ホテル「JIA」はアジア初のシュタルク作品、
そして香港初のブティックホテルでした!
「JIA Hong Kong」コーズウェイペイ/香港
ホテルへBon Voyage 2011.05.11
世界的人気を誇る仏人インテリアデザイナー、フィリップ・シュタルクが手掛けたホテル「JIA香港」が、ほとんど満室を続ける人気ホテルとして定着しています。もともと豪華で煌びやか、大きなロビーを持つ大型ホテルが多い香港に於いて、初めて誕生した本格的な'ブティックホテル'がここでした。さらにシュタルクにとって、アジア初のデザインホテルとして、'自分の家のリビングで寛げるようなホテルに'とスタイリッシュでありながら快適さを深く追求したといいます。
オープンは2004年1月。ソフトオープンは2003年秋頃でした。当初、ホテル関係者や香港在住の外国人が多く見学に訪れ、香港初の小規模ブティックホテルに、周囲からは熱い眼差しが向けられていたといいます。実は、こうしたブティック型のホテルが、この頃から増えていく一方で、香港には同時期に'サービスアパトメント'なるスタイルの、長期滞在型アパート兼ホテルが急速に流行の兆しを見せ始め、香港のホテル業界が大きく変わり始めた頃でもありました。
部屋のキーとアメニティのメモ帳
衝撃的なオープンから8年余りが過ぎた現在、「JIA香港」は、ハイエンドなゲストやアーティスト、デザイン好きの若者などリピーターから愛され、どこか風格さえ漂う人気のブティックホテルへと成長を遂げています。
(左)客室のダイニングエリア(右)バスルーム
(左)デスクの奥に大理石でできたキッチン(右)客室のシッティングエリア、家具のデザインもフィリップ・シュタルク
部屋数は全部で54室。それぞれの客室は高級感漂うスタイリッシュな内装で、白を基調に、シュタルク自慢のオリジナル家具が置かれています。印象的なのは、室内に使われている白の透けるカーテン遣いです。フワッと柔らかいカーテンのお陰で、客室内はまるで自分の部屋にいるかのような雰囲気に包まれています。客室の使い勝手も考慮され、ミニ・キッチンの整った室内スペースでは長期滞在も充分に可能。ショッピング・エリアであるコーズウェイ・ベイの便利で賑やかな場所にありながら、館内はその喧騒を全く感じさせず、静かにゆったりと寛げる空間であることも人気の理由でしょう。
(左)ロビーとレセプション(右)ロビー
サービスの朝食
また1階のロビーエリアは、まさにシュタルクの魅力全開のスペースです。ガラス窓にかかる例の白いカーテン、彼の好む独特なシャンデリア、細長いテーブル、個性的な椅子やソファ、色遣いまで、朝食を摂りながらシュタルク・ワールドに酔い知れるでしょう。さらに、このロビーラウンジでは、10時の朝食終了後にはお茶やコーヒーが提供され、午後はケーキやフルーツが、また夕方からはワインやカクテルがすべて無料でサービスされるというサービスも提供されています。まるでソーシャル・ラウンジのようなお洒落なスペースですが、肩に力の入らない、小さなホテルならではの自由な空気感も魅力です。
(左)ホテル経営のレストラン「208」(右)レストランの内部
石窯焼のピッツァ
さらに、ホテルは今最もトレンディな'ハリウッッド・ストリート'208番地に、お洒落なイタリアン・レストラン「208」をオープンし、連日混み合っています。石窯で焼くピッツァやパスタ類などカジュアルなメニューもあり大人気。一度、足を運んでみてはいかがでしょう。ハリウッド・ストリート自体、散策にも適したアートな雰囲気の通りで、香港の新しいトレンディスポットとなっています。(K.S)
JIA Hong Kong
1-5, Irving Street, Causeway Bay, Hong Kong
tel (852)3196-9000 fax (852)3196-9001
www.jiahongkong.com
部屋数/全54室
室料/スタジオルーム(36㎡)、ワンベッドルーム・スイート(73㎡ )、
ペントハウス
※料金はその日によって変わるのでベストレートはURLから。
日本での連絡先/直接現地ホテルか旅行代理店、又はネット予約

Kyoko Sekine
ホテルジャーナリスト
スイス山岳地での観光局勤務、その後の仏語通訳を経て94年から現職。世界のホテルや旅館の「環境問題、癒し、もてなし」を主題に現場取材を貫く。スクープも多々、雑誌、新聞、ウェブを中心に連載多数。ホテルのコンサルタント、アドバイザーも。著書多数。
http://www.kyokosekine.com