都会のアマン第一号は、歴史の街北京に誕生。
「The Aman at The Summer Palace Beijin(アマンサマーパレス北京)」北京/中華人民共和国
ホテルへBon Voyage 2009.02.20
アマンリゾートといえば'ハイダウェイに佇む最高級リゾート'として定着していますが、昨年の北京オリンピック直後の2008年9月27日、なんとアマンリゾートは、初めて'街'にデビューを飾りました。紀元前一千年紀の悠久の歴史を宿す世界最古の都市のひとつ、北京の市内です。北京は首都として国家政治を司る中心地でもあり、上海と並ぶ繁栄の街。文化も奥深い歴史に彩られています。
これぞ中国という印象のメインエントランス棟。
サービスをする若いスタッフの面々。アマン・マジックはゲストと共に養われる。
「アマンサマーパレス北京」が建つのは、その名の通り、'サマーパレス'と呼ばれる「頤和園」に壁を隔てて隣接しており、北京中心部から約11km、紫禁城から約15kmに位置します。西太后の避暑地として使われた頤和園は、現在、地元の人々の観光スポットとして高い人気を博していますが、東正門に隣接して、これほど世界的なリゾートがオープンしたことは未だあまり知られていないのです。それどころか滞在中に目にしたのは、アマンの正門が中国建築の立派な造りゆえ、観光客が「頤和園」の門と間違って中に入ろうとし、セキュリティに止められている姿を何度も見かけたほどでした。
重厚な正門は隣接するサマーパレスの入り口と見まごう人も多い。
そんなアマンサマーパレス北京は、歴史や伝統を表現した壁画やアートに飾られ、中国の素材を用いて造られた伝統的建築様式を誇っています。北京晋粘土(Jin Cray)で仕上げられた渋い光沢を放つ床、木目細かい楡製椅子、中国全土から集められた二次使用の梁と天井の木々、アンティーク家具までアマンらしい高級感に満ちています。
ヴィラのひとつ、格式を感じさせるベッドルームは、壁や窓の木彫り、天井の造りなど中国アートワークが美しい。
四合院造りのスゥイート・ヴィラに通じる伝統の壁と入り口。
四合院作りのヴィラには共有の庭が造られ、木々の緑に季節感を感じる。
客室は全51室。コートヤードのスゥイートと、壁画やアートワークの施された2層建ての集合建築物があります。北京とその周辺地域に残る中国伝統建築'四合院'造りのコートヤードスウィートは、家族や友人同士など複数でプライベートに利用できる快適な造りになっています。
メインのエントランス・ロビー。中国アートワークの美しいロビーの建築素材には、二次使用の中古材が使われている。エコにも配慮されたリゾート。
北京最大の25m室内プール。
'リゾートの最高峰'であるアマンらしさは他にもあり、25mプール、最新のピラティス設備などを完備した大型フィットネスエリアも見逃せません。また、'シネマ'と呼ばれる映画鑑賞用の部屋も設置されています。極寒の冬に訪れても、リゾート内に居て飽きないよう工夫された数々の贅沢な設備造りはアマンならでは...と思いました。高い天井のエントランス・ロビーではBGMに中国楽器の生演奏が奏でられ、到着時から'五感'を通して中国ムードたっぷりに包まれます。(K.S)
The Aman at The Summer Palace Beijin(アマンサマーパレス北京)
15 Gongmenquian, Summer Palace
Beijin, P.R.C 100091
☏(+86)10-5987-9999 FAX(+86)10-5987-9967
日本からの問い合わせ先:reservation@amanresorts.com
アマンリゾーツ共通の国際フリーダイアル
001(又は0041か0061)+010‐800‐2255‐2626
部屋数/51室(43アコモデーション)
料金/ゲストルーム480~580ドル、スイート780~3,800ドル(2009年4月30日迄)
http://www.amanresorts.com/

Kyoko Sekine
ホテルジャーナリスト
スイス山岳地での観光局勤務、その後の仏語通訳を経て94年から現職。世界のホテルや旅館の「環境問題、癒し、もてなし」を主題に現場取材を貫く。スクープも多々、雑誌、新聞、ウェブを中心に連載多数。ホテルのコンサルタント、アドバイザーも。著書多数。
http://www.kyokosekine.com