20世紀で最も影響力のある女性デザイナー、ガブリエル・シャネル。今回、32年ぶりに彼女のクリエイションにフォーカスした展覧会が東京で開催されている。ガブリエル・シャネルが手がけたオートクチュールのドレスやスーツ、そしてアイコニックなバッグやシューズまで、130点以上を展示。この回顧展で、彼女の作品に投影したシャネルのマニュフェスト(宣言)を体感したい。

2020年、フランスのガリエラ宮パリ市立モード美術館で初公開され、コロナ禍にも関わらず大盛況を収めた『ガブリエル・シャネル展 Manifeste de Mode』。意外なことに、フランスでは初となったガブリエル・シャネルの作品だけに焦点を当てた回顧展だった。そして、その内容を再構成した国際巡回展が現在、東京・丸の内の三菱一号館美術館で開催されている。
1920年代、コルセットで締め付けられていた女性たちの身体を解放し、自由で快適な服を世に送り出したガブリエル・シャネル。その功績は、古臭いルールに縛られていた女性たちの装いに強い影響を与えたのはもちろん、長いファッションの歴史に置いても、非常に大きなうねりをもたらした。
この回顧展では、ガブリエルが手がけたオートクチュールのドレスやスーツ、そしてコスチュームジュエリーなど、現在までも脈々と続く、メゾンのコードを網羅する作品が勢揃い。ファッションのトレンドに流されることなく、我流のスタイルを追求し、常に進化を求め続けた彼女の手がけた貴重な作品が130点以上も間近に見ることができる。
シンプルな美しさ、そして快適な着心地、さらに紳士服の素材やディテールも臆することなく、レディスウエアに取り入れる。そんな自由なマインドと緻密な計算、そして揺るぎないクチュリエたちのテクニックから生み出された、流行服とは一線を画す、ガブリエル・シャネルのクリエイションにぜひ、触れてみたい。

---fadeinpager---
先日、東京・三菱一号館美術館で開かれた『ガブリエル・シャネル展 Manifeste de Mode』のオープニングイベントには、豪華な顔ぶれが集結した。
シャネルのアンバサダーを務め、展覧会の音声ガイドの声も担当する宮沢氷魚は「その時代にこれを作ろうと思ったきっかけを聞いてみたいくらい素敵でした」とコメント。さらにイベントに駆けつけた女優の杏は「年号を見て驚いてしまうくらい、古さをまったく感じさせないデザインでした」と話す。そして、展覧会をじっくり楽しんでいた女優の長谷川京子は「ガブリエル・シャネルの女性の自由や解放という信念をもって作ってきたドレスだということを興味深く拝見しています」と語った。


---fadeinpager---




シャネル カスタマーケア
0120-525-519(フリーダイヤル)
『ガブリエル・シャネル展 Manifeste de mode』
会期:開催中~2022年9/25(日)
会場:三菱一号館美術館
東京都千代田区丸の内2-6-2
開)10:00~18:00 *⼊館は閉館の30分前まで
(祝⽇を除く⾦曜と会期最終週平⽇、第2⽔曜⽇は21:00まで)
休)月 *8/29(月)は開館。
入館料:一般¥2300など
公式サイト https://mimt.jp/gc2022
text: Tomoko Kawakami, photography: Chanel