OMO3浅草 by 星野リゾート ~浅草/東京~ 浅草は昔もいまも「粋でいなせ」な江戸の華! 伝統と遊び心あふれるホテルへ。
ホテルへBon Voyage 2023.10.24
地下鉄銀座線の駅から徒歩4分、「OMO3浅草 by 星野リゾート」の前景。浅草寺からは徒歩1分の好立地。
2023年7月31日に開業したばかりの「OMO3浅草 by 星野リゾート」に泊まりました。「OMO」ブランドにはいずれにもナンバーが付随され、1(カプセルホテル)、3(気軽な旅にぴったりベーシックホテル)、5(街の魅力を投影、デザインもこだわるブティックホテル)、7(フルサービスで都市のランドマーク)、そしてエアポートホテルというカテゴリーに分かれています。新たに誕生した浅草の「OMO」は3の付いた、躍動感あふれる快適なホテルでした。
ロビーに入ると大きな街の地図「ご近所マップ」が飾られている。上階のOMOベースにも大きなマップが飾れている。これにはOMOレンジャーが集めたガイドブックに載っていない情報が集められていておもしろい。
ホテルのコンセプトは「粋だねぇ、浅草上手」と掲げています。入り口を入るとロビーには他のOMOと同様に“ご近所マップ”が壁いっぱいに飾られ、散策をしたくなるようなワクワク感に駆られます。個人的なことですが、幼い頃から母に手を引かれ、浅草にしばしば買い物に来ていた私は、いまもなお、浅草には特別な思いを抱いているのです。大きく変わりゆく浅草ですが、基本の下町情緒は変わらずにあり、浅草ならではの光景も街角には多く残っています。ただ、変わったことは訪日外国人観光客の急増でしょう。
---fadeinpager---
最上13階の「OMOベース」はすべてのOMOに造られた街滞在の拠点となる場所。情報収集や観光計画を練ったり、街歩きの間に戻って一休みも。
東京都内随一ではないかと思える観光客の多さで、押すな押すなの人込みの浅草寺参道を歩くのも大変でした。ここ「OMO3浅草 by 星野リゾート」の13階に造られた“OMOベース”からは、そんな情景が俯瞰で見晴らせるのですからとても新鮮です。もちろんOMOベースからは、東京スカイツリー®も間近に見え、下町の観光スポットはすべて視野に入る風景に興奮が止まりませんでした。来年の浅草三社祭の時には必ず再来し、あの威勢の良い浅草っ子の担ぐお神輿とお囃子を肌で味わいたいものです。
ルーフトップテラス(OMOベースに隣接)からの夜景。浅草の中心地を丸ごと視野に。浅草寺の夜景を俯瞰で見えるのは貴重。
「OMO3浅草 by 星野リゾート」に造られたOMOベースとは、ラウンジのような機能を持たせた自由なスペース。1階のエントランスロビー同様、ここにも大きな“ご近所マップ”が飾られ、お茶やおしゃべりをしながら好きな時間を過ごしたり、また旅の計画の練るにも、ご近所情報を集めるにもピッタリの贅沢な空間なのです。さらに24時間セルフレジで購入できる食べ物や飲み物が用意される「OMO Food & Drink Station」が備わるのも嬉しい限り。とりわけ浅草ならではのご当地商品も多く、地元の人々に愛される店や、観光名所から離れた場所で、なかなか見つけにくい名店や老舗店の商品も見逃せません。しかもこの階にはアウトドアスペースがあり、外に出れば、ルーフトップテラスとして開放感たっぷりです。
---fadeinpager---
デラックスツインの客室(33.4㎡)。バスタブ付きのゆったりとした部屋。窓からは浅草寺や花屋敷が間近に見える。
客室は全部で98室。タイプは8タイプが揃い、滞在する人数や過ごし方で選択可能、4名が一緒に泊まれる部屋も用意されています。とりわけコンセプトルーム「寄席ツインルーム」は、赤いカーペットに寄席の高座のように紫色の座布団が用意され、噺家になったような気分に……。他にもバスタブの付いたデラックスツインルーム、やぐらルームなど、どの客室も靴を脱いで過ごせるリラックスタイプです。浅草寺側の部屋の中でも「デラックスツインルーム」や「デラックスフォース」を取れば、窓の外には浅草寺、五重塔、浅草花やしきなど、まるで絵葉書のような光景が広がります。隅田川の花火大会の時など、きっとホテルの客室は特等席となり、争奪戦が起こりそうです。
「浅草落語ナイト」のワンシーン。OMOベースでは浅草の娯楽を代表する落語を無料で聞ける。プロの落語家が日替わりで登場、約30分、笑いの溢れる夜を過ごす。
噺家と言えば“OMOベース”では、「浅草落語ナイト」として、現在のところは金曜日と土曜日、9:00PMから日替わりで登場する噺家さんが20~30分程度の落語を披露してくれます。一方で滞在の翌朝には、“満員御礼”の札がかかり参加できなかったアクティビティがあり、それがOMOレンジャーと巡る「粋だねぇ、明けの浅草さんぽ」でした。賑わいの昼間ではなく、浅草っ子の動きだす早朝に浅草寺の境内を巡るツアーが大人気。とにかく、浅草をたっぷりと満喫できるホテル滞在に大満足でした!
「ご近所ガイドOMOレンジャー」が案内する早朝アクティビティ「粋だねぇ、明けの浅草散歩」。まだ観光客のいない早朝6時、町に響く「時のかね」をスタートに浅草っ子らしい街角を散策。60分、無料。
東京都台東区花川戸1丁目15-15
tel: 050-3134-8095(問い合わせ/9:30〜18:00)
https://hoshinoresorts.com/ja/hotels/omo3asakusa
Kyoko Sekine
ホテルジャーナリスト
スイス山岳地での観光局勤務、その後の仏語通訳を経て94年から現職。世界のホテルや旅館の「環境問題、癒し、もてなし」を主題に現場取材を貫く。スクープも多々、雑誌、新聞、ウェブを中心に連載多数。ホテルのコンサルタント、アドバイザーも。著書多数。
http://www.kyokosekine.com