最新のアマンはベトナムの自然保護区内、小さな漁村に寄り添いひっそりとオープンアマノイ
~ビン・ヒ/ベトナム~
ホテルへBon Voyage 2013.12.05
辿り着くにはやや時間がかかるリゾートですが、アマンのファンならこういう不便さには慣れているはずです。新たなアマンリゾーツ「アマノイ」への旅は、ベトナム中南部のビーチリゾート地として知られたニャチャンの空港から始まります。ニャチャンからは、世界的なリゾートが点在する方向とは真逆に向かい走り続けること、約1時間45分。一部の道路整備が未だ追いついていないために、ことによっては(悪天候とか渋滞とか)3時間もかかるといいますが、スムーズなら1時間45分で到達できるビン・ヒ村にオープンしました。私は、空港からスムーズにちょうど1時間45分で到着しました。

メインとなるセントラル棟。最も高い位置がダイニングとテラス。左棟はエントランス階段の屋根。
静かな碧い海が織り成すビン・ヒ湾と、奇岩で有名な山々に囲まれたベトナム最古の国立公園内に、9月1日、アマンは静かに、静かに、オープンしました。まさに隠れ家的なロケーションであり、秘境と呼ぶに相応しい景勝地。アマンリゾーツらしさに溢れるベトナム初のプロパティーです。
山の中腹に点在する「アマノイ」からは、美しく透明な海を見渡せ、また漁村である小さなビン・ヒ村が寄り添う環境にあります。「アマノイ」の意味は、「幸せな場所」といい、名の通り、穏やかな自然の中で過ごす休暇は誰もが心安らかに非日常を楽しむこととなるでしょう。

(左)リゾートのメインを成すセントラル棟のレストランエリア。室内もあるがこうしてオープンエアでも楽しめる。(右)到着時、この階段を上ってエントランス、レストランへと続く。


メイン棟に隣接するクリフプールはプライベート感たっぷり、海と山を一望。
周囲には、前述のように山と漁村と美しい海だけなので、ここではリゾートから一歩も外に出ることなく、のんびりとゆったりとリゾートを楽しむ滞在になります。つまり'お籠もり系'の代表です。その分、リゾート内は相当に充実しており、特にスパ・エリアは大いに楽しめます。スパの中央には蓮池があり、花の咲く池にせせり出すように建てられたヨガ・パヴィリオンでは、ヨガはもちろん、瞑想、キネシスなど、時に応じてインストラクターとともに利用可能。設備はスポーツジム、ツインベッドのトリートメントルーム5室、リラクゼーションラウンジなど、ゆったりと贅沢なスペースが用意されています。お薦めのトリートメントは、ベトナム独自のハーブや珈琲、米などから生まれた完全ナチュラル、ケミカルフリーのプロダクツで受ける伝統施術の数々です。

(左)客室棟「プール・パヴィリオン」の室内、柱、天井。格子戸などベトナムの伝統様式。(右)海辺に建てられたビーチクラブとプール。この周辺にはヴィラが点在する。

(左)スパのトリートメントルーム。(右)池の畔に造られたヨガ・パヴィリオン。

(左)室内のレストランスペース。家具調度品は特別誂え、美術品はベトナムの芸術品。(右)スパのトリートメントルーム。
プールはメインプールが海沿いのビーチククラブに設置され、他に、メイン棟の隣には、緑に包まれ海を望むプライベート感たっぷりのクリフプールがあります。また、食事はさすがに美味しいと評判のベトナムですから、ベトナム郷土料理も揃いますが、アマンならではのインターナショナル・キュイジーヌも提供されています。特筆すべきは、パリ出身のシェフ・パティシエが創る絶品のデザート類。想い出すだけでも・・・顔が緩んできます。
「アマノイ」の建築デザインはジャン・ミッシェル・ギャシー、アマンを知り尽くした気鋭のデザイナーが担当しました。アマンの立つ場所はユネスコ自然遺産区域内であり、また、国立公園内の自然保護区内に立つリゾートとして洗練された環境保護計画も施され、ベトナム伝統建築様式に則った迫力あるリゾートのオープンとなりました。(K.S)
Photos: Amanresorts
AMANOI
Vinh Hy Village, Vinh Hai Commune, Ninh Hai District,
Ninh Thuan Province, Vietnum
TEL. +84-68-377-0777
www.amanresorts.com
部屋数:パヴィリオン31、ヴィラ5
料金:(2004年4月まで)US$.750~1375、ヴィラUS$.5800~8500、
施設:レストラン、バー、テラスレストラン、ライブラリィ、プール2ヶ所、フィットネスジム、スパ、ブティック(近々)、ヨガ・パヴィリオン
*ドクター常駐
連絡先:アマンリゾーツ共通フリーダイアル (KDDI)001-010-800-2255-2626

Kyoko Sekine
ホテルジャーナリスト
スイス山岳地での観光局勤務、その後の仏語通訳を経て94年から現職。世界のホテルや旅館の「環境問題、癒し、もてなし」を主題に現場取材を貫く。スクープも多々、雑誌、新聞、ウェブを中心に連載多数。ホテルのコンサルタント、アドバイザーも。著書多数。
http://www.kyokosekine.com