フランスのおばあちゃんの知恵袋"ナチュラルな風邪薬"

喉の痛みや寒気、風邪の気配を感じた時に真っ先に作るのは、友人が義母のフランソワーズさんから教えてもらったという風邪薬。

その義母の家、ブルターニュ地方のレンヌに滞在中に風邪を引いたと言うと、義母が庭にあるタイムを採ってきて、小鍋で煎じて飲ませてくれたら、たちまちに治ってしまったのだそう。

そう聞いて以来、うちのバルコニーにはタイムの鉢植えを常備して、料理だけではなく、ちょっとした漢方薬のように活用しています。

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パリに住み始めた頃からの2冊の愛読書、"Les Aliments(Plants) qui guérissent"(体を治す食物/植物)、巻末のリストには、頭痛、ウツ、ストレス......など症状ごとに効能のある食物が載っているので、体調が悪くなるとこれを辞書のように活用しています。

長い間ベストセラーになっているこの本の著者でジャーナリストでもあるSophie Lacosteソフィー・ラコステもタイムについてこう解説しています。

『膨満感から咳、倦怠感、不安、不眠症、肝臓の問題まで、タイムは驚くほど多くの適応症を持つ植物......』                   

他にも、タイムは殺菌能力や、抗ウィルス効果を持つとされていて、咳や痰をおさえて喉や肺をすっきりとさせる、 その爽快感から、疲労感や倦怠感が緩和され、リラックス効果が期待、また、タイムを煮出して飲むだけではなく、うがいすれば、感染症予防、気管支の不調改善の両方に効果的とも言われているので、これから風邪が流行する季節に、是非試していただきたいと思います。

不調を治すための対処療法は人それぞれかと思いますが、私は、なるべく植物や食べ物から治すアプローチを探しながら、体に合うもの、元気が出るものをとるようにしています。

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先日旅した南仏、イタリアとの国境にあるリビエラ海岸の街マントンは、冬でも温暖で18世紀頃からイギリスやロシアの貴族たちの避寒地として栄えたところ、また毎年2月に催されるレモン祭りも有名です。この街の街路樹は、たわわに実が生るオレンジ、民家の庭にも必ずオレンジ、レモン、グレープフルーツなどが。

マルシェの農家のスタンドに、ゆずを始め、メイヤーレモン、ライム、クンババなど旬を迎えた柑橘類が並んでいました。ジューシーで香り良く、ビタミン豊富なレモンを搾ると、風邪も早く治りそうです。

"タイムの風邪薬"

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【材料】
タイムの枝(生、もしくは乾燥品)  4~5本
水      500ml
レモン    適量
ハチミツ   適量

【作り方】
①小鍋にタイムと水を入れて沸騰させてから弱火にして、5分ほど煮る。
②カップに注いでから、レモンの薄切りとハチミツを入れる。

☆アレンジで、おろししょうがを入れるのも良いですね。とにかく熱々を飲んで体を温めて"風邪の気"を吹き飛ばしましょう!

料理クリエイター
長い間モードの仕事に携わった後、2003年に渡仏。料理学校でフランス料理のCAP(職業適性国家資格)を取得。 パリで日本料理教室やデモンストレーション、東京でフランス料理教室を開催。フランスの料理専門誌や料理本で、レシピ&スタイリングを担当。この連載をまとめた『パリのマルシェを歩く』(CCCメディアハウス刊)が発売中。
近著に映画の料理を紹介した本『La cuisine japonaise à l'écran』(Gallimard社)と『Le Grand manuel de la cuisine Japonaise』(Hachette-Marabout社)がフランス全土と海外県、ヨーロッパ各地で発売。
Instagram : @haradasachiyo

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