4月のマルシェ ビストロの定番を春風にアレンジ。

寒い春から一転、パリは急に初夏のような陽気になってきました。
春野菜を目当てに、行きつけのオーベルカンフのマルシェへ。

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真っ先に魚屋さんを覗くと、イカやタコ、春の魚が揃っています。

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春らしい桜色のPageot(パジョ=ニシキ鯛)。

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マグロの腹の部分でちょっと筋があるけれど、トロっぽい味わいなのでひと切れ買います。

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さて、野菜はというと……

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みずみずしい新カブは、葉がご馳走。

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新玉ネギ。Nouveau(ヌーボー=新しい)という響きが、なんともうれしい。ああ、春が来たなぁ、と感じる。

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Ail nouveau(アイユ・ヌーボー=新ニンニク)は、すりおろしてドレッシングに、グリルするとホクホクとした食感と甘味がおいしい。

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これも、毎年春の愉しみで、旬が短いAil des ours(アイユ・デ・ゾウス=クマニラ)。

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プチポワ(グリンピース)も春の味!

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南からのソラ豆も出てきた。

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これは初夏の兆し、ルバーブ。コンフィチュールやタルトにして春のお菓子を。

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どのスタンドも一斉に、いちごが並び始めて華やか。

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アスパラも旬真っ只中。

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アーティチョークの旬もはじまりました。これは恋しい日本の山菜になぞらえて、天ぷらにするとほろ苦いタラの芽風になって美味!

ビストロのメニューの前菜を見ると、昔から必ずあるもので、フランス人が大好きなもの。それは、Œuf mayonnaise(ウフ・マヨネーズ)。
Maison(メゾン=自家製)のマヨネーズソースを、茹で卵が見えないくらいたっぷりとかけたもの、もしくは、茹でた黄身をマヨネーズと混ぜて、ホイップクリームのように白身に搾りだしたもの……など、店によってスタイルはさまざま。
シンプルなので、家でも簡単にできるのですが、メニューを見ると、つい食べたくなってしまうもののひとつです。

今日は、それをアレンジしたŒuf mimosa(ウフ・ミモザ)を。黄身を裏漉して、ミモザの花に見立てたものに、マルシェで買った春野菜を添えてみました。 
普通はマヨネーズを使いますが、ダイエット中なので、軽くオリーブ油で味付けを。
週末のブランチに是非どうぞ!

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■卵のミモザと春野菜
Œuf mimosa et légumes printanière

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<材料(2人分)>
固茹で卵 2個
アスパラ 6本
グリンピース ひとつかみ
ソラ豆 ひとつかみ
ケッパー 少々
パセリまたはパクチー 少々
茹でたウズラの卵 5~6個
オリーブ油と塩 適量

<A 黄身の味付け>
オリーブ油 大さじ1
豆乳または牛乳 大さじ1
穀物酢またはワインヴィネガー 小さじ1
粒マスタード 小さじ1
塩・コショウ 少々
パセリまたはパクチーのみじん切り 少々

<作り方>
1.アスパラをピューラーかスライサーで縦方向に薄くスライス(厚さ2~3㎜)。グリンピース、ソラ豆と合わせて、蒸し器で強火で3~5分ほど蒸す(アスパラがしんなりしたらOK)。もしくは、フライパンにお湯を入れて茹でる。火が通ったらザルに上げて冷ます。
2.茹で卵を縦方向に包丁で2等分して、黄身を取り出し、ボールの中に裏漉し器で裏漉しする。もしくは、金属製のザルを使うと、黄身をスプーンで押し付けるだけで簡単。小さじ1杯だけ、飾りのミモザ用として、裏漉したものを別にして取っておく。<A>の材料を入れて混ぜたものをスプーンですくって白身に盛り、取っておいたミモザを振りかける。
3.アスパラを4~5枚くらい手に取り、卵よりも少し大きめに丸めていく。皿にのせて、上に卵を重ねる。ケッパー、パセリ、グリーンピース、ソラ豆、ウズラの卵をちりばめる。

野菜にオリーブ油と塩を少し振りかけていただく。

 

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Marché Popincourt  マルシェ・ポパンクール
Bd Richard-Lenoir 75011 Paris
(rue Oberkampf と rue Jean-Pierre Timbaudの間)
営)火・金 7:00~14:30

 

おまけ

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花好きな方、次回のパリ旅行は是非ともシテ島にある花市場へ!
いつも季節の花々の彩が美しく、アンティークな花器や小物なども手に入ります。いまは紫陽花が素晴らしい!

Sachiyo Harada/料理クリエイター
長い間モードの仕事に携わった後、2003年に渡仏。料理学校でフランス料理のCAP(職業適性国家資格)を取得。 パリで日本料理教室やデモンストレーション、東京でフランス料理教室を開催。フランスの料理専門誌や料理本で、レシピ&スタイリングを担当。16年春、ベジタリアン向けの料理本『LA CUISINE VEGETARIENNE』をフランス全土と海外県、ベルギー、スイス、イギリスなどのヨーロッパ各地で発売。この連載をまとめた『パリのマルシェを歩く』(CCCメディアハウス刊)が発売中。近著に『LE B.A.-BA DE LA CUISINE “Ramen”』(Edition Marabout Hachette社 刊)がある。
Instagram : @haradasachiyo

料理クリエイター
長い間モードの仕事に携わった後、2003年に渡仏。料理学校でフランス料理のCAP(職業適性国家資格)を取得。 パリで日本料理教室やデモンストレーション、東京でフランス料理教室を開催。フランスの料理専門誌や料理本で、レシピ&スタイリングを担当。この連載をまとめた『パリのマルシェを歩く』(CCCメディアハウス刊)が発売中。
近著に映画の料理を紹介した本『La cuisine japonaise à l'écran』(Gallimard社)と『Le Grand manuel de la cuisine Japonaise』(Hachette-Marabout社)がフランス全土と海外県、ヨーロッパ各地で発売。
Instagram : @haradasachiyo

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