パリ 7月のマルシェ『サバのグリル、シェリーヴィネガー風味のフレッシュトマトソース』

ヴァカンスに突入したパリのマルシェは、どんどん寂しくなっていきます。働き者のスタンドの人たちは、これから出かけるヴァカンス先のことを、お馴染みさんと話しながらウキウキした様子。

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今日は、15区のSt-Charles(サン・シャルル)のマルシェへ。メトロCharles Michels(シャルル・ミッシェル)を降り、エッフェル塔を背にして歩いていくと、商店街が続く通りにマルシェが。

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ここの鮮度とお値段に驚き! ノルマンディーの北、Dieppe(ディエップ)の魚屋さんです。

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(左)「いつも、前日夜の漁で水揚げされたものを持って、夜中にディエップを出てくるのよ!」と。(中)高級魚の舌平目が格安です。(右)とびっきり新鮮なサバは、春からの産卵シーズンが終わり、ようやく少しずつ脂がのってきました。

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もうひとつの魚屋さんは、観光客で大繁盛。

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南から来た、桜色の鯛がありました。

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このコラムで何度かご紹介しているJean-Louis(ジャン・ルイ)さんのチーズのスタンドもあります。

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息子さんが育てている豚はまったく臭みがなく、煮てもアクが出ない。パリで一番好きなここの豚肉は、シンプルにソテーか、塩豚が最高です。

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夏真っ盛りのピーマンは、勢いがあります。

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別名Sweet bananaと呼ばれる黄緑色のピーマンは、地中海料理で肉詰めなどに使われています。

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もう秋の気配を感じてしまう、コルシカ島からのぶどう。

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緑のレーヌクロードにプラムとプルーン。

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マダガスカルからのマンゴー。

この通りに来れば、何でも揃います。数軒のスーパーにパン屋さん......。

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角のワイン屋さんのウインドーは"ビバ!南仏のロゼ祭り"。

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ここは、肉、ハムやお総菜などがおいしい。

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最近、いろいろな地区に支店が増えているメレンゲのケーキ屋さん。

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もちろん、お花屋さんも。

今日は新鮮なサバが手に入ったので、夏になるといつも作る簡単な魚料理をご紹介します。

■『サバのグリル、シェリーヴィネガー風味のフレッシュトマトソース』

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材料(4人分)
サバ 3匹
塩 少々
へレスヴィネガー 大さじ1
片栗粉 大さじ3
完熟トマト 3個
レッドオニオン 1/4個
黒オリーブ 6個
ケッパー 大さじ2
ミントの葉 少々
ルッコラ 少々
A.
レモン汁 小さじ1
ヘレスヴィネガー 小さじ1/2
オリーブオイル 大さじ2
にんにく(おろしたもの) 少々

1. おろしたサバを2~3等分に切り分けてから軽く塩を振り、ザルに入れラップをかけて冷蔵庫へ(余計な水分や臭みを取る)。
2. トマトをみじん切りにしてから小ザルに入れて、水分を切る(出てきた汁はいただきましょう)。
3. レッドオニオン、黒オリーブ、ミントをみじん切りにしてボールに入れ、さらにA.の材料とケッパー、トマトを加えて混ぜ、冷蔵庫へ。
4. サバの水気をキッチンペーパーでふき取り、ヘレスヴィネガーを刷毛で軽く塗る。片栗粉をまぶし、余計な粉を落として、オリーブオイルを入れ温めておいたフライパンで中火でカリッと焼く。
5. 皿にルッコラを敷いて、焼き上がったサバを並べ、トマトソースを上に載せてミントを飾る。

今日は、さっぱりとさせたいのでミントを使いましたが、パセリやバジルなど、ハーブはお好きなものを。
オリーブとケッパーの塩気があるので、あえて塩を入れません。シェリーヴィネガーは風味づけと魚の匂い消し。米酢やレモンを使ってもいいです。
このフレッシュなトマトソースは、"夏の万能ソース"。青魚のほかに、白身魚や鶏肉を焼いたもの、茹で豚を薄切りしたものにかけたり、茹でたてのパスタと和えて、ランチに......とメニューのアイデアが広がります。

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冷やしたものをグラスに盛れば、アペリティフに。

久々に夏らしいパリ。静かになった街とは逆に、サンマルタン運河沿いは毎晩ピクニックをする大勢の人で賑やかです。

■Marché Saint-Charles(マルシェ・サン・シャルル)
Rue St-Charles
メトロ:10番線 Charles Michels
営)火曜・金曜 7時~14時30分

料理クリエイター
長い間モードの仕事に携わった後、2003年に渡仏。料理学校でフランス料理のCAP(職業適性国家資格)を取得。 パリで日本料理教室やデモンストレーション、東京でフランス料理教室を開催。フランスの料理専門誌や料理本で、レシピ&スタイリングを担当。この連載をまとめた『パリのマルシェを歩く』(CCCメディアハウス刊)が発売中。
近著に映画の料理を紹介した本『La cuisine japonaise à l'écran』(Gallimard社)と『Le Grand manuel de la cuisine Japonaise』(Hachette-Marabout社)がフランス全土と海外県、ヨーロッパ各地で発売。
Instagram : @haradasachiyo

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