<PARIS> 憧れのポール・マッカートニーに会えた日。

See the World 2021.11.15

emma

旅好きなモデルのエマによる連載「See the World」。今回は、パリでの思い出ストーリーをお届けします。


ひとり旅となると、良くも悪くも珍事件がつきもの。
それがある意味旅の醍醐味でもありますが。

この連載でもお伝えしているとおり、
行く機会も多いからか、パリではいろんなことが起こる♡ それは普段の生活の中では経験ができないようなこと。
だから私はパリに憧れるし、好きなのです。

私にとって、パリでいちばんの思い出になったお話を。

2019年9月のファッションウィーク。
このシーズンはいままでで最も多くのショーを観に行くことができて、パリでの滞在日数も長かった。

ファッションウィークの中盤、
ステラ マッカートニーのショーを観にオペラ座へ。
始まる前は、いつも緊張感と高揚感。

ショーが始まるのを待っていたら、

「え……ポール……?」
一瞬目を疑ったけど、
ポール・マッカートニーが通ったんです。

ファッションウィークの会場には世界中の有名な方が来ていて、
「実物は可愛すぎるなぁ」とか「見れてうれしい」とか思っても、心の中にしまっておくのですが、
ポールは私が人生でいちばん会いたかった人。
小さい時から大好きでたくさん影響を受けて、
この原稿を書いてるいまも、彼の音楽を聴いている。

その一瞬は驚きすぎて、時が止まるってこういうことかと思いました。

間もなくしてショーが始まり、終わり……。

ポールに会えるなんて、こんなこともう二度とないかもしれない。
いや、ないな。
どうしよう……と頭がぐるぐる。

どんなに好きな方でも、
写真を頼んだことっていままで経験がなく、
私はあまりそういったことができないタイプで。

でもここで諦めたらもう一生会えないかもしれない、
そうしたら絶対絶対後悔するな、と思い、
頑張ってポールに話しかけました。
いま思うとあの勇気はどこから来たんだろう。笑

テンションが上がって興奮するというより、
なんだろう、いままで味わったことのない感覚でした。

ポールに声をかけ、思いの丈を伝え、
写真を撮ってもらいました。
なんとも気さくで優しくて……。
絶対会えないと思ってた人。
でもずっと会いたかった人。

211013_IMG_5998.jpg

(撮った写真を見ると、私の顔が硬直してました。笑)

会場を出てすぐ、
両親に電話したのを覚えています。
私の父がイギリス出身で、ポールと年齢も同じことから、小さい時からビートルズの曲を聴かされていた私にとって、ビートルズはとても安心できる存在。

本当に小さな偶然や奇跡が重なり、
こんなことが起きるのか!ってことが旅では起きる。

私の父は母と結婚する前、
30年近くバックパッカーをしていた人。
いろんな国に行き、人や場所に触れ、
その話をよく小さい時から聞いていたのもあり、
私の旅好きは完全に父の影響。

まだまだ自分の目で見て触れたいものがあって、
それは年齢を重ねるにつれて増えていくようです。

211013_IMG_5997.jpg

emma.xxx

モデルとして数多くのファッション誌でカバーを飾る傍ら、ファッションショー、テレビなど各メディアで活躍中。
インスタグラムでは独自の世界観、ファッションセンスを垣間見ることができる。
各方面で話題、プライベートブランド「ER(イーアール)」は大注目。
@okss2121
@_er_offi

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