パリでいこい
おうちでパリの味 2008.10.23
サンジェルマンに寿月堂(築地の老舗・丸山海苔店)のサロン・ド・テがオープン。
そのレセプションにお邪魔しました。
日本人建築家がデザインしたという、竹を活かした美しい店内。
なつめや茶碗、優雅な茶道具の数々、洗練されたディスプレイ・・・
ディレクター・丸山真紀さんのセンスを感じる穏やかな空間に感嘆!!
この日を迎えて、嬉しそうな真紀さん
素敵なウインドウに足を止める人がたくさん
棚には、オリジナルのお茶や海苔。趣味の良いお茶グッズが並ぶ
この日、地下の茶室ではお手前が披露されていて、
"パリに日本の茶文化を広めたい"という心意気を感じる。
ここで味わえるのは、伝統ある本格的な日本茶。
コレットのウォーター・バーやボンマルシェでも既に扱われているという。
石造りのカーブを改装した地下の茶室
茶釜の湯から、柚子抹茶が振舞われて
お菓子は、お向かいのパティシエ、ジェラール・ミュロ氏に特別注文したおいしい和風味。
私が崇拝するアーティスト・沼田元気氏が、
自称"いこいスト"とおしゃっていたけれど、
私は"なごみスト"
"お茶おんな"のわたくし、家で仕事をするときには、
なごみ・いこいのお茶時間を大切にしている。
様々な効用もあるので・・・集中したい時には、抹茶。
疲れた時は、紅茶に沖縄の黒砂糖と生姜、
たまにカナダのメープル・シロップを入れて。
憂鬱な時には、シナモン・スティックとカルダモン。
風邪の時には、インドのマサラ・ティーやマクロビオティックの
対処法・梅醤番茶(三年番茶に生姜汁、醤油、梅干し)。
パソコンに向かう時は、メグスリの木とハト麦を煎じて。
台所の棚の中には、台湾や中国のお茶、日本のあらゆるお茶、
アフリカのルイボスや紅茶、セイロンのもの、ブラジルのマテ茶、
モロッコのミントティー、ベトナムの蓮茶、南仏のハーブ、
バラや金木犀などの花茶・・・世界中のいろいろ約30種類。
マレのアパートに居ながらにして旅をしている気分だけれど、
これからはセーヌを渡ってサンジェルマンの日本へ小さな旅。
なごみに行くのがとても楽しみ。
お土産に頂いたものは、フレッシュなパッケージの柚子抹茶

料理クリエイター
長い間モードの仕事に携わった後、2003年に渡仏。料理学校でフランス料理のCAP(職業適性国家資格)を取得。 パリで日本料理教室やデモンストレーション、東京でフランス料理教室を開催。フランスの料理専門誌や料理本で、レシピ&スタイリングを担当。この連載をまとめた『パリのマルシェを歩く』(CCCメディアハウス刊)が発売中。
近著に映画の料理を紹介した本『La cuisine japonaise à l'écran』(Gallimard社)と『Le Grand manuel de la cuisine Japonaise』(Hachette-Marabout社)がフランス全土と海外県、ヨーロッパ各地で発売。
Instagram : @haradasachiyo