こんにちは、編集KIMです。
久しぶりにファッションウィークのパリを訪れました。目的はアンリアレイジのショーを見ること。
ショーのメイクアップは、クリエイティブディレクターKAORIさん率いるRMKのメイクアップチームが、前回に引き続き手がけています。バックステージやリハーサルまで見られるというお宝体験です!
編集者人生長いKIMですが、バックステージは何度か入ったことがあるものの、ファッションショーのリハーサルをライブで見学するのは初めて。すごく実りある経験でした。
この巨大化された切手が貼られたのが今回のインビテーションです。「サイズ感って、あってなきようなもの」的なメッセージが忍んでいる感じ……。
ショー前にデジタル配信しながらも、リリースには「画面の向こう側へ。画面の上では伝えられたい服を。画面の上では分からない服を。普段は通り過ぎてしまうようなちっぽけなことに価値を見出したい。神は細部に宿る。細部を着る。」と記されています。
FILLE DU CALVAIRE駅に近い真っ白な空間でショーは行われました。たとえばアートギャラリーって、展示される作品そのものを目立たせるために、箱である空間はシンプルに白いことが多いのですが、今回のアンリアレイジのショーもそんなムードでした。空間の持つ「白さ」や「潔さ」の前では、服やヘアメイクにストレートに目が行きます。
今回のアンリアレイジの「DETAIL」、「神は細部に宿る」というテーマは、定番的アイテムである白シャツ、トレンチ、紺ブレザーを大きく作り、その大きくなったアイテムの特徴であるディテールを、実際に人が着た時にアクセントになるようにデザインする、というコンセプチュアルなもの。個性的なフォルムだけれど、纏うとどこかリアルなムードが漂うという計算された服です。
ウォーキングが始まる前の時間。スタッフが準備中。天井から自然光が差し込むチュレンヌ通りから少し入った会場に飾られたビッグトルソー。
ヘアは加茂克也さんの世界観で、白、黒、赤のあえてラフな質感を残すかぶりものが合わされていました。
そして、KAORIさんが手掛けたメイクアップは…‥。
「RMKスパへようこそ!」
ショー開始前2時間にバックステージに訪れた私に、KAORIさんが掛けてくれた言葉です。喧噪のバックステージで、なんというリラックス感。あとからKAORIさんに聞いたのですが、「とても楽しそうにメイクしていた、と周りの方々からも言われた」そうです。なぜ「RMKスパ」なのか?
ショーが始まる前の喧噪のなかで、うっすら笑顔さえ浮かべながらメイクするKAORIさん。モデルの肌のこの透明感を見て!!
今回、ポイントメイクアップはほとんどしていないかのように仕上げられています。最近のショーのトレンドは、それぞれのモデルの個性を生かすこと。メイクアップに関しても同様で、昔のように服のイメージやショーの演出のみに従って同じようなメイクをモデル全員にする、ということは少なくなりました。アンリアレイジの今回のショーでも、自然光も入る会場ゆえ、モデルのもともとの肌の質感を生かした「Super Fresh Look」で行くことになったそう。それを、KAORIさんは「Aquaメイク」と表現していました。そのアクアメイクを実現するためには、いい土台としての「素肌」が必要で、きっちりとモデルたちにスキンケアを施していたのです。それがこのバックステージ「RMKスパ」で行われていたわけです。スーパーフレッシュなアクアメイクといっても、チークを利かせたトムボーイ風などではなく、どこか冷たさのある、透明なイメージでした。肌が自然に発光しているようなクールなナチュラル。アンリアレイジの独自性ととてもいいバランスが取れた、観ている人の心にすとんと収まるコラボレーションでした。
初めて見たショーのリハーサルは、、、、、ウォーキングの順路がモデルにとって難しかったようで、こんなこと本当に書いていいのかしらとびびりますが、心配になるくらいたどたどしかったです。
アンリアレイジのデザイナーの森永邦彦さんとリハーサルを確認するKAORIさん。
しかしながら本番、計算された大胆な「DETAIL」を纏ったモデルたちは白い空間をきびきびと歩み、サカナクション山口一郎さんと青山翔太郎さんの音楽とマッチング。


モデルのメイク完成形。
ショーの会場は熱を帯び、パリの快晴の青空も手伝って少々暑かったのですが、モデルたちの顔は最初に印象として受けたクールなナチュラル感が最後まで保たれていました。ここで頬が上気してしまったり、笑顔満載になってしまったら、ショーの演出イメージと異なってしまいます。
KAORIさんのメイクは、最後までこのショーが目指したイメージそのままでした。RMKスパメイクの効果あり、テクニカルなベースメイクの効果あり、キープされたクールなナチュラルメイク。とっても素敵でした!
これらが今回のショーのアクアメイクを実現した立役者的なRMKのプロダクトの一部。詳しくは、2019年6月号のフィガロジャポン本誌でレポートします! 左:肌をやわらかくするオイル層と角質層をみずみずしく満たすうるおい層がひとつになったプレケア用のトリートメントオイル。Wトリートメントオイル 50ml¥4,320 右:今月発売されたばかりの新製品。保湿しながら軽やかに透明感を出してくれるベースメイク。CCジェルクイックグロー SPF12 PA+30g \4,860/ともにRMK Division
今回のアンリアレイジのショーのメイクに関しての詳細情報は、こちらでキャッチアップして!