町はフィヨルド観光の出発拠点
発展を続ける港町のパワフルなホテル
「Comfort Hotel Square Stavanger(コンフォート・ホテル・スクエア・スタヴァンゲル)」
スタヴァンゲル/ノルウェー

SEKINE100917_B.jpgスタヴァンゲルの港

SEKINE100917_C.jpg(左)スタヴァンゲルの中心、海に面したカラフルなレストラン街(右)ホテルの外観、ビジネスタイプだが個性派のデザインホテル

 スタヴァンゲルの町の中心に、2010年7月28日、生まれたばかりの新しいホテル「コンフォート・ホテル・スクエア」があります。ベストスポットである港からも徒歩で5分という町中にありながら、館内は雑音や騒音が遮断された造りのために静かそのもの。発展を続ける町ではあちこちで工事が行われており、静寂が守られていたことには救われました。ホテルに一歩足を入れた途端、広いエントランスロビーの壁一杯に飾られた個性的イラストに目が行きました。'デザインホテル'と聞いてはいたものの、シンプルですっきりとした外観からは想像もつかない、ブラックなイメージのキッチュな壁画には少々驚きました。

sekine100917_d.jpg広いエントランスロビーにも個性的な絵が飾られている

さすがにスタイリッシュでモダンなホテル造りは、今までの「コンフォートホテル」とは大きな違いです。リーズナブルでとても一般的なビジネスホテルのチェーンであるだけに、この'スクエア'ホテルの誕生は、新生コンフォートホテルの誕生でもあったに違いありません。それにしても外見といい、ロビーの壁画といい、大胆ではありますがどこか落ち着いた感じに見えるのは、館内のカラーコーディネーションのお陰のような気がします。迫り来る強烈なイラストも、よく見るとおとなし気にみえてきます。

(上)私と一緒に旅をしている新しいスーツケースはイタリアのブランド「PRIMA CLASSE」のお気に入り。大小合わせて6本あるスーツケースの中から旅の長さや目的に応じて使い分け(下)フィットネスルームまで独特のデザイン

sekine100917_g.jpg

 客室は広くはありませんが、とても清潔で快適です。でも、その客室には赤い椅子が一脚置かれているほか、バスルームにはバスタオル、ハンドタオルの2本と、壁に付けられたヘア・ドライヤー、そして液体石けんのみが用意されていました。ノルウェーでは、北欧全体で言えることですが、このクラスのビジネスユース型ホテルには豪華なアメニティや、サービスとなるシャンプーやリンスなど置かれていないのが普通です。全部自分で用意していくのが一般的なのです。便箋や封筒、ホテルのパンフレットなども置かれていません。そしてこのホテルのチェーンは、企業全体としてエコ・フレンドリィを掲げ、グリーン/サステイナブルホテルとして、第三者認証プログラムである「 ISO 14001」も取得しています。嬉しいのは、リーズナブル料金にも関わらず無料提供のブッフェ朝食は北欧らしいアイテムが豊富であり、正直なところ朝が楽しみなほどです。

sekine100917_i.jpg宿泊した客室内。右のサクラの絵の窓はバスルームとの間のガラス窓でスライド可能

sekine100917_h.jpg(左)エントランスから裏口に抜けるドア(右)客室内に置かれたイスにもデザイナーのこだわりがある

また、このホテルのコンセプトでもあるハイ・スカンジナヴィアン・デザインを担当したのは、気鋭のトランス・カルチャー・アーティスト、Ariel McMillion (アリエル・マクミリオン)。イラスト1枚1枚にストーリー性のある闇の世界が描かれており、思わずそのストーリーの続きが知りたくなるような気さえしてきます。知らなかったのですが、これらのイラストは、「The Greene Solution」という彼のヒット作品から場面をとったもので、ホテルオープンを記念して、この8月にはその原作から、ホテルで使われているイラストのオリジナル原画販売会が行われたようです。(K.S)


Comfort Hotel Square Stavanger
コンフォート・ホテル・スクエア・スタヴァンゲル

Lφkkeveien 41, NO-4008 Stavanger
Norway
tel:+47-416-90-827
www.choice.no www.yournordicchoice.com/no/Hotels/Comfort-Hotel/Norge/Comfort-Hotel-Square/
部屋数/194
施設/オールデイダイニング、フィットネスルーム、PCカウンター、
料金/(インターネット料金で日毎に違うので要問い合わせ)
1室2名室料:13.000円前後~
日本での連絡先:直接ホテルへ、またはインターネットで予約

Kyoko Sekine

ホテルジャーナリスト

スイス山岳地での観光局勤務、その後の仏語通訳を経て94年から現職。世界のホテルや旅館の「環境問題、癒し、もてなし」を主題に現場取材を貫く。スクープも多々、雑誌、新聞、ウェブを中心に連載多数。ホテルのコンサルタント、アドバイザーも。著書多数。

http://www.kyokosekine.com

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