パリ 12月のマルシェ『栗とショコラのシャルロット』

今日は、ノエルの準備で賑やかなマレのマルシェ・アンファン・ルージュへ。

パリに住み始めた時からずっと近所に住んでいたので、お馴染みのマルシェです。10年前はスタンドの数も少なく暗いうらぶれた屋根付きの常設市場だったのですが、数年前から活気づいてきて、いわゆるボボや観光客、地元の住民で、週末はごった返すようになりました。

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ずっと行きつけの魚屋さん。金曜朝の鮮度は抜群です。

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(左)舌平目はお高いけれど、ノエルのご馳走としてどんどん売れていきます。(右)今日は新鮮なTombe、八角に似た魚が入荷。

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元ヒッピー風のおじさんの作るサンドイッチは、具の取り合わせがオリジナルでなかなかおいしい。

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冗談を飛ばしながらゲラゲラ笑っている、現ヒッピーな感じのおじさんの花屋。女性には特に優しく、たびたびオマケしてくれます。

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イタリア総菜店。ここでは薄いモッツァレラチーズに具(トマト、バジル、ハム)を巻いた太巻き寿司のようなものを切ってもらう。ノエル用のパネトーネがたくさん下がっています。

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この一角だけモロッコみたい。

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人気のクスクスやタジンを目がけて、いつも行列が。

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近所のオフィスや区役所で働く人たちの食堂になっています。

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みんな太陽が恋しいので、外で食べるのが大好き。

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片隅のカフェでは、軽いビストロ料理を出しています。

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マルシェの外には週末だけスタンドが出るのですが、今月はモミの木がいっぱい。

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市場の隣には、さまざまな地方のものを置くチーズ屋さん。

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ブルターニュ通りを東に進むと、商店街とカフェが続いています。

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パン屋さんには、ノエルのブッシュが華やか!

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焼き鳥屋さんに、

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種類の多い八百屋さん。

ほかにはワイン屋、スーパーもあり、この通りをひと回りすると、ほとんどのものが揃います。
今日は、名残の栗を使ってノエルや年始のおもてなしに、濃厚なショコラケーキ(下にチョコケーキを敷いて、その上にチョコのパンナコッタを載せて)を作ってみました。

■『栗とショコラのシャルロット』

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材料(11cmの型、1個分)
●栗の渋皮煮
栗 300g
砂糖(黒糖) 150g
水 400cc
●ショコラケーキ
薄力粉 60g
ベーキングパウダー 小さじ1/2
卵 1個
サラダ油(グレープシードや菜種油など、ニュートラルなもの) 60cc
砂糖 20g
チョコレート(湯煎で溶かしたもの) 40g
●ショコラのパンナコッタ
牛乳 250cc
生クリーム 100cc
砂糖 20g
チョコレート 100g
板ゼラチン 4、5g(3枚)
グランマルニエ 大さじ2
●デコレーション
シガレット(市販の焼き菓子) 23~25本
チョコレート(湯煎で溶かしたもの) 30g
金箔 少々

<栗の渋皮煮>
1. 沸騰したお湯の中に栗を入れて5分ほど煮てから、火を止めて冷ます。外皮が軟らかくなるので、ナイフで皮をむき(渋皮を残して)、鍋に入れてお湯を取り替えながら、3回くらい煮こぼす。
2. 鍋に栗、砂糖、水を入れて30分ほど弱火で煮てから、冷ましておく。
<ショコラケーキ>
1. ボールに卵、砂糖、油を入れて混ぜる。溶かしたチョコレートを加えて混ぜ、振るった薄力粉とベーキングパウダーを入れて混ぜる。クッキングシートを張った型に流し入れて、温めておいたオーブンに入れて、180℃で20分焼く。
2. 型から取り出して、冷ましておく。
<ショコラのパンナコッタ>
1. 鍋に牛乳、砂糖、チョコレートを入れ、弱めの中火にして、泡立て器で混ぜながら煮溶かす。水でふやかしておいた板ゼラチンを入れてよく溶かす。
2. 火から下ろして混ぜながら、少しずつ生クリームを加える。最後にグランマルニエを加えて、粗熱が取れたら型に流し入れて、冷蔵庫で固める。
※シガレットに、湯煎で溶かしたチョコレートを刷毛で塗っておく。
パンナコッタが固まったら、型の中にショコラケーキを入れて、皿の上にひっくり返す。
周りにシガレットを付けてリボンを結び、上に栗を載せてから金箔を飾る。

栗やショコラケーキは、市販のものを利用しても構いません。
ケーキを取り巻いた焼き菓子は、こちらでは"Cigarette russe(ロシアたばこ)"と呼ばれています。丸太のように(見えるかな?)チョコレートを塗って、ブッシュ・ド・ノエル風にしてみました。

パリで作った1月のおせち料理から始まって、今年は12カ月の間ずっと、マルシェを巡って見つけた材料で思いついたものを作ってきました。季節折々の野菜や果物の形、色の美しさに触発されて、はっ!とする、そして浮かんだアイデアを形にしていくのは、なんとも楽しい作業でした。それを見てくださった方々が寄せてくれるコメントも嬉しくて、励みになりました。
皆さま、いつも読んでくださってありがとうございます!! そして、2014年もおいしいものを作りたいと思います。どうぞ、よろしくお願いいたします。
そして、よいお年を!!!

■Marché enfants rouge(マルシェ・アンファン・ルージュ)
Rue Bretagne 75003 paris
営)火曜~日曜8時~14時、16時~20時(週末は通し営業)

料理クリエイター
長い間モードの仕事に携わった後、2003年に渡仏。料理学校でフランス料理のCAP(職業適性国家資格)を取得。 パリで日本料理教室やデモンストレーション、東京でフランス料理教室を開催。フランスの料理専門誌や料理本で、レシピ&スタイリングを担当。この連載をまとめた『パリのマルシェを歩く』(CCCメディアハウス刊)が発売中。
近著に映画の料理を紹介した本『La cuisine japonaise à l'écran』(Gallimard社)と『Le Grand manuel de la cuisine Japonaise』(Hachette-Marabout社)がフランス全土と海外県、ヨーロッパ各地で発売。
Instagram : @haradasachiyo

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