【シャネル24】 シャネルの21年オートクチュールを、パリからレポート。

Chanel 2021.07.21

2021/22年秋冬オートクチュールコレクションは、印象派の絵画のように、フレッシュでポエティック。

7月6日、シャネルの2021/22年秋冬オートクチュールコレクションが発表された。前シーズンはパンデミックのため、ヴァネッサ・パラディやアナ・ムグラリスなど、メゾンのミューズたちだけをゲストに迎え、ライブ配信されたショー。今シーズンは、ジャーナリストや顧客も迎えた1年ぶりのリアルショーの開催となり、前日にはソフィア・コッポラによる短編ティザー動画も公開されて、期待が高まった。


ショーに向けて公開されたティザー動画。

会場は、メゾン シャネルがメセナとなって拡張工事が行われた、パリ市立モード美術館ガリエラ宮。昨年10月1日に『ガブリエル・シャネル、モードのマニフェスト』展とともに再オープンした直後、コロナ対策のために半年間も扉を閉めていたガリエラ宮だが、展覧会も7月18日まで会期が延長されて、オートクチュール発表にふさわしい舞台となった。

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会場はパリ市立モード美術館、ガリエラ宮。正面玄関前の扇型の前庭と回廊が舞台になった。©CHANEL

正面玄関から扇型に広がる石畳の前庭と円柱の並ぶ回廊に、ゲスト席が3列並べられている。おなじみのグランパレの大空間を離れ、パンデミックの影響で観客数をぐっと制限した会場は、アットホームともいえそうな和やかな雰囲気に満ちている。

雨続きだった7月の空には久しぶりに白い雲が浮かび、時折太陽が顔を出す。
石造りのエレガントな建物の正面階段から、最初のルックを纏ったモデルが現われると、会場はたちまちロマンティックでポエティックな空気に包まれた。

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Look 001 ©CHANEL

さまざまな色合いを織り込んだツイード。チュール、リボン刺繍、スパンコールや、レースなど、表情もそれぞれの花モチーフたち。タフタやチュールのロングスカートが、モデルの歩みに合わせて軽やかに揺れる。パステルカラーのランジェリールック、大きなブリムの内側にたくさんの花をあしらったカプリーヌまで、夢心地に誘うコレクション。
「黒や白の1880年代スタイルのドレスを身に纏ったガブリエル・シャネルのポートレートを改めて目にした時、すぐに絵画が思い浮かんだのです。ベルト・モリゾ、マリー・ローランサン、エドゥアール・マネの作品が」とヴィルジニー・ヴィアールが説明するように、37点のコレクションは、どれも印象派が描いた庭園の花々や、女性たちの優しい表情を思い起こさせる。

ウエストに、胸元に、あるいは腰にあしらわれた黒いサテンリボンは、モデルたちのまとめ髪にも。ロックミュージックに合わせて会場を歩くモデルのヘアは、髪を中央にまとめて編み込んだ、ちょっぴりモヒカン風。フレッシュでいまどきの顔をしたモデルたちに、長くなびく黒いサテンリボンが淑女のような表情を加えている。

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Look 011, 013 ©CHANEL

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Look 028, 030 ©CHANEL

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Look 032, 034 ©CHANEL


ショーの様子を少しだけ動画でお届け。

最後のルックは、もちろんウェディングドレス。花嫁役は、ティザーでもアトリエを訪ねる主人公を演じたマーガレット・クアリー。パフスリーブのピュアなシルエットの純白のドレスに、ピルボックス帽と紙吹雪のあしらわれた短いベールを纏い、微笑みを讃えて会場を一周する。

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Look 037 ©CHANEL

フィナーレではモデルたちが全員玄関前の石段に勢揃い。花嫁が中央に到着すると、バラの花びらが降り注ぐ。最後に、花嫁がブーケを空に投げ上げると、夢の時間が終りを告げた。

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バラの花びらが降り注いだフィナーレ。©CHANEL

私たちが見たのは、花咲き乱れる庭園で繰り広げられた、乙女たちのウェディングパーティだったのかもしれない……。そんな余韻を残す、フレッシュでロマンティックなショーとなった。

title graphics: SANKAKUSHA, text: Masae Takata(Paris Office)

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