2月2日はクレープの日! クレープを食べながら、心待ちにしていたフランスの立春をお祝い。
おうちでパリの味 2025.01.21
"2月2日はクレープの日"
この日はシャンドルールと呼ばれ、フランス全土でクレープを食べる習慣があります。
シャンドルール《Chandelle=ロウソク》の起源は諸説ありますが、古くはローマ時代まで遡り、神を称える儀式が後に信者達の行列、松明やロウソクを持って街を練り歩いた事から始まりました。時を経てこれがキリスト教の行事となり、クレープを食べる風習が生まれたという説が。
寒さ厳しく長い冬を耐え忍んで、ようやく光が見えてきた早春のお祝いです。
フランスで人気のクレープはというと、Beurre-Sucre 砂糖とバターをのせたシンプルなもの、イチゴのコンフィチュールやNutellaノワゼットというナッツとチョコレートのペーストを塗ったものなどがありますが、中でもリンゴと塩バターをキャラメリゼしたものが最高に美味しい!
これはクレープの本場、ブルターニュ地方のクレープリーの看板メニュー。今日は、そんなレシピをご紹介します。
ちなみに、左手にコインを握りながら、右手に持ったフライパンのクレープを上手にひっくり返すことができたら、その一年は幸運に恵まれるという有名な言い伝えがありますが、私は一度も試したことがありません。
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リンゴと塩バターのクレープ Crêpes aux pommes caramélisées au beurre salé
材料3人分
【リンゴのカラメリゼ】
リンゴ 2個(無農薬であれば皮ごと)
レモン汁 大さじ1
砂糖 大さじ3
水 大さじ1
塩バター 30g
ラム酒(カルバドスがあれば最高!) 大さじ2
シナモンパウダー 少々
①リンゴを櫛型に切ってレモン汁をかけておく。
②フライパンに砂糖と水を入れて中火にかけ、泡が立って少し色付いたらバターを入れ、キツネ色になったらリンゴを入れて柔らかくなるまで火を通す。最後にラム酒とシナモンを入れて火を止める。
【クレープ】直径24cmのフライパンで6枚分
《ボールA》
卵 1個
砂糖 大さじ2
ラム酒 大さじ2
牛乳 250ml
《ボールB》
薄力粉 100g
マイゼナ(コーンスターチ) 20g
最後に―溶かし塩バター 20g
フライパンに塗る植物油 適量
☆クレープ生地にコーンスターチを入れると冷めてもモチモチ。なければ同じ小麦粉で代用。
①《ボールA》の材料⇒卵、砂糖、ラム酒、牛乳1/3 を入れて泡だて器でよく混ぜる。《ボール B》の材料⇒粉類を振るい入れる。粉の中央にくぼみを作ってAを少しずつ流し入れ中央からゆっくり混ぜあわせていく。粉気がなくなるまで全体が混ざったら、残りの牛乳を少しずつ加えて混ぜる。(こうするとダマができません) 最後に溶かしバターを入れて混ぜる。(牛乳が冷たすぎるとバターがダマになるので、予め冷蔵庫から出して室温にしておく)
②テフロン加工のフライパンに、折り畳んだキッチンペーパーを使って薄く油を引き、中火で温めてから、お玉1杯くらいの生地を流し入れフライパンを回しながら手早く広げる。生地の表面が乾いて端がめくれてきたら、裏返して1分ほど焼く。
焼き上がったクレープを2枚ずつ折りたたんで皿に、その上にリンゴを並べる。好みでアイスクリームをのせると更にリッチ!
今年の2月2日は、偶然にも日曜日!一年の幸せと繁栄を願いながら、週末に出来立て熱々のクレープを楽しんください。
料理クリエイター
長い間モードの仕事に携わった後、2003年に渡仏。料理学校でフランス料理のCAP(職業適性国家資格)を取得。 パリで日本料理教室やデモンストレーション、東京でフランス料理教室を開催。フランスの料理専門誌や料理本で、レシピ&スタイリングを担当。この連載をまとめた『パリのマルシェを歩く』(CCCメディアハウス刊)が発売中。
近著に映画の料理を紹介した本『La cuisine japonaise à l'écran』(Gallimard社)と『Le Grand manuel de la cuisine Japonaise』(Hachette-Marabout社)がフランス全土と海外県、ヨーロッパ各地で発売。
Instagram : @haradasachiyo