは賑やかな民族音楽とバリ伝統の踊りや食事が振る舞われ、世界中から祝宴に招かれたゲストたちはアマンキラの更なる発展を祝い盛り上がりました。
プール際に集まりケチャックダンスを待つ間のウェルカム・カクテル
ゲストが次々にやってきたのは夕暮れ時の5時過ぎ頃。ちょうどアペリティフが振る舞われる時間、陽が沈みかける祝宴開始の頃でした。招かれたのは、インドネシア政府関係者、バリ島のお役人、村の村長や近所の人々、世界各国のアマン・ジャンキーや各国のトップジャーナリスト、そしてアマンリゾーツ創始者であり、現会長のエイドリアン・ゼッカ氏を始めとするアマンリゾーツ関係者、アマンキラを担当した建築デザイナーのエド・タトル氏らが賑々しく一同に会しました。
ゲスト一人ひとりの到着に「アマンキラ」の玄関でお迎えしたのは、バリ島の民族衣装を着て伝統舞踊を踊る村の人たちと、ガムランの演奏楽団たちでした。一人ひとりの来館者が、それぞれ歓迎の意を表する踊りと音楽で出迎えられル様子に、アマンリゾーツらしい厳かさを感じ見入ってしまいました。

2012年7月21日、アマンキラ創業20周年当日、ゲストを迎える音楽と踊り
やがてアペリティフも1時間と少しが過ぎ、太陽がすっかり隠れた頃、スタイリッシュな3段のプール際でスピーチが始まりました。もちろん、アマンキラ総支配人や、アマンリゾーツ関係者の感謝の意の表明です。その後、メインイベントに始まったのは、バリ島の男達が100人ほど集まり激しく踊る民族舞踊のケチャックダンスでした。

プール際で式典の始まりを告げるガムラン、バリ伝統音楽

祝宴の前に開催されたケチャックダンス
圧巻でした・・・20分くらいの観光客向けの踊りは何回か見たことがあるのですが、1時間以上にわたり最初から最後まで完全ストーリーを見たのは初体験でしたから、興奮しました。踊り手も相当興奮していましたが、特にインドネシアの観客の人々が外国人とは違う感動を覚えていたようです。ケチャック(ケチャとも言う)は男性が踊る舞踏劇。「ラーマーヤナ」の物語を題材に、腰布を巻いた男性陣があぐら座りで「チャッ、チャッ・・・」と繰り返す合唱によるもので、不思議な迫力で叫びながら踊るダンスはモンキーダンスとも言われ、バリ芸術の一つとして伝えられています。「アマンキラ」20周年を祝す情熱的なメインイベントに、私達列席者全員が感動に言葉を失いました。
リゾート内の様子
アマンリゾーツはインドネシア各地に全5軒あります。バリ島だけでも3軒を数え、それぞれに地域の特色ある文化や伝統を常に意識し、地元の人をホテルマンとして雇い、地元の美しさや魅力、バリ島の神々しさをリゾートに繁栄し提供しています。決して派手なことは何もしないのですが、そこにはいつ訪れ手も快適な空気感が漂い、気取らない温かさと細やかなサービスで世界中のリゾートファンを魅了してきました。

(左)プライベートプール付きのスィートルーム入り口(右)海に面した3段のプールはアマンキラのシンボル的存在

高台のリゾートからビーチ沿いまで下った場所にある「ビーチクラブ」

(左)バスルーム・アメニティ、シャンプーやコンディショナーなど(右)各スイートのテラスのディベッドに置かれているアメニティ
20年が過ぎたなんて信じられないほど、古びるところの一つもないリゾートは、世界中のアマン・ジャンキー達が注ぐ深い愛情とパワーが「アマンキラ」の魅力を支えて要るに違いありません。(K.S)
Amankilaアマンキラ
Manggis,80871 Karangesam BaliIndonesia
Tel:(62)363-41333 Fax:(62)363-41555
部屋数:34室
料金:(2013年4月まで)US$.950~3100、
設備:レストラン、ライブラリィ、スパ、プール、
ビーチクラブ、ブティック、他
連絡先:日本語対応フリーダイヤル
KDDI: 001-010-800-2255-2626
(Softbank:0061+001,NTT:0033+010,)

Kyoko Sekine
ホテルジャーナリスト
スイス山岳地での観光局勤務、その後の仏語通訳を経て94年から現職。世界のホテルや旅館の「環境問題、癒し、もてなし」を主題に現場取材を貫く。スクープも多々、雑誌、新聞、ウェブを中心に連載多数。ホテルのコンサルタント、アドバイザーも。著書多数。
http://www.kyokosekine.com