パリ いちじくの季節『しょうがのブラン・マンジェ、いちじくとぶどうのソース』

マルシェに、いちじくが少しずつ出てきました。

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やっと、楽しみにしていた季節の到来です。

いちじく・・・と思えば、Du pain et des idéesの"いちじくのタルト"が、いつも待ち遠しい!

季節ごとのタルトは、秋から冬、春へと続く、りんごの次は、アプリコット、そして、いちじく。これが大好物同士のパン職人、作ってる本人サミョンさんも「いちじくのタルトが出てくると、朝と帰りに、2度は食べないと気が済まない!」というくらいの美味しさなのです。

ヴェルサイユ宮殿の隣にあるLe potager du roi(王様の菜園)には、ルイ14世が大好きだった、いちじくの木が、十数種類、700本ほども有ったそう。

こうして、フランスの豊かな食文化は、食いしん坊な王様によって、創られてきたのですね。

普段、マルシェや八百屋さんで見かけるのは、3~4種類。ある時、南西部から来た、小ぶりなものを見つけて、切ってみると・・・完熟!

中身は、ジャムのようで、うっとりするほど、きれいな色でした。

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今日は、これを使って、デザートを作ってみました。

◆"しょうがのブラン・マンジェ、いちじくとぶどうのソース"

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材料4人分

豆乳 2カップ
砂糖(できれば、精製していないもの) 大さじ3
粉寒天(仏:アガアガ) 小さじ2
熱湯 大さじ2
しょうがの搾り汁 大さじ1

●ソース

いちじく 2個
ぶどう 40g
しょうがの薄切り、数枚(風味付けに)
ぶどうジュース 1カップ
片栗粉(仏:マイゼナ) 大さじ1
水 大さじ2

■作り方

鍋に豆乳と砂糖を入れて、中火で温めます。
小さなボウルに、粉寒天と熱湯を入れて、混ぜ溶かす。
これを、しょうがの搾り汁と一緒に豆乳に入れて、2分ほど煮てから冷まし、ガラス器に入れて、冷蔵庫へ。

●ソース

いちじくを、皮付きのまま薄切り。
鍋に、ぶどうジュースと、しょうがの薄切りを入れて、沸騰させる。
そこへ、大さじ2杯の水で溶いた片栗粉を注ぎ入れて、混ぜる。
とろみが付いたら、火を止めて、いちじくとぶどうを加えて冷ます。冷蔵庫へ。
冷えたら、しょうがのブランマンジェの上に注ぎ、シナモンと八角を飾る。

これから、10月の始めまで、いちじくの本格的なシーズン。

さらに、季節のものを楽しみたいと思います。

料理クリエイター
長い間モードの仕事に携わった後、2003年に渡仏。料理学校でフランス料理のCAP(職業適性国家資格)を取得。 パリで日本料理教室やデモンストレーション、東京でフランス料理教室を開催。フランスの料理専門誌や料理本で、レシピ&スタイリングを担当。この連載をまとめた『パリのマルシェを歩く』(CCCメディアハウス刊)が発売中。
近著に映画の料理を紹介した本『La cuisine japonaise à l'écran』(Gallimard社)と『Le Grand manuel de la cuisine Japonaise』(Hachette-Marabout社)がフランス全土と海外県、ヨーロッパ各地で発売。
Instagram : @haradasachiyo

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