「ボンヌ ニュイ!」いつになったら、ひとりで寝るの?

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子どもたちが寝付くまでにかかる時間が少なければ少ないほど、ママンの夜の時間帯は充実します。There is no secret! フランスでは、赤ちゃんの時から親とは別の寝室で寝ることが多いのですが、それでも子どもたちが「ボンヌ ニュイ! (おやすみなさい)」といつからひとりで寝てくれるのか?これは部屋が同室でも別室でもママンが抱える「寝かしつけにかかる時間」問題に関わります。

>>【過去記事】フランスのべべは、本当にママンと別の部屋に寝ているんですか?

我が家の娘たちはといえば、ぐらはビッグスリーパーで、生後3カ月目から12時間くらいはこんこんと寝ていました。成長しても毎晩疲れ果ててひとりでどんどん寝てしまうので楽ちんでしたが、ぐりは一度回転した頭をスローダウンするのに時間がかかるタイプのようで(大人にもそういうタイプ、いますよね)。毎晩寝付くまで付き添っていました。もちろん私は付き添いながら寝落ちして、夜中に目覚めて自分の寝室へ、、なんてことよくありました。

3歳になって、ぐりの寝付きにかかる時間がどんどん長くなっていって、多い時で90分にまで膨れ上がったのです!さすがに私も「このままではイカン!このままでは私の時間が消えていく!」と、どうしたら早く寝付いてくれるかを考え始めました。しかし私がそう思っても、当然ですが急に「はい、おやすみね」とパタンとドアを閉めるというわけにはいきません。

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思いついたのは、「空間を淋しくない状態にする」こと。

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寝かしつけを始める時に話をしたり本を読むことは(もちろん何冊と決めて)、子どもの気持ちが落ち着くのでとってもいいルーティン(習慣)だと思います。

そして、次にBGMをスタート。赤ちゃんの時によく聴かせていたプレイリストがあったので、それを久しぶりにiPadで聴かせるようにしました。「ママンが付き添う」というルーティンに別のルーティンを増やしたということです。

それから私は、頭のリラックスに時間がかかるぐりのためにマッサージが効果的だろうと、まずはさーっと保湿を兼ねて、ぐりだけでなくぐらにも全身マッサージも行うことにしました。

さらに私が寝かしつける際、必ずうちの猫ベティにも付き添ってもらうことに。「ベティが夜の間守ってくれるよ」とアピールし、寝室には私以外にベティもいるという状態を作りました。

つまり、これまでのルーティンを減らさず、

・空間を音楽で埋める
・いつも同じ曲を聴く
・ママン以外の存在が同じ部屋にいる

という新しいルーティンを増やしました。

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そして、増やしたルーティンが馴染んだところで、引き算を始めます。

ここまで「ママンの存在」以外のいろんなルーティンが揃ってくると、「ママン」という要素がひとつぐらい抜けてもさほど気にならなくなったのです。

本読み → 音楽 → マッサージ → ベティ、頼むね。→ おやすみ。→ ドアパタン

「おやすみ、ママーン!」と返ってきた時は、思わずガッツポーズしました(笑)。

よく「ママンじゃなきゃダメなの!」と聞きますが、それはもしかして「ママン以外のオプション」をそれまでひとつも体験していなかったからに過ぎないかもしれず、母親が子どもを寝かしつけることそのものがルーティンになっているのではないかと。実は親も子どもも気づいていなかっただけかもしれないのです。だから、ルーティンを増やすことが寝かしつけの鍵じゃないかと思ったわけです。

もしもママンとパパが一緒に寝かしつけのルーティンを行っていたら、ある時ママンがいなくても、パパがいれば子どもにとって、さほど変わりなくなるかもしれないのです。そのうちママンが付き添わなくても平気になってしまう。

眠りにつくのに時間がかかるぐりは、いまでは「ママン、あたしベティがいれば大丈夫だから。おやすみ」と言います。ベティがちょっぴり私の身代わりっぽくなった(!)感じもしますが、いまでは本読みとマッサージさえ済んでしまえば、ぐらとぐりで「寝る」 ことを心得ています。

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パリのママ友のおうちは?

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ふたりの子どもがいるパリのママ友にもどうしているかを聞いてみたところ、毎晩キッカリ8時30分から、毎晩同じことを行う「セレモニー」をしているそう。

パパと 歯磨き&トイレ → ママンと本読み → 電気を消してパパがふたりそれぞれに歌う →Bisou & Câlin (キスとハグ)

「キスとハグの時は、特に長男が思ったことや秘密を話すとても親密な時間だったりするから、表現してくれることをとても大切にしているの」

たしかに、私もピロートークは娘たちの思考や想いがおもしろすぎて、ついつい質問して聞き込んでしまうこともあります(笑)。

いずれにしても、寝かしつけのキモはルーティン。新しいルーティンを増やして少しずつ軌道修正していけば、きっと失われたママンの夜時間を取り戻せるはず。

みなさんの中にも添い寝疲れや寝かしつけの卒業を考えている方がいたら、なにかご家庭に合う新しいルーティンをぜひ取り入れてみては、いかがでしょうか?

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SHIGETA主宰、ホリスティックビューティーコンサルタント。美しい肌と体を育むためには心身のバランスこそが不可欠と考え、長年フランスおよび日本にてビューティーメソッドを探求。その経験と実績をもとにバイタリティー・コーチング®を考案。現在は、パリのセレブリティやアーティストのためのパーソナルコーチとして活動するほか、大手化粧品会社や美容機器会社のコンサルティング及びブランドスポークスマンとしても活躍中。近著に『「リセットジュース」を始めよう~パリ美人のダイエット』(講談社刊)など、著書多数。ナチュラルでホリスティックなライフスタイルウェブマガジンSpring Stepの編集長も務める。

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