農園で見つける、おうちで作れる手作り菓子。

秋のおいしいものがたくさん出てきたので、旬の野菜とフルーツを探しにパリ郊外の農園へ。

最近よく耳にする言葉“持続可能な農業”“パーマカルチャー”、こういう動きに賛同する若い世代の家族が次第に多く訪れるようになってきました。

子どもたちと一緒に青空の下で収穫をするという事が週末のリクレーションになっているよう。
家族で摘んだフランボワーズでコンフィチュールを作って朝食に!なんて楽しく豊かなんだろうと思います。

まず、ヴェルサイユ宮殿そばのFerme De Gally(フェルム・ド・ガリー、ガリー農園)へ。

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ハロウィンに向けて、ランタンのアトリエが開かれています。

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秋蒔きのラディッシュ。これから根菜がおいしくなってくる季節。

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フランボワーズは、まだこれからしばらく収穫できそう。

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収穫済の梨は追熟して、どんどん甘くジューシーに。

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木々が色ついてきて美しい。ランチは隣にある牧場に移動してピクニックを。

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その後、近くにあるFerme de Viltain(フェルム・ド・ヴィルタン、ヴィルタン農園)へ。

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今年も圧巻のかぼちゃ。どれにしようか?と、ランタン用に選びながら子どもたちが嬉しそうに駆け回る。

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デコレーション用のカボチャも豊富。

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畑の中で「ママン、今夜はインゲンのサラダだねぇ」と男の子。

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その微笑ましい会話を聞いて、私も。早速その夜いただくと、手でパキパキ折れるような新鮮さと甘さに驚き。

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牧場の牛糞を堆肥にしたリッチな土壌で作られた根菜は格別!

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いつも、ここのニンジンを掘るのが愉しみ。

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葉がごちそうのカブも収穫してゴキゲン。

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夏蒔きのスイートコーンがあったので、久々にもろこしご飯を炊きました。なごりの茄子は皮が硬めなので、煮物に。

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小さな葉のサラダがおいしいホウレン草。

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鍋に最高な冬ネギの旬もこれから。

秋のフルーツで好きなのは、ミラベル、プラム、イチジク、ブドウ、柿、そして梨。

フランスでは、夏から冬の初めまで6~10種類ほどの梨が出回る。有名なのは、ヴェルサイユ宮殿の隣にあるPotager du Roi(ポタジェー・ドゥ・ロワ、王の菜園)にあるもので、なんと60種類!

グルメで、とりわけフルーツ好きだった王様ルイ14世の為に、冬でも食べられるよう収穫時期をずらして栽培されていたそう。いま、おいしい梨を頂けるのは、そんな食いしん坊な王様の恩恵にあやかっているのです!

今日は、フランスの家庭でもよく作られている旬の梨を使ったケーキをご紹介。

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梨丸ごとケーキ
CAKE AUX POIRES ENTIÈRES

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<材料:直径10cm、高さ5cmの型3個分>
梨小さめ 3個
レモン汁 大さじ1
薄力粉 100g
アーモンドパウダー 30g
ベーキングパウダー 小さじ1
シナモン 小さじ1/4
卵 2個
キビ砂糖(精製されてないもの) 50g
グレープシードオイル(又はサラダ油) 50㏄
豆乳(又は牛乳) 50㏄
ラム酒 大さじ1
クルミ 30g
干しブドウ 30g
シロップ…ラム酒、メープルシロップ(又はハチミツ)、レモン汁 各大さじ1
型に塗るオイル、薄力粉 各適量

<作り方>
1.型にオイルを薄く塗り、その上に薄く粉をはたく。梨の皮を剥いてレモン汁をかけておく。
2.薄力粉、アーモンドパウダー、ベーキングパウダー、シナモンを合わせてボールの中に振るっておく。
3.別のボールに、卵とキビ砂糖を入れて泡だて器で混ぜ、グレープシードオイルを加えよく混ぜて乳化させる。さらに、豆乳、ラム酒を加えて混ぜる。
4.2のボールの中心に3を注ぎながら混ぜる。干しブドウと刻んだクルミも加える。型の中に生地を大さじ1ほど入れて梨をのせ、型の高さの7分目くらいまで周りに生地を流す。
5.180℃で温めておいたオーブンに入れて20~30分ほど焼く。竹串を刺して何もついてこなければ焼き上がり。熱いうちにシロップを刷毛で塗る。

Les fermes de Gally 
ガリー農園
Instagram : @lesfermesdegally

Ferme de Viltain 
ヴィルタン牧場・農園
Instagram:@fermedeviltain

 

Sachiyo Harada/料理クリエイター
長い間モードの仕事に携わった後、2003年に渡仏。料理学校でフランス料理のCAP(職業適性国家資格)を取得。 パリで日本料理教室やデモンストレーション、東京でフランス料理教室を開催。フランスの料理専門誌や料理本で、レシピ&スタイリングを担当。16年春、ベジタリアン向けの料理本『LA CUISINE VEGETARIENNE』をフランス全土と海外県、ベルギー、スイス、イギリスなどのヨーロッパ各地で発売。この連載をまとめた『パリのマルシェを歩く』(CCCメディアハウス刊)が発売中。近著に『LE B.A.-BA DE LA CUISINE “Ramen”』(Edition Marabout Hachette社 刊)がある。
Instagram : @haradasachiyo

料理クリエイター
長い間モードの仕事に携わった後、2003年に渡仏。料理学校でフランス料理のCAP(職業適性国家資格)を取得。 パリで日本料理教室やデモンストレーション、東京でフランス料理教室を開催。フランスの料理専門誌や料理本で、レシピ&スタイリングを担当。この連載をまとめた『パリのマルシェを歩く』(CCCメディアハウス刊)が発売中。
近著に映画の料理を紹介した本『La cuisine japonaise à l'écran』(Gallimard社)と『Le Grand manuel de la cuisine Japonaise』(Hachette-Marabout社)がフランス全土と海外県、ヨーロッパ各地で発売。
Instagram : @haradasachiyo

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