伝統の文化財に隣接、城下町で
モダンなホテルに出会いました!
「ホテル アルモニービアン」松本/長野県
ホテルへBon Voyage 2009.09.11
日本アルプスのお膝元である城下町、松本。町中でさえ空気の爽快さを感じますし、美味しい水が町の随所に湧き出ているほど'水'にも恵まれています。そのお陰でしょうか、ご飯も、名物の信州蕎麦も美味しいのは・・・。人気の高い観光地でもありますので、観光の中心となる松本城の近くには常に観光客が訪れ賑わっています。
今回ご紹介する「アルモニービアン」は、松本城まで続く目抜き通り「大名通り」の一角にあり、1日2組限定のオリジナルウエディングができるウエディング・パレスと、スタイリッシュなホテルが一体となった施設として知られています。しかもメインの建物は「旧第一勧業銀行」のクラシカルな趣のビルを活かし、内装を美しく優雅な結婚式場にリニューアルしたものです。結婚式と披露宴はもちろん、コンサートやパーティーにも利用されています。そして隣接の8階建てのビルが、全103室のスタイリッシュなホテルとして新築されたもので、ホテルは2009年4月、創業1周年を迎えました。
手前が結婚式場、奥がホテル棟
(左)ホテルに隣接する結婚式場の丸いチャペル(右)結婚式場の披露宴会場
披露宴会場は各種バンケットホールとしても人気
趣のある建物は「長野県史・建造物編」「日本近代建築総覧」「登録有形文化財」などに登録された歴史的建造物で、1937年に建築されたもの。古くなれば壊す・・・という概念が一般的な日本ですが、かつて銀行統合のためこの建物が閉鎖されてからというもの、存続を願う松本市民は、2万人にも及ぶ署名活動を行い守り抜いたといいます。松本市民の財産でもあるのですね。
ホテルの玄関を入ると、広いスペースのエントランスからフロントへと続く余りにスタイリッシュな空間に目を奪われます。それは、歴史的建造物であるメイン棟のクラシカルな外観をイメージしてホテルに入るからかもしれません。さらにフロント周りのミニマリズム的なモダンな雰囲気も洒落ています。スッキリとモダンな雰囲気の中にも、どこか温もりを感じるのはなぜでしょう。客室はアメニティの揃ったバスルーム、ベッドに使われている高品質のマットレス、上質な羽根布団など高級感の漂う部屋は、使い勝手も良く機能的です。また最上階に部屋を取れば、好天の日にはアルプス山系の山々も望めて清々しい気分になります。
(左)エントランス(右)エントランスロビー
高層階の明るい客室
(左)ホテル宿泊者用の和洋折衷の朝食(右)ラウンジ
嬉しいことに、朝食は和洋折衷の豪華版です。手をかけたアイテムが並び朝食の内容が充実しているということは、ランチもディナーも必ずや'美味しい'はずです。どんなに施設が整っていても、サービスが良くても、朝食に手を抜くのはNG。ホテルのクオリティのバロメーターは朝食ですから。「ホテル アルモニービアン」の朝食は、手造り感があって美味しくて満足でした。(K.S)
ホテル アルモニービアン
長野県松本市大手三丁目5-15
☏ 0263-35-4500
Fax 0263-35-4505
http://www.harmoniebien.com/
部屋数/103室
室料/(アルモニー基本プラン/朝食付)
スタンダードツインルーム(2名利用1名料金)7800円~、
デラックスツインルーム(2名利用1名料金)8800円~、
シングルユースルーム8300円~
施設/レストラン、カフェバー、隣接してチャペル&ホール
アクセス/松本駅から車で4~5分前後。

Kyoko Sekine
ホテルジャーナリスト
スイス山岳地での観光局勤務、その後の仏語通訳を経て94年から現職。世界のホテルや旅館の「環境問題、癒し、もてなし」を主題に現場取材を貫く。スクープも多々、雑誌、新聞、ウェブを中心に連載多数。ホテルのコンサルタント、アドバイザーも。著書多数。
http://www.kyokosekine.com