青山通りにTom Dixon Shopがオープン。
フィガロジャポンでのトム・ディクソン取材を。

私がこの仕事を続けているのはすばらしい人々との出会いがあるからです。仕事についての話はもちろん、趣味や人生観も含むさまざまな話をうかがえるのはなんとも嬉しく、何よりドキドキさせられる時間......!

最近のインタビューは「フィガロジャポン」11月号(9月18日発行)のインタビューページ「輝く才能とのランデブー」でした。取材したのは、イギリスのデザイナー、トム・ディクソン。

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Tom Dixon Shopで撮影中の様子です。Photo: Noriko Kawakami(他写真も)

デザイン・ジャーナルの読者にもぜひその記事を読んでいただきたく、誌面を手にとっていただく前に取材の様子を少しだけお伝えしたいと思いました。インタビュー場所は青山通りに面してオープンした「Tom Dixon Shop」。お披露目当日に行った取材の様子を、私の拙いスナップ写真になってしまうのですが、紹介させていただきます。

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ショップのデザインにももちろん本人が関わっています。

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ショップの前にもブリティッシュデザイン。ロールスロイスが。

初めてトムに会ったのはいつだったかな。そうか、20年以上も前のことなんだ......店内で本人と目があった瞬間、ふとそんなことを考えていました。最初に会ったのも青山通りに近い場所でした。そのとき彼が気になる腕時計をしていたこと、その時計について質問すると気さくに答えてくれたことも鮮明に覚えています。

その後もミラノサローネの展示会場でお会いできたり、デザインのシンポウジムでご一緒させていただいたり。昨年には私が仕事をしている21_21 DESIGN SIGHTの展覧会に訪ねてくれたり。

もちろんひんぱんにお会いできるわけではないのですが、お会いできるたびに大好きな「兄」に再会できたかのような、何とも嬉しい気分になってしまうのは不思議です。デザイン界のスター的存在でありながら、変わらずフレンドリーに接してくれる(それも独特のユーモアをまじえながら!)、クールでありながらも温くもある魅力たっぷりの人柄にいつも感激してしまう私です。

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Tom Dixon Shop。TOM DIXONの最新プロダクトにはルームフレグランスやホームアクセサリーも。

一度や二度に限らず長期にわたって取材を続けたいと思わせられるのは、作品はもちろん、ひととして魅力あふれる方々です。なかでもトムは、自身の興味の対象に全力で向かっているところが、やはりすばらしい。

彼でないと表現できない世界があり、その結果、周囲を刺激し、若手を勇気づけてきた。そう、自分の世界を徹底して貫きながら、考えているのは自分のことだけじゃない。広く周囲にさまざまな影響を及ぼしているのです。そして驚かされるほどのエネルギーの持ち主。中途半端ではないエネルギーにその毎回触れられるこうしたインタビューは、いつも貴重な時間です。

今回、トムの写真撮影は、ニューヨークを拠点とされているフォトグラファーの山田 陽さん。フィガロジャポン編集部からは田代佐智子さんがご一緒くださいました。

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トムとフォトグラファーの山田さん。なごやかな会話でトムの笑顔を撮った後(上の写真2枚目)、クールな彼の表情を。こうして撮影された写真をフィガロジャポンでぜひご覧ください。

今回、新たに教えてもらったこともありました(だからインタビューって本当におもしろいのです!)。「フィガロジャポン」の誌面でもちろんそのことに触れていますが、ここにもちょっとだけ書いておくと、トムは料理が大好き、そしてそれがデザインにも重要である、ということ......などなど。

「えっ、レストランのキッチンに立っているの!?」。聞きまちがいではないかと繰り返し尋ねてしまった私に、「ほらここ」と調理の際につくってしまったという小さな手の傷も見せてくれたトム。わぁ真剣勝負の料理だ! と驚く私に、「東京滞在中には包丁を買っていきたいんだよね」とも。

世界をとびまわる仕事だけでも忙しいはずなのに、自分の興味に徹底して向き合い続ける、その姿勢に今回もすっかり圧倒(!)されてしまいました。ほかに、彼が長く続けているバンド活動の最新の話題でも盛りあがって......!

デザインを支えるリサーチの様子や、各々のプロジェクトに注ぐエネルギーなど、デザイナー トム・ディクソンの情熱を改めて強く実感できたこの日。その場の空気をもう少しだけ皆さんにお伝えしたく、次の写真を最後に掲載しておきましょう。インタビュー後、一度、ショップから離れる際の本人の姿です。

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ロースルロイスの座席にて。

充実したインタビューの後はいつも、頭のなかにその人のことばが繰り返し響いています。そして本人にまたすぐ、お会いしたくなってくる。この日も、そうでした。

Tom Dixon Shop  
東京都渋谷区渋谷 2-1-13 TEL 03-5778-3282
http://www.tomdixon.jp/

Noriko Kawakami
ジャーナリスト

デザイン誌「AXIS」編集部を経て独立。デザイン、アートを中心に取材、執筆を行うほか、デザイン展覧会の企画、キュレーションも手がける。21_21 DESIGN SIGHTアソシエイトディレクターとして同館の展覧会企画も。

http://norikokawakami.jp
instagram: @noriko_kawakami

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