パリ 6月のマルシェ 「夏に美味しいタコを食べる」
おうちでパリの味 2017.06.28
6月だというのに猛暑が続くパリです。
日曜朝は13区のMaison Blancheメゾン・ブランシュのマルシェを目指して47番のバスに。いつも乗り込むとすぐに一番後ろの運転手側の席を陣取り、走り出した途端にゴキゲン!(もう小学生並みのはしゃぎよう)バスはパリの知らない顔も見せてくれるので乗るたびに楽しい。
Tolbiacトルビアックで降りると目の前に広がっているのは“トマト祭り”とすごい人出。
年々種類が増えているトマトですが、やっと美味しい季節になってきました。
どうよ、この量!どの八百屋もさくらんぼがてんこ盛り。今年は旬が1ヶ月早くなって真夏のマルシェに突入したような様子。
桃やネクタリンも盛りだくさん!(桃のサラダはインスタで)と、ちょっと歩いただけで、もう汗だく‥とにかく暑いこと!!
モロッコ産メロン。気前よく味見に振舞って、どんどん売れていきます。
その横の夏野菜もイキイキと輝いて。ラタトュイユを作らなくては!
八百屋は通りの真ん中あたりの右にあるここがいい。Charonneのマルシェにも出ているのですが、鮮度、人も感じ良し。種類が多いので一通りのものが揃います。
鳥の胸肉をクミンとニンニクでマリネした串焼き。ジュージューといい音、美味しそう!でも暑い!
夏になると食べたくなるパエリア。エビとトマト入りのものを作ってみよう。
ノルマンディーからの海鮮屋の蟹Araignée。ああ、久々に蟹も食べたい。
夏が旬の美味しそうなタコを購入!(買っている私は、すでに“茹でタコ”状態)いつもマルシェにはクーラーバックを持参し、魚を買うと氷を入れてもらいます。
さて、買い物を終えて友人と合流。駐車してある小道に入ると、なんとまあ素敵な一軒家の並ぶ田舎町のような界隈が。やっぱりパリは歩いてみないと分からないものですね。(Square de l’Abbé Georges Hénocque アベ・ジョルジュ・エノック広場)
玄関先には、バラ、藤、ジャスミンなどが植えられて、どこもかしこも夏の花の香りが満ちていて良い気分。(Rue Dieulafoyデュラフォワ通り)
突然“ねこパリ”。 通りの角で、しきりにニャーニャー、スリスリしてきて、何かを訴えている様子。ふむふむ「この炎天下にアタシをひとり残して出かけるなんてヒドクない?とにかくアチ〜のよ!」と飼い主さんのお留守がとっても不満な女の子でした。
帰り道は、私のマルシェ本でもご紹介した近所にあるButte aux Caillesビュット・オ・カイユに寄って冷たいものを飲みながら、ゆったりと小さな村のような風情を楽しみました。
今日は春に行った南スペインのマラガで毎日食べていた“病みつきタコサラダ“を。
■『タコのマラガ風サラダ』
Salade de poulpe façon Malaga
-材料(4人分)
タコ 400g
赤タマネギ 1/2個
ピーマン 2個(フランスの大きさなら1個)
きゅうり 1本(フランスの大きさなら1/2個)
トマト 1〜2個
塩 小さじ1/2
コショウ 適量
オリーブ油 大さじ2
レモン汁 大さじ2
パセリかコリアンダー 少々
1生タコ下処理——内臓を取り出してから、ボールに入れて粗塩を一掴み(分量外)入れて15分ほど揉んで、ぬめりを取り洗い流す。
2沸とうした湯で5分ほど茹でてから冷まして切り分ける。
3タマネギをサイコロ状(8ミリ角くらい)に切って水に晒しておく。
4きゅうり、ピーマンをタマネギと同じように切り、③の水気を切ってから合わせて塩を振り、混ぜ合わせて冷蔵庫へ入れて10分ほどおく。
5トマトを同様に切り、パセリをみじん切り。
6④の水気を切ってから⑤と混ぜ合わせて、オリーブ油、レモン汁、コショウで味付。
タコを柔らかくする方法は“諸説あり”冷凍する、大根で叩く‥葉山に住んでいた頃、近所の漁師さんは丈夫なビニール米袋にタコと塩を入れて口を閉じ、洗濯機に入れてしばらく回していました。いろいろな裏技があるものですね。
マルシェで買ったトマトの色があまりにもきれいだったので一緒に並べてみました。
これから夏野菜やフルーツがどんどん出てくるのでワクワク。今夜はスペイン風のアペロを準備しておもてなしです。
■Marché Maison Blanche マルシェ・メゾン・ブランシュ
Avenue d’Italie 75013 Paris
営)木・日 7〜14時30
メトロ:7番線Tolbiac駅下車/バス:47番
SACHIYO HARADA
料理クリエイター
長い間モードの仕事に携わった後、2003年に渡仏。料理学校でフランス料理のCAP(職業 適性国家資格)を取得。 パリで日本料理教室やデモンストレーション、東京でフランス料理 教室を開催。フランスの料理専門誌や料理本で、レシピ&スタイリングを担当。2016年春、ベジタリアン向けの料理本『LA CUISINE VEGETARIENNE』をフランス全土と海外県、ベルギー、スイス、イギリスなどのヨーロッパ各地で発売。この連載をまとめた『パリのマルシェを歩く』(CCCメディアハウス刊)が発売中。
Instagram : @haradasachiyo

料理クリエイター
長い間モードの仕事に携わった後、2003年に渡仏。料理学校でフランス料理のCAP(職業適性国家資格)を取得。 パリで日本料理教室やデモンストレーション、東京でフランス料理教室を開催。フランスの料理専門誌や料理本で、レシピ&スタイリングを担当。この連載をまとめた『パリのマルシェを歩く』(CCCメディアハウス刊)が発売中。
近著に映画の料理を紹介した本『La cuisine japonaise à l'écran』(Gallimard社)と『Le Grand manuel de la cuisine Japonaise』(Hachette-Marabout社)がフランス全土と海外県、ヨーロッパ各地で発売。
Instagram : @haradasachiyo